柏井壽のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
外国人にとって京都は日本を「象徴」する都市かもしれない。
そこには日本の伝統が息づいていて、人間の営みの普遍性
が感じられる。
個人を重視する西洋思想にはない、その普遍性が彼らには
新鮮に映るのだろう。
でも伝統は単に古いことを尊ぶという単純な話ではない。
私たちに与えられた時間には限りがある。
その短い時間の間に受け継いだしきたりや感じ取った情緒と
かいったものを、自己消化して次の世代へと橋渡しをしていく
といったような、気の遠くなるような作業を連綿と続けてきて
やっと築きあげた、伝統というものの重みを感じ取っているの
ではないだろうか。
一人では成しえない何かを。
そんな京都をひとり歩いて -
Posted by ブクログ
ふとした時に読みたくなる“食堂モノ”。
本書は、京都の東本願寺近くにひっそり佇む〈鴨川食堂〉を舞台にした、連作六話が収録されております。
〈鴨川食堂〉といっても、鴨川べりにあるわけでなく、場所的には“お東さん”こと東本願寺の付近にある食堂で、鴨川流(ながれ)と娘の こいしという“鴨川父娘”が経営しているので〈鴨川食堂〉という・・若干トラップ的(?)な店名でございますw
で、そんな鴨川父娘のもとを訪れるのは、食通向けの専門誌『料理春秋』の隅にひっそりと掲載されている〈鴨川食堂・鴨川探偵事務所――“食”探します〉という謎の一行広告を頼りに縁あって辿り着いた依頼人たち。
彼らはもう二度と食べられ -
Posted by ブクログ
東京でホテルウーマンとしてバリバリ働くはるか。
父を亡くし、住む人のいなくなった京都の実家をどうするか、
いまだ踏ん切りがつかずにいる。
鴨川に近い絶好のロケーション。リビングからは遠く山並みを望む眺めが絶景で。
思い入れもある自慢の生家ゆえに手放すのは忍びない。
そんななか久しぶりに亡き父の法事のために訪れた京都。
近しい親族との二次会の酒席で、酔った勢いで実家を利用した民泊を始めると宣言して…
一流のホテルウーマンの知識とプライドをかけて、京都一の宿泊施設を目指す、
そんな物語のほんの序盤といった一冊でした。
個人的になにより惹かれたのは京料理の美味しそうなこと。
素敵な料亭やお店、仕出 -
Posted by ブクログ
タクシー会社を辞めて個人タクシーを開業したことで離婚された椿裕之が、訳ありの乗客を京都の名所を巡りながら案内することで、最後には乗客をすっきりとした気持ちにさせる。
乗客の気持ちを考えて望んでいたことを探り当てて、願いを叶えるというのもなかなか難しいと思う。
かなり久しく京都には行ってないが、観光客ばかり集まっているところじゃなくて、穴場を知るにはやはり椿のような観光タクシー運転手だろうか。
詰め込み過ぎずに、しかも美味しい食事処も知ることができて良かった。
椿が、巡りたい場所のリサーチを元妻の双子の妹が営む小料理で美味しい料理とお酒を楽しみながら常連客の梅原さんに指南してもらうというのも