岩田健太郎のレビュー一覧
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自分もかつて、今いる世界に入るのに1年間の【停滞】を経験したことがある。
その時の自分にしてみれば、とても辛い時期だったし、まわりの家族に言葉では表せないくらいの負担と迷惑をかけた。
その時、1年間「時間と居場所」を提供してくれた当時のProf.の寛大さには感謝している。
しかし、その後今の世界に入ってからは、まさしくすべてを犠牲にして疲労し尽くして頑張ってきた。Prof.を含めた「他者のまなざし」を第一にして・・・
そんな生活に疲れ、「二度と戻るか」と非主流派的な立場に身を置きながらも、命を削るような目に時々逢いながら仕事している。「そんなにdefensiveにならなくていいじゃないか!」と -
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研修医の時に岩田先生の感染症の本にお世話になりました。これは医療系の雑誌で載ってたのを見て興味が湧いたので購入。わたしの勤める病院でも患者に「様」呼称を用いており常々違和感を覚えていたのタイトルに共感を覚えた。内容はわたしが想像していた接遇的なものではなく、「お医者さんごっこ」というファンタジーを患者と医者が能動的に演じ、楽しむことで治療というパフォーマンスがあがる、ということを中心に書かれたものでした。煙草の話やEBMなど同様のことを感じていたので、そうそうと思いながら読みました。岩田先生は頭がブーンブーンと速い回転数で回っていますね。
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本の帯にある内田樹の推薦文はちょっとずれている。しかし、だからと言って本書の価値が下がるわけでは全くない。私はこの本によって、適切な予防接種リテラシーを得ることが出来たのだから。
医学とりわけワクチンの功罪ある歴史からひもとき、世の迷妄を正してくれている。ネット上で出回っているワクチンに対する誤解は、ほぼこの本で解消できる。★5つにできなかったのは、新書では仕方ないのかもしれないが、新旧のワクチンの副作用(とりわけ死亡例)やその出現「率」が知りたかったからだ。
以下、興味深い記述。
・一般的に「あれか?これか?」という命題の立て方は、一つレベルの低い、幼稚な命題です。「あれも、これも」とい -
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親として、昨今のHibや肺炎球菌、ポリオの生ワクチンなど、
予防接種について気になる話題が多い。
そんな予防接種の位置づけを理解する一冊。
現在の予防接種の大半は、
「打たなくても殆どの人がその病気にはならない」
というものもある。同時に、
「打っても殆どの人は何も(副作用が)起こらない」
また、
「打ってもその病気にかかってしまう」
ことも稀にあるが。
(例:インフルエンザ。実際には軽症化できたり無意味ではない)
しかし、ごく一部の事例をあげて予防接種が悪である。
という論調がおきている。(起きるから導入されない)
一部の予防接種は確かに運用が正しいか疑問。
それは打つリスクと打つこと -
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予防接種について研究結果、統計などの事実を提示し、考え方を伝える本。
日本やアメリカで行われてきた予防接種の多々の事例を紹介しながら、予防接種に対する考え方を伝える。
予防接種を受けることで、受けた自身だけではなく、その人がいる集団の疾病も予防することが出来る、という話などがある。
予防接種についての詳細は読めばわかるが、本書ではそれ以上に伝えたいことがあるように感じた。
それは、事実に基づいて考え、状況が変われば意見も変わってしかるべき、ということ。
日本の戦後間もない頃には衛生状況も悪く、多少の副作用に目をつぶっても集団での強制的な予防接種が必要だった。
現代では衛生的で栄養 -
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情報が溢れる現代、食と健康に関する
本が多いがその内容を鵜呑みにしては
ならないと著者は指摘。
要注意は以下3つ
❶こうすればがんが絶対治る、〇〇を食べればにならない等、極端な効果を謳うものには注意
❷個々のエピソードを過度に一般化する等、
極論に飛躍した言い回し
❸引用文献を示していない。示していても断言出来ないようなデータを引用。何となくイメージでネット情報より書籍の方が信頼度高いと思っていましたが、そうでも無さそうという事を本書から学びました。次から読む健康・栄養系の本の見方が変わりそうです。
【その他の学び】
食べ物が関わる研究論文のデータは絶対ではない。調味料、調理法、食べた量と -