柏井壽のレビュー一覧
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食探偵シリーズ第4弾。
今回も美味しい料理がたくさん並ぶ。相変わらず物語が大きく動く事は無いが今回はちょっと違う顔も見えた。お父さんが静かに怒っていた。嘆いていたという方が正しいのかもしれない。旨さを感じるのは舌でもなければ胃袋でもなく心なのだと。こういう事をちゃんと言える人に憧れる。
最後のマカロニグラタンはちょっとハラハラした。都合よく美化した過去よりも今を生きる事に意味がある。心を込めた料理は食べる人の心に届く。素敵連鎖。
それにしてもふだんお店ではどんな料理を出しているのだろう。お昼に1万円。おまかせの料理を見ていれば安く無い事は解るけれど。おいそれとは行かれないお店なのが辛い。
そう言えば読んでいる最中、お父ちゃんはずっと土井善晴先生の声や顔で動き回っていて楽しい。 -
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シリーズ4作目です。
様々な今を生きるお客さんが探し求める、
遠ぃ記憶にある大切な思い出の「食」を、
元刑事の料理人の父・流と娘のこいしが、
本人も忘れていた思い出と共に捜し出し、
その思い出とともに食べさせてくれる、
鴨川食堂と鴨川探偵事務所のお話です。
作品の体も、所謂、探偵小説にある、
依頼編と解決編の2つから構成され、
お約束のパターンも、そのまんまで、
それでも、状況がいろいろなので、
各話、新しく読むことができます。
本シリーズの作風、構成を、
お約束と思ぅか、ワンパターンと思ぅか、
それによって、評価も変わるでそぅが、
ボクは、お約束と思って、安心できます。
とは言え、やはり、4作目ともなると、
そのお約束が崩れなぃ程度に、
何かしらのプチ変化も欲しぃところも…。
そんな中、既作品と比べると、
解決編の中で、父親の流の感情や想いが、
若干ながらも、前に出ている話もあった。
ただ、第3話の、気を利かせた部分は、
作品的には、うっすらと違和感も…??
すごく微妙なところ、なんですけどね。
でも、全体としては、変わらずいぃ感じ。 -
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鴨川食堂、第3弾。
連続ドラマ化記念の、文庫書き下ろしだそう。
個人的に、ドラマはイマイチでしたが、ほとぼりが冷めた今、ドラマのテンポに引きずられずに素直に本に入り込めるようになりました。
一つだけ残ったのは、やはり、鴨川流の配役は良かったなあ、ということ。
台詞の部分を読むと、声も姿も浮かんできます。
最初に読んだ時は、探偵事務所という割に、推理の段階を経ずに謎明かしなんだなあ、と物足りなく思ったのですが、娘・こいしが依頼人から話を聞き、父・流が食を探す、というパターンがすっかりおなじみになりました。
普通のミステリだと、話を又聞きして解決する流さんは「安楽椅子探偵」ということになるけれど、安楽椅子どころか、ここから「足で探す」旅に出るのだから、その真逆ぶりが面白い。
元刑事なんだな~とあらためて気づかされる。
いわば、こいしが「現場検証」、流が「現場聞き込み調査」というところでしょうか。
こいしが年齢と職業の割には食の知識など穴だらけで、感情は態度や言葉に出てしまうし、しかし、それでこその思いつきの発言が、依頼人から重要なキーワードを引き出すことにもなっている。
父・娘の名コンビですねえ~
浩さんの存在が、今回ちらっと名前が出ただけにとどまったのが良かったかな。
個人的に、まだまだ娘を手放したくない流さんと、ファザコン・こいしの関係にほのぼのしてきたので。
『かけ蕎麦』
梨園を継がず、ダンサーになった息子に、父が食べさせたかけ蕎麦の意味とは。
『カレーライス』
娘の長い留守に孫を預かっている初老の男性。
娘が結婚前日に作ってくれたカレーライスを孫に食べさせたいという。
どんなことがあっても、自分だったら娘を信じる、という流さん。
『焼きそば』
「カレーライス」と同じ、「人間に一流も二流もない」というテーマも含むのか。
由美子さんの激情はちょっと怖い。
「食は探しても人は探さない」と言っていたおとうちゃんだが…
『餃子』
なみだ餃子。
二股男はこの後どうするのかな…
『オムライス』
友だちのお母さんの心づくしが…
仲直りできるといいですね。
『コロッケ』
母一人で育てられて…
仕事で家にいない母と、冷たいご飯の日々に子供だった幸(みゆき)は…
素材と、完成形。
おかずは温かいごはんに包まれてこそ。 -
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1巻目と同じ流れで進む、「鴨川食堂」2冊目。
海苔弁の章は、父の息子への愛情溢れる話。
クリスマスケーキの章は、ひどく切なく、でも人はどこかでいろんなものに区切りをつけて、そうして生きていくものなんだよな、ということを思い出した。
ひとつひとつが心温まる、ほっこりするお話。
「食べ物」には、いろんな思い出が宿るのだ。
楽しいことも嬉しいことも、辛いことも苦しいことも。
それらを、食を探す人たちに、届けるお手伝いを、鴨川食堂はしている。
流さんの料理は、京料理をあまり知らないわたしには見た目の想像がつきにくいけれど、京都にまた旅行に行きたいと思わせるには十分すぎるほど。
鴨川食堂はないけれど。 -
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京都の定番の観光地を中心に、そこをどのように廻るのか「大人のための修学旅行」として紹介されています。人ごみに紛れて、ただ必死になって写真を撮り、後になって何をしたのかの記憶が曖昧な京都旅行になっていませんか。そうならないために前知識として何を仕入れておくべきか、当日はどのように廻るのか。それも季節ごとに違う顔を見せる京都それぞれについて書かれているところが、京都に住んでいる人間からもうなづける内容になっていると思います。また改めて京都の定番とはこれだったなと思い出させていただきました。初めてであっても、何度かであっても、京都に旅立つ前に一度読んでから出かけられると、今までとは違って落ち着いて京都見物ができると思います。