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Posted by ブクログ
小学生のまひるは夏休みの間、美術館の館長のアルバイトをすることになった。そこには美術品の中から出て来たおばけがいるのだった。美術館を取り壊されないようにするため、まひるとおばけたちは行動を開始するのだった。
美術館って子どもにはなかなか面白くない場所なんですよね。静かにしなさい。走ってはいけません。絵を見ていて感じたことがあって、それを周りの人に伝えようとしても「しーっ!」って黙らされてしまう。そんな子どもにとって縁遠い美術館の館長を子どもがすることになったら… しかもそこにおばけがいたら… これはもう楽しいに決まっている。そんな子どもたちの想いが詰まった作品でした。
ひらいたかこによる挿絵もオシャレでキュートで、この作品にぴったり。児童書の楽しさは挿絵も大きいですね。
Posted by ブクログ
小学校の国語教科書(光村図書出版)3年生に紹介されている本。
小学5年生のまひるは、二人の弟の面倒を見るしっかり者。ある日お父さんの会社呼ばれて「亡くなった前会長が管理していた『木かげ美術館』の館長になって欲しい」と言われる。なんでも前会長が遺言で「館長は10歳以下」と言い残していて、大人が美術館に入るとおばけにいたずらされるらしい。
まひるが木かげ美術館に行くと、絵や彫刻の中身が勝手に出歩いているではないか!
だが面倒見と度胸の良いまひるにはおばけたちなんて怖くない。美術品たちからも「館長」と認められるようになる。
だが木かげ美術館は取り壊しが決まっていた。このままではおばけたちの美術品も捨てられてしまう。こんなに楽しい美術館なのに!
まひるは、おばけたちといっしょに美術の楽しさをお客さんにもわかってもらうように考えを巡らせる。
人が絵に込めた思い、絵を描かなければいけない気持ち、それはその人がいなくなっても絵のなかに残り続ける。
Posted by ブクログ
小五の「木影(こかげ)まひる」は、弟の仲間内から、「守のねえちゃん、こっわーい!」と恐れられている、元気な女の子である。
今回、父親の務める会社の社長の母である、「木影小夜」の遺言にあった、「亡きあとの館長には『十歳以下の女の子』」という条件によって、「木かげ美術館」の館長になった、まひる。
しかし、その美術館は、有名なそれとは異なり、あくまで個人的なものであったり、様々な苦難を経てやって来た、いわゆる一流とは呼ばれない作品たちばかりであった。
『一流の美術品はそうじゃな。じゃが、われらはな。三流、いや、この美術館をはなれたらガラクタあつかいじゃな』
『でも、ガラクタだって木かげ美術館のみんなは、家族みたいなもんだわ』
始めに、まひるのことを元気な女の子と書いたが、その一方で下の弟からは、とても頼りになるお姉ちゃんとして慕われており、それは相手の内面を読むことに、とても長けている優しさも持っているからであり、だからこそ、上記のような思いに駆られて、彼女なりに館長としてどうすべきか、行動する姿に、清々しい爽やかさを感じられたし、「ゆうべ」や、個性的な美術品たちと仲良くなれたのも、彼女にしか気付けないような、細やかなところをよく見ているからであり、こうしたところは、大人が読んでもはっと考えさせるものがあり、さすが柏葉幸子さんだと思いました。
特に、終盤のイーゼルに置かれた絵のエピソードは、一見何も見えないように感じられた絵であっても、その見えない奥に潜む、更に見えない姿を慮ることで導かれた結果には、人間関係における、相手の見えない部分を汲み取ってあげることの大切さを、教えてくれているようにも感じられて、とても印象に残りました。
それから、大人以上に、きっと同世代の方なら、ひらいたかこさんの素朴で楽しい絵柄とともに、ロズゴリー夫人をはじめとした、愛らしくも笑える美術品たちと共に行動する、まひるの思いに引っ張られるように、より夢中になれること間違いありません。
私は私で、本書がシリーズ物であることを知り、続篇も読みたいと思っております。
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