岩田健太郎のレビュー一覧
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ネタバレ岩田先生の本は結構読んでいます。専門的な感染症の本から、「リスク」の食べ方まで。先生自身この本は「リスク」の食べ方の続編と書いていらっしゃいます。糖質制限食の話から、トンでも本の話まで興味深く、一気に読み終わります。糖質にしろ、肉にしろ、不食にしろ極端はよろしくないという主張がなされています。至極もっともな話です。トンでも本が好きで傾倒するような人にとっては魅力のない本に映ってしまうかも知れませんね。しかし本質はこんな所にある気がします。パンを食べるな、小麦を食べるなの本の後に読み、私の中ではうまくバランスが取れている気がします。
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Posted by ブクログ
ネタバレ著者の言う「誤用」とは、リスクを勘案した上で、そのリスクを上回る効果が得られないことである。
そのリスクは、「副作用のリスク」「耐性菌発生のリスク」「お金のリスク」「ロジスティクスのリスク」の4つだという。
これらをクリアしてはじめて、正しい処方だと言えるのだろう。
リスクというと一般的には「副作用のリスク」のみに着目しがちだが、病気だけでなく周辺のリスクも勘案すべきである。
このような大局的な視野は、合理的で素晴らしいと思う。
また、先発品の投与方法が変わっても、それが後発品に反映されないといった薬事行政のお役所的な面や、日本の医者は足し算体質な傾向が強いといった問題などは抗生物質に限った -
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感染症専門医を目指す若手のアイコンであり,ロールモデルである大先生の新作.相変わらず,タイトルセンスが素晴らしい(苦笑).
新書ですし,ターゲットは一般の方なのかなと思いましたが,本文の呼びかけから考えると,一般の方にもわかるように専門家に向けて書いたもののようです.
特に強調したいからなのか,多作の先生だからか,どこかで聞いたことがある話もいくつか出てきます.
また,批判にも耐えうるように(?),意識してバランス良く書かれているようですが,ツッコミどころ満載の部分も無きにしも非ずです.
私と岩田先生とは日々の対象が異なるためか,ちょっと違和感がある部分もあります.例えば,自分の知的好奇心を満 -
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今日の、「医師は患者の希望を出来る限り優先し、物腰は柔らかくすべき」という考え方に疑問を呈し、「お医者さんごっこ」をキーワードに、医療のあり方を論じている本。
ここでいう「お医者さんごっこ」とは、「患者は医師を信頼し、医師は目の前にいる患者にとって適切な医者像を振る舞い、良好な関係を築いで治療にあたろう」というものである。
言葉の正しさについて「安易な言葉狩りが危険なのは、言葉の萌芽=語源の部分ばかりに注目して、時代を経てどのような文脈で使われるのかという流れが読めなくなっているため(言葉は出自ではなく、「今」の捉えられ方が大切)」、呼称について「友人の黒人女性曰く、黒い肌を黒いといっ -
Posted by ブクログ
読みやすかった。もっと医学書っぽくて難しいのかなと思ってたけど、すごく分かりやすく書かれてある。
ワクチン・予防接種といえば、私が小学生の頃は学校で集団接種してて、注射嫌いの私は嫌で嫌でしょうがなかった。。事前説明同意書みたいなプリントに「接種しない」に丸つけてーって親に頼んでたようなw
当時は当たり前だと思っていたけど、その後集団接種がなくなったとか、日本のワクチン医療は先進国に比べ圧倒的に遅れているなど、知らなかった。
自分に子どもができたりしたら、判断を迫られるんだろうな。今のところの考えとしては、ワクチン接種による副作用よりも、効果を期待する。かな。 -
Posted by ブクログ
ポリオ予防のニュースが気になって、子供に予防接種をどう受けさせようか考えるためにいくつかの関連書の一冊として購入。
現代医療と予防接種の歴史、予防接種政策が大成功したケース、大きな事故や失敗事例とその原因・考察などをベースに、メリット・デメリットを説く本です。雑誌やネットで予防接種は受けさせない方がいいという記事を目にして接種に不信感を持ってしまった人向けですが、実際に現行のそれぞれの接種にリスクがどれだけあるかなどは言及が少ないと感じました。予防接種自体の不安感を軽減できる材料は沢山盛り込まれています。
インフルエンザについては、前橋レポート以降の研究を紹介して、集団予防効果について述べ