鈴木恵のレビュー一覧
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子供の頃、ロビンソン漂流記を読んだことがあった。難破したロビンソンが孤島で孤独な生活を送るという粗筋くらいしか覚えていなかったが、文庫本の新訳が出ていたので、改めて読んでみた。
井上靖の「おろしや国粋夢譚」を読んで以来、漂流ものには興味があって、いろいろな漂流記や探検記を読んだけれど、原点はやはりロビンソンクルーソーだと思う。実話を基にした小