柏葉幸子のレビュー一覧
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続窓ぎわのトットちゃんに載っているエピソードの中から、トットちゃんが一日に大豆15粒だけしかなかった日のお話。
ご飯をがまんするだけではなく、空襲警報もあるし、もちろんトットちゃんは防空壕の中でいろいろ考えるのです。目の前の絶望的な状況と相反するトットちゃんの発想!その純粋さに救われるような気がします。戦時中の日本では小さな子どもが一日に大豆15粒しか食べられないようなことが普通に起こっていたのかと改めて大変な時代だったことをかみしめました。
この本を、高学年には続窓ぎわのトットちゃんを読むきっかけにしてほしいし、低~中学年には戦争のことを学ぶ本として読んでほしいと思います。
現場より
光村4年国語「一つの花」単元で、現代の4年にはもう少し食べたいと思う渇望感も、大人はもっと我慢しているのも伝わらず、「たくさんもらえて良かったね」なんていう感想がでたりするのだが、この話は具体的に1日大豆15粒とわかるので、食料不足が良く伝わるようだ。また、残酷なシーンがこの本ではないのも良いとのこと。ちなみにちいちゃんのかげおくりも伝わらなくて現場苦労してます。最後みんな一緒に幸せになって良かったです、とか読み取ってしまう。 -
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窓ぎわのトットちゃんの副読本、というか、小さなお子さんでも読めるように優しい文章と可愛い絵が特徴的な絵本になっています。
でも内容は、トットちゃん(黒柳徹子さん)が実際に体験した、戦争中のお話…。戦争が始まって、お父さんは戦場に、食べ物に困りお母さんから渡されたのは15粒の大豆のみ…水を飲んでお腹の中で大豆が膨れると空腹感が紛れる…というものだけど、実際にはお腹は膨れないですよね…。しかも、いつ敵の焼夷弾が降ってくるかもわからない、毎日が生きた心地のしない日々…。そんな中でも、トットちゃんがたくましく、しっかりと自分をもって生きてる…そんな風なことを感じさせてくれた作品でした。
黒柳徹子さんのあとがきに、「戦争ほどおそろしいものはありません。平和でなくてはだめなんです。」重みのある言葉ですよね…考えさせられます。 -
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小学校の国語教科書(光村図書出版)3年生に紹介されている本。
小学5年生のまひるは、二人の弟の面倒を見るしっかり者。ある日お父さんの会社呼ばれて「亡くなった前会長が管理していた『木かげ美術館』の館長になって欲しい」と言われる。なんでも前会長が遺言で「館長は10歳以下」と言い残していて、大人が美術館に入るとおばけにいたずらされるらしい。
まひるが木かげ美術館に行くと、絵や彫刻の中身が勝手に出歩いているではないか!
だが面倒見と度胸の良いまひるにはおばけたちなんて怖くない。美術品たちからも「館長」と認められるようになる。
だが木かげ美術館は取り壊しが決まっていた。このままではおばけたちの美術品も捨てられてしまう。こんなに楽しい美術館なのに!
まひるは、おばけたちといっしょに美術の楽しさをお客さんにもわかってもらうように考えを巡らせる。
人が絵に込めた思い、絵を描かなければいけない気持ち、それはその人がいなくなっても絵のなかに残り続ける。 -
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この本の対象読者層は小学校中高学年?夫のDVから逃れてきたゆりえさんが夫の影に怯えながら生きていることをどう理解するのだろう。キツイ。
行く宛もないゆりえさん、両親を一度に亡くし言葉を失い、岩手県の親戚に預けられるために来たひより、そして不思議な力を持つおばあちゃんの三人は、東日本大震災のその日、避難所で出会う。
それから三人は家族として暮らし始めるが、穏やかな暮らしが、あの地震で封印されていた海ヘビが解き放たれ村は脅かされる。
遠野物語にも描かれた伝承の不思議なものたちや土地に棲む神々を巻き込んだ戦いになる。柏葉洋子さんのファンタジーの世界だ。
地震により封印が解かれることが物語として重要だったのだと思うが、震災の余りに悲惨な現実とファンタジー世界がぶつかり合って消化できない感じがする。
その土地に棲むものたちと人が繋がりを持つ物語は好きだし、新たな家族の繋がりの物語として心に沁みた。 -
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敬老の日に紹介しようと「おばあちゃん」というワードから手に取った本、面白かった。
東京からさまざまな事情で狐崎にたどり着いた結とひより、そこで地震による津波に襲われる。
ふたりはたまたま同じ電車に乗り合わせただけだが一緒に避難所へたどり着くが身寄りがなく地元民ではないふたりをキワさんというおばあちゃんが助けてくれる。
まったく繋がりがない3人は狐崎のマヨイガで暮らすことになる。
震災によって封印されていたこの地の化け物が現れ人々を翻弄しようとするのをキワさんが救う。
震災後の東北で現実から逃避したように暮らす3人の様子が東北の民話を交えて進んでいく。
ハラハラドキドキ、この世の住人とは思えないキワおばあちゃんがいい。
マヨイガ、迷い家、知らなかった。
3人の永遠のマヨイガであって欲しい。