岩田健太郎のレビュー一覧

  • 「患者様」が医療を壊す

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    若手だが舌鋒鋭い岩田教授が「お医者様」ごっこを勧めています。医師と患者が対立関係になると医師は萎縮して治療が思うようにできなくなるので、「お医者様」ごっこをして患者さんは患者らしく振舞い医師をおだて、医師は医師らしくふるまうことでよい医療がやりやすくなると考えています(ピグマリオン効果)。
    また医療の世界でよくみられる対立構造が問題だと指摘しています。相手を説得すると恨みを買うことになるので、そうではなく自分の言っていることは正しいかと問いかけるかたちで対話をすることを勧めています。

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    2012年11月24日
  • 「患者様」が医療を壊す

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    特に第一章が白眉。
    「お医者さんごっこ」とは、何とも印象的なネーミングだった。
    「医療」を「教育」に言い換えれば、教育の本としても読める。

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    2012年08月03日
  • 主体性は教えられるか

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    ネタバレ

    本を読み進めて、やっと第5章や最終章で、筆者のいいたいことが伝わってくるようになる。読み始め 前半はやや冗長で、退屈な面もあった。現状批判がこれでもかと並ぶので、その物事両断的な筆致は賛成しかねる点もある。ただP.34の「主体性とやる気は違う。ぼくはそう考えている。 やる気はだれもが持っている。」との記述にドキッとさせられた。これは男子サッカーのラモス批判などに繋がっていくことになる。
    後半になって主体性とはなにかとの意見が形となってくる。それは自律性と周囲との調和性ということらしい。自律性は主体性のいいかえに近いので我を通したり逆に怠けたりしない周辺調和が大切ということか。さてこれを社会人指導者として教えるべきか否か。調和性のなさは多くは個性とも思われるが叱ったりできるかもしれない。でも自律性の乏しい成人を回復させることができるか。 
    この本に出てくる話を総括すると まずい指導者/指導法はその学習者の主体性を阻害する、ともとれるから、下手な教育手法を押し付けないほうがいい、ということになろうか。詰込み型学習も鵜飼いの鵜に例えて主体性が育たないと批判、教育手法のPBLもそう、指導医講習会もそう、と 同じ手法で批判が展開されている。主体性のない悪い例としてアメリカ礼賛者やエビデンス至上主義者などが挙げられておりこれらは型にはまる思考者や、思考停止状態である。 最終章の男子サッカーのところも モデルや戦術など”手段と目的が倒立する”のも同じ構図である。
    主体性の育たない教育として大学教育、大学医局制度も非難している。 たしかに昔から優秀な研修医は、全国的に有名でべらぼうに忙しい研修病院に2-3年働き、その後はどこに行こうとも自律的に自力で問題解決し、研鑽をつむくせがついている人が多い印象がある。 初期臨牀教育の大切さだが、そういった病院は決して、暗記物を押し付けたり、一対一の教育をしていたわけではない、むしろ放置状態といったほうが近い。 ただべらぼうに忙しい思いはさせる。 また場の雰囲気は 活気あり良かっただろう。 よき子弟関係の職場として老舗のすし屋などを思い出すが、そこの弟子もべらぼうに働き、かつ師匠には教えてもらうより怒鳴りつけられることが多いが、その師匠の所作は職人として濁ったところなく仕事に真摯な姿勢に弟子は尊敬している、現場の雰囲気は怒声が飛び交っても活気があるものである。
    この本の最終章で礼賛している女子サッカー例でも練習は地獄のトレーニングだったとの記述がある。
    主体性のあるいい後進が育つためには、場の雰囲気のいい、活気のある、尊敬できる先達がいないといけないのであろう。

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    2012年07月09日
  • 主体性は教えられるか

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    岩田氏が臨床医であることを理解できない方は、「結論を書け~」と思うことでしょう。自分自身としては、自分に部下が出来て、その部下が主体性を発揮し始めたときに、受け止めることができる度量を養っておこう、ということですかね。今自分が受け止めてもらっているように。

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    2012年05月15日
  • 1秒もムダに生きない~時間の上手な使い方~

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    医師である著者が時間の使い方を記した著書ですが、異常なほどの仕事量です。仕事のみならず、本もたくさん書いており、よくそんな時間があるなあと思います。

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    2012年05月06日
  • 予防接種は「効く」のか?~ワクチン嫌いを考える~

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    関係者必読。予防接種の作為過誤と不作為過誤の歴史やホメオパシー側の反予防接種の論理などよく整理されている。さすが岩田先生。関係者必読の「戦後行政の構造とディレンマ」「豚インフルエンザ事件と政策決断」二冊についてもしっかりと言及されている。個人的にはこれと並びで弘中弁護士の「安部英医師「薬害エイズ」事件の真実」も薦めたい。

