榎本博明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「イクメン」という言葉の気持ち悪さ、感じたことありますか?
私はありますし、本書の意見は全般的に賛成。
そもそもイクメンとは、どこから来たのか。
どうやら国がキャッチーな言葉を使って『「男女平等」を主張したよ〜』ぐらいのテンションで作った言葉のようです。
(個人的に、どこまで本気で男女平等を政府が考えているのか疑問に思う節があるので、テンションには偏見かもしれません…)
よくハライチの岩井さんの画像で使われてしますが、「イクメンの意味がわからない!自分の子を育てるのは普通でしょ?」というコメントに同意する人は本書をオススメ。
イクメンという言葉の軟弱さを感じられるかもしれません。
本書では -
Posted by ブクログ
著者の「イクメンの罠」からの流れ読み。
「叱られることに抵抗感がある」これは誰でも持っている感情だろうが、叱られた時、それに対処できるレジリエンス(心の復元力)が育っていない若者が増えているという。
レジリエンスを育てるには、失敗してもそれを克服する努力をすることでいい方向に向かうことできる、という自信というか自己肯定感を持つことだという。自己肯定感を育てるには褒めるだけではダメだ、ということだ。
「注意されることは、攻撃されること」、これも大なり小なり誰もが感じることではある。自分なりにどう処理するのか、そのためのいろいろな引き出しを自分の中に持つための経験の蓄積ができるとといいのだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ承認欲求は、成長するために欠かせないものでもある。
マズローの欲求の階層説のうち、4番目の承認と自尊の欲求の一部=人間の基本的欲求。
多くの人は、生理的欲求や安全は満たされるが、愛と所属、承認と自尊はあまり満たされていない。
承認欲求には肯定的評価を受けたいだけでなく、批判や否定を避けたい欲求も含まれる。=市場的構え(市場原理が人間の価値にまで及んでいる=どれだけ人気があるか、が人間の価値を決める)から、人から気に入られるか、どう思われるか、に過敏になっている。
承認欲求を満たすには、本来努力が必要であったが、今はSNSで簡単に満たすことができるよういなった=その安易さゆえに、振り回される -
Posted by ブクログ
昨今(と言ってももう少し古い感もあるが)流行りの育児スタイルのうち、「早期教育(英才教育)」と「褒める子育て」の2つを主に疑問視し、非認知能力を高める子育てを推奨する一冊。
幼少期から習い事や通塾ばかりする子は、頭が良くても指示待ち人間を生み出しかねない。そのうえ社会で成功できるか否かはIQよりもEQが大事である。
褒める子育ては、挫折を乗り越える力が育まれずストレス耐性の低い、頑張り切れない人間を育てかねない。。。
というのが著者の見る昨今の育児が生み出す弊害。
あまりその因果関係を示すデータは示されないが、まあ論理的に理解できる主張だからそこは気にならない。
ただ、同じ主張が本書全編を通 -
Posted by ブクログ
ネタバレ当たり前のことしか書いてなくて、目新しい情報はなかったから★3つにしたけど、よく考えたら、自分がどうもこの著者が好きで共感することが多いから、気づかないうちに何冊も読んでるからで、目新しくないのはしょうがないな(笑)。
榎本博明氏は他の著書でも、日本の教育が、日本の社会のありようや文化的背景を無視して、なんでも欧米の真似をしてきたことの弊害を訴えていた。ほめて育てるとか、叱らない子育てとか、そういう流行りの教育の間違いを指摘されていた。
本書では、最近もてはやされる「イクメン」という言葉に踊らされて、父親が本来果たすべき父親の役割を忘れ、母親的になることの間違いを指摘。この内容もとても納得でき