柏井壽のレビュー一覧
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コロナ禍の中、旅行もできないので、少しばかり「本で旅気分」と読んでみた。
著者が言うように、本や雑誌(ウェブも)情報の大半は「書き尽くされてきたことを、ただなぞっているだけ」だ(それでも編集や写真に優れたものはあるように思う)。
脇見や道草したり、生活者の感覚が入ってたりする本書は、一般のガイドブックと視点が少し違っていて面白い。
京都は2~3年に1回、出張で行く程度で、正直なところ、マニアックすぎる情報については、あんまり頭に入らなかったのだが、一通りガイドブックに載っている京都を堪能したリピーターには格好の”次の一冊“だろう(住宅地にまで観光客が入ってきて写真を撮ったり、食べ -
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このまま無くなっては惜しい店、惜しい料理を買い取るという不思議なエージェントの物語。
京都の百貨店の相談役である小堀善次郎の下で、買い取るべき価値ある料理を探すのは、芸妓ふく梅、小さな割烹店の店長森下淳、市役所の相談室副室長の木原裕二。
田舎者の僻みか、うわぁ、と最初は腰が引けた。
こういう「文化に貢献してます」っていう旦那衆かあ。
京都のお座敷で磨かれた味覚を持つ芸妓。
地元の人しか知らない小さな店で腕を振るう料理人。
京都の暮らしを知り尽くした地元の役人。
敷居が高いこと、夥しい。
と思うんだけれど、そこはうまくバランスをとってある。
小堀は東京出身。
淳はバスケをしに渡米して、目が -
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こんなれた感じになってきた。。
パターンはいつも同じ。
そこに驚きはあまりない。
そんなうまいこといくかいな⁈と、ツッコミを入れたくなることも多々ある。
でも、その決まったストーリー展開が読みやすいのは確か。
ハラハラドキドキしないで済むから、さらっと読めるのかもしれない。
別れの原因になった親子丼。
亡き息子の優しさが詰まったシュウマイ。
妻と息子が好きだったのに、とんな味だったか思い出せないきつねうどん。
夕食を家でとらない元夫が毎晩食べていたおでん。
遭難しかけた時に見知らぬおばあさんが食べさせてくれた芋煮。
一目惚れをした彼が完成させたかったハヤシライス。
いろんな思い出がつまった -
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今回の旅では、この本を1番使うと思っていた。まさに今回は「おひとり京都」だったからである。この本の1番のオススメは冒頭の章だと思い、2日目は下鴨神社周りの散策を最初にした。そこから延々と歩いて北野天満宮まで行った。
結局この日の歩数は3万5千歩ほどになったのだが、ものすごく役に立った部分と、歩いた割には残念な部分が半々だったと言っていい。よって、点数低め。
よかったのは、みたらし団子発祥の店のみたらし団子を食べることが出来たこと(「加茂みたらし茶屋」)。この地域に他にみたらし団子を売っている店はなく、本家宗家を好きな日本人が自他共に認める発祥団子だとわかったし、実際食べてみて形状・味そして -
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ネタバレ<目次>
はじめに
第1章 丸太町通から御池通まで~丸・竹・夷・ニ・押・御池~
第2章 姉小路通から錦小路通まで~姉・三・六角・蛸・錦~
第3章 四条通から五条通まで~四・綾・仏・高・松・万・五条~
番外 正面通
<内容>
京都の歯科医柏井さんの新刊。もうネタは尽きたでしょう、と思ったら、京都の碁盤の目を横に貫く通りを散策しながらの本。「なるほど」と手を打ち、実行したくなる。
柏井さんなので実際に歩いているようだが、ちょっと中途半端な感じ。寺社や名跡の紹介と食事処や菓子処を混ぜて紹介しているのだが、もうちょっとどちらかにシフトしてよかったかも。ただ、どちらにシフトしても、そ