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    2012年02月12日
  • 1秒もムダに生きない~時間の上手な使い方~

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    自分の気持ちに素直に生きればいいじゃない。という感覚が背中を押す。
    こういう考え方はとても好きで共感できます。

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    2012年01月15日
  • 「患者様」が医療を壊す

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     スマートな大人の対応、「お医者さんごっこ」をしましょう、という提案。
     着眼点が興味深く、成程と思わされるところが多々あった。
     書いてある内容は様々で、題名から離れているようで離れておらず、周囲を廻っている感じがした。良い意味で。

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    2011年12月21日
  • 1秒もムダに生きない~時間の上手な使い方~

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    「1秒も無駄に生きない」という大きく出たタイトルに目が行くが、「時間の上手な使い方」の方が肝である。作り方ではなく、使い方というのがポイントで、どうせ「時間」に勝てないなら、考え方を変えて生きていく方が良いと言っている。内田樹氏の文章を読んでいるように感じたのは、私だけではないと思う。

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    2011年10月13日
  • 「患者様」が医療を壊す

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    岩田先生の提唱する「お医者さんごっこ」という考え方を知るために多くの人に読んで欲しいと思った。お互いに良い関係が築け、医者においても最大のパフォーマンスが発揮できると思う。もちろん賛否両論ありそうだが。
    第三章の「人はしばしば、善悪・正邪の問題と好悪の問題を取り違える。」この話題が印象に残った。
    医療だけに限らず、日常的なコミュニケーションにおけるヒントがたくさんあると感じた。

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    2011年09月24日
  • 1秒もムダに生きない~時間の上手な使い方~

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    ・時間を削り取る
     ・今一番やりたいことを
    ・時間を慈しむ
     ※あらゆる方法
    ・時間とは?
     ・「人間の死亡率は100%」の件


    ※タイトルの割りには、肩の力が抜けている印象で良い。

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    2013年05月07日
  • 1秒もムダに生きない~時間の上手な使い方~

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    自分もかつて、今いる世界に入るのに1年間の【停滞】を経験したことがある。
    その時の自分にしてみれば、とても辛い時期だったし、まわりの家族に言葉では表せないくらいの負担と迷惑をかけた。
    その時、1年間「時間と居場所」を提供してくれた当時のProf.の寛大さには感謝している。
    しかし、その後今の世界に入ってからは、まさしくすべてを犠牲にして疲労し尽くして頑張ってきた。Prof.を含めた「他者のまなざし」を第一にして・・・
    そんな生活に疲れ、「二度と戻るか」と非主流派的な立場に身を置きながらも、命を削るような目に時々逢いながら仕事している。「そんなにdefensiveにならなくていいじゃないか!」と非難されながらも仕事している。だから、著書の中で岩田先生が言っている「仕事は価値のひとつではあるが、価値のすべてではない。家族を犠牲にして仕事の成果をあげることが正当化されるとは限らない。そもそもそんな人生を我々は望んでいるのか?」は響いた。
    自分と自分の家族、そして自分が関わる人々の為に、その場に最もふさわしい時間の使い方をしていきたい。もちろん、他者の価値観や眼ではなく、「自分自身」に軸足を置いて。

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    2011年12月09日
  • 「患者様」が医療を壊す

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    研修医の時に岩田先生の感染症の本にお世話になりました。これは医療系の雑誌で載ってたのを見て興味が湧いたので購入。わたしの勤める病院でも患者に「様」呼称を用いており常々違和感を覚えていたのタイトルに共感を覚えた。内容はわたしが想像していた接遇的なものではなく、「お医者さんごっこ」というファンタジーを患者と医者が能動的に演じ、楽しむことで治療というパフォーマンスがあがる、ということを中心に書かれたものでした。煙草の話やEBMなど同様のことを感じていたので、そうそうと思いながら読みました。岩田先生は頭がブーンブーンと速い回転数で回っていますね。

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    2011年07月03日
  • 「患者様」が医療を壊す

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    医療における対立構造を読み解いているが,哲学本の様相を呈する.この著者にしては(失礼!),努めて冷静に俯瞰的に書かれている.

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    2011年06月18日
  • 予防接種は「効く」のか?~ワクチン嫌いを考える~

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    医療だけが特別なため、絶対安心とか大丈夫っていうものでは無いことがよくわかった。当たり前の話しだが、ワクチンにも確率論は適用されるのだ。どのように捉え、どのように運用するかは我々が正しい知識をもって決めていくものなんだ。
    因にもやしもんの件は良かった。日本のマンガのレベルって本当に高くなってきていることを改めて実感。

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    2011年05月24日
  • 予防接種は「効く」のか?~ワクチン嫌いを考える~

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    予防接種の歴史、背景や数値を含め、どのように考えるか判断の基準を再度勉強した感じがする。
    単に、副反応が怖いからや義務だからという観点だけではなく総合的に判断するというのが重要なのだと思った

