篠田真由美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレなんだろう。
この作者って女性なんだ。って感じ。
確かに、女性らしい描写がたくさん出てくるけど、どちらかと言えば男性作家って雰囲気を醸し出している。
逆にいうのならば、探偵役の桜井京介が上手いというかとても存在感のあるキャラクターになっている。
ただ、その分、ミステリーとしての驚かされる部分が弱いように感じられる。
以前にも書いたけど、やはり、死体入れ替え系の(本作は違うけど)血液型鑑定はのめりこむことが出来ない。星占術殺人事件のように時代背景が作りこまれていれば、感情移入ができるものの本作のような描かれ方では、携帯電話が無いの?と訊きたくなってしまう。
そのような意味では普遍性がある -
Posted by ブクログ
工藤アキラ、中学生の物語。
……ではなく、あくまで饗庭怜という高校生が主人公の物語である。副題や帯の通り、あまり彼の物語として受け入れる必要はないと思われる。舞台はあの、異様な聖マカーリィ学院。
相変わらず篠田さんらしいとしか説明できない世界観と文体、そして風景である。教会とは似合わない硫黄の臭いが漂って来そうだ。
単発物としたら、ミステリでまぁまぁ楽しめるのではないか、という程度。建築探偵シリーズを読破しているから麻痺してはいたが、冷静に考えれば実に酷い話である。
鐘楼から突き落とされた主人公が一部の記憶を失っているため、どうしても不安定要素がつきまとっている。どうにも意見があっち行ったりこ -
Posted by ブクログ
建築探偵桜井京介シリーズの長編13作目。
建築探偵シリーズでそれらしい建築物も出てくるけど、
今回一番印象深かったのは舞台となった別荘地です。
クローズドサークル。
厳密には違うけど雰囲気はそんな感じでした。
一般には知らされていない選ばれし者のみの別荘地。
上高地のような自然の中にあって、
出入口のゲートも外からは分からないように隠されていたりして。
一度でいいから行ってみたいけど、実在したらメチャ高必至です。
京介はほとんど登場しません。
蒼と蒼の恋を見守る深春の目線で話は進みます。
その為か別荘地の雰囲気が成せる業か、
終始惑わされているような感じが付きまといました。
裏でいろい -
Posted by ブクログ
舞台をインドと日本にしたのが面白い。
それにヒンドゥーはまだまだ私にとっては未知の世界なので、でてくる言葉や意味もおもしろく読むことができた。
本書は「建築探偵桜井京介」シリーズの2作目。
建築に関してもでてはくるものの、それほど重要な位置にはおかれていません。
でも、おもしろくサクサク読めるのはやはりすごい。
でもでも、種明かしに・・・それを使うのかぁ~っていう部分は無きにしも非ず。
だけど、シリーズ本ってハマると最後・・・読まずにはいられません^^
ま、本書はシリーズの中でも悪くない方がだとは思います。
切なさを描かせると天下一品に思います、篠田氏作品は。胸がキュ~ンってなるんですよねぇ~