篠田真由美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレなんだろう。
この作者って女性なんだ。って感じ。
確かに、女性らしい描写がたくさん出てくるけど、どちらかと言えば男性作家って雰囲気を醸し出している。
逆にいうのならば、探偵役の桜井京介が上手いというかとても存在感のあるキャラクターになっている。
ただ、その分、ミステリーとしての驚かされる部分が弱いように感じられる。
以前にも書いたけど、やはり、死体入れ替え系の(本作は違うけど)血液型鑑定はのめりこむことが出来ない。星占術殺人事件のように時代背景が作りこまれていれば、感情移入ができるものの本作のような描かれ方では、携帯電話が無いの?と訊きたくなってしまう。
そのような意味では普遍性がある表現をされているだけに惜しいかもしれない。
また、最後、どうしてこの人が殺されかけたの?と言いたくなる場面があり、説明はあったのかもしれないが、目が滑って頭の中に入ってこず、その部分はマイナス要因になってしまった。 -
Posted by ブクログ
工藤アキラ、中学生の物語。
……ではなく、あくまで饗庭怜という高校生が主人公の物語である。副題や帯の通り、あまり彼の物語として受け入れる必要はないと思われる。舞台はあの、異様な聖マカーリィ学院。
相変わらず篠田さんらしいとしか説明できない世界観と文体、そして風景である。教会とは似合わない硫黄の臭いが漂って来そうだ。
単発物としたら、ミステリでまぁまぁ楽しめるのではないか、という程度。建築探偵シリーズを読破しているから麻痺してはいたが、冷静に考えれば実に酷い話である。
鐘楼から突き落とされた主人公が一部の記憶を失っているため、どうしても不安定要素がつきまとっている。どうにも意見があっち行ったりこっち行ったりですぐ翻り、まとまりなく読者を迷わす。その中で唯一変わらなかったものこそが疑わなくてはならない現実だとは、実に皮肉としか云いようがない。
もちろん工藤アキラにとっても一つの通過点ではあるのだが、それよりも先を知っている読者としては、少し晴れ晴れしい気持ちで会えたような気がする。
──しかしなんかもう、詳細を忘れかけていることが、なんとも恥ずかしい限りである。