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    2011年04月08日
  • 予防接種は「効く」のか?~ワクチン嫌いを考える~

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    客観的に、ワクチンの歴史・国内での扱われ方・米国での取り扱われ方を紹介するという、ワクチンの「好悪」の部分と「正邪」の部分を切り離すことに、エネルギーを費やされた本。後は、読者が判断してよ、と。
    本旨ではないが、優れた医師が持つ実際的な心理学的見識の高さ(恐らく、臨床心理学への発展のために身につけておられるのだろう)が、書籍の各論においてこの筆者からも垣間見られ、その点も楽しんで読めた。

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    2011年03月25日
  • 予防接種は「効く」のか?~ワクチン嫌いを考える~

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    本の帯にある内田樹の推薦文はちょっとずれている。しかし、だからと言って本書の価値が下がるわけでは全くない。私はこの本によって、適切な予防接種リテラシーを得ることが出来たのだから。

    医学とりわけワクチンの功罪ある歴史からひもとき、世の迷妄を正してくれている。ネット上で出回っているワクチンに対する誤解は、ほぼこの本で解消できる。★5つにできなかったのは、新書では仕方ないのかもしれないが、新旧のワクチンの副作用(とりわけ死亡例)やその出現「率」が知りたかったからだ。

    以下、興味深い記述。
    ・一般的に「あれか?これか?」という命題の立て方は、一つレベルの低い、幼稚な命題です。「あれも、これも」という考え方だってあるのです。
    ・耐性菌の問題。抗生物質ばかり使っていると耐性菌が増えて大事な抗生物質が効かなくなってしまう。だから抗生物質がワクチンを完全に代用することはない。
    ・一番恐ろしい病院は「うちには耐性菌も院内感染もありませんよ」と喧伝する病院です。
    ・アメリカ黒人へのタスキーギ実験。
    ・アメリカでは予防接種に関しては、副作用に苦しむ人のための無過失補償制度を運用している。
    ・最近発見される小児麻痺はすべてワクチンの副作用。
    ・任意接種の場合の救済制度。
    ・腸チフスワクチンを例に取った副作用の悪い書き方。
    ・MMRが自閉症の原因だったという論文はでっちあげ。
    ・EBMが生まれたのは、1990年代。
    ・子宮頸ガンワクチンを打つと不妊症になるのはデマ。

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    2011年03月23日
  • 予防接種は「効く」のか?~ワクチン嫌いを考える~

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    親として、昨今のHibや肺炎球菌、ポリオの生ワクチンなど、
    予防接種について気になる話題が多い。
    そんな予防接種の位置づけを理解する一冊。

    現在の予防接種の大半は、
    「打たなくても殆どの人がその病気にはならない」
    というものもある。同時に、
    「打っても殆どの人は何も(副作用が)起こらない」
    また、
    「打ってもその病気にかかってしまう」
    ことも稀にあるが。
    (例:インフルエンザ。実際には軽症化できたり無意味ではない)

    しかし、ごく一部の事例をあげて予防接種が悪である。
    という論調がおきている。(起きるから導入されない)

    一部の予防接種は確かに運用が正しいか疑問。
    それは打つリスクと打つことで受ける恩恵のバランスが取れていないからだ。

    たとえばポリオの生ワクチン。

    昨今ではポリオという病気が殆ど発生しないのに、
    予防接種でポリオにかかってしまうケースがごく稀にある。

    しかしリスクのない医療行為なんてありえない。
    殆ど無視できるゼロに近い数字なだけでゼロではない。
    そのリスクをとってもいいケースとのバランスが大事。
    予防接種もリスクはゼロではない。

    かかってしまえば重症化する病気であれば、
    例え発生率が低くてもその恩恵は大きい。

    また重症化が稀であって、感染力の強い病気であれば、
    それを打つことで集団の予防になるし、
    母数を減らすことで、重症化を抑えることが出来る。

    10人1人が重症化する病気でも100人感染すれば、
    10人に10人が重症化する病気と同じである。

    個のためのが群れのためになる。

    もちろん副作用によって苦しむことになる
    ごく一部のケースを「運が悪かったね」で片付けるわけではなく、
    そのことを認識して、ケアすることも責務である。

    打って病気になっても、打たなくてその病気が広がっても。
    どっちにしろ厚生労働省はマスコミなどに叩かれる。
    ならばその事実を明確にして全てを受け入れられる仕組みを作ろう。

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    2012年05月25日
  • 「患者様」が医療を壊す

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    ディアレクティック。
    対立をもう一段上部の視点から止揚させること。
    好き嫌いの問題と構造の問題を取り違えないこと。
    【追記】
    知人がこの本のことを『パターナリズム』だと(ーー;)。
    違うでしょ。
    11/06/19

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    2011年06月19日