榎本博明のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ昨日の東京電力の株主総会は、「エアー謝罪」あるいは「つもり謝罪」をして、株主からの経営合理化などの提案ははねつけて、1兆円の公的資金注入を了承という虫の良い提案のみ賛成。独占企業の姿が良く分かる。しかも辞める会長は、関連会社にちゃっかり再就職。甘ちゃん(あるいはアマチュアという意味でのアマちゃん)経営の見本。
電車が何らかの理由で遅延した際にも「お詫び申し上げます」と何度も繰り返しアナウンスされる。中には、昨日のことなのに「ご迷惑をおかけしてお詫び申し上げます」とアナウンスが流れることもある。まさに「すみませんの国」だ。
さまざまな場面で聞く「すみません」。著者曰く、すみませんには、 -
Posted by ブクログ
ついつい自分もいってしまう「すみません」。
その日本人にある背景を分析してくれる一冊。
結局は、同一民族で外からの攻撃も少ない島国においては、言葉により相手を理解することや闘うことをあまり必要としない環境に育ってきた。それゆえ、もっとも大事とされているのが「場」「空気」となり、おかしいと思いつつもその場を良好に保つために「すみません」を連発する。
そうは言いつつも、インターネットなどにより世界との距離がぐんと近くなり、諸外国の人々と接することも多くなっているのは事実。政治家の外交ができていないニュースが日々流れる中で、ディベートをはじめ、自分の意見をはっきり言うことが正しいという風潮が次第に -
Posted by ブクログ
ネタバレあー僕は日本人だな〜と妙に納得してしまう一冊.もやもやに感じていた日本人のコミュニケーションについて,言語化されたおかげで(もちろんこれがすべてだと思わないが),頭がすこしすっきりします.
日本では,責任が個ではなく,場あるいは空気に帰される.状況依存社会と著者は命名する.相手の立場への共感性の高さ,多角的な意見への寛容性を,日本人は,ホンネを重視するためだと述べる.
「そうは言っても~という考えもあるよな.」と日本人が思える事は,相手の立場への共感性の高さに寄与しているとしている.物が言えない日本人は,相手の事を考え,一度相手の意見を引き受けてしまう,”やさしさ”のために生じるらしい. -
Posted by ブクログ
以前,この著者の別の本を読んで失敗したが,題名に惹かれて,懲りずに購入した.想像とは少し異なる内容であった.歴史を絡ませながら,日本人の抑制,日本的コミュニケーションの二重構造を指摘していた.日本は状況依存社会のため,原理原則がなく,海外から批判の対象になるが,それがきめ細やかな対応につながったり,必ずしも欠点になるのではないことを指摘し,それを逆手にとって何らかの貢献をする余地があるのではないかと問いかけていた.まずは自ら有する日本的コミュニケーションを正しく評価,理解したうえでないと,異文化との共生ができないという意見には共感した.
-
Posted by ブクログ
「記憶」のメカニズムを心理学的側面やカウンセリング面からとらえて、その仕組みを「これからの人生」に活かそうという自己啓発的要素の強い本。
各章末にポイントをまとめてあるのでとても読みやすくて便利。ぶっちゃけこのまとめさえ読めば他は読まなくてもOK。
記憶は単なる過去の記録ではなく、もっと能動的に過去を生み出す機能であり、さらに思い出している人の心理状態を反映するものであることがわかっている。
したがって、自分の心理状態や視点によって過去の記憶も意味合いが変わりうるという特性を持っている。
人間は思いのほか強く、悲劇的な体験、喪失体験からもプラスの意味へ転換できる力を持っている。なぜなら、そこ -
Posted by ブクログ
「過去は変えられる」という言葉に惹かれて読みました。
記憶とは単なる記録ではない。記憶を語るうえで、「記録」の方法論ではなく、「現在」の視点からの「意味づけ」が過去の認識すら変え、未来展望を明るくする。
そういった経験から学ぶ「意味づけ力」の重要性を再認識できました。
著者は新領域「自己心理学」の提唱者。
様々な心理学者や一般的な事例を引き合いに出しながらわかりやすく解説。
本の中でも用語の解説は分かりやすく別欄を設ける心配りが感じられました。
「フラッシュバルブ記憶」や「流動性知能」と「結晶性知能」など、
いくつか実際の仕事の場面でも話のネタとして使えそうな観点がありました。 -
Posted by ブクログ
⬛︎この本を一言で言うと
文化差は埋められない以上、統計的には自己肯定感は高くなくていいが、個人の認識の範囲では高くあるべき
⬛︎どんな人におすすめか
自己肯定感満々の国の話を垣間見たい人
自己肯定感が低いことのメリットを感じたい人
⬛︎購入目的
自己肯定感が低くても、新職場で自信を持って働くためのヒントを知りたい
⬛︎読書後にやること
自分が納得する形で適応できると自己肯定感が高まる
→入社前に、自分が納得する形を定義しておく!
何でもいいので習慣を確立する
→読書2冊、朝ラン3kmを年明けまで続ける
⬛︎著者と一致した主張
ほめても自己肯定感は伸びない
本来の自己肯定感は外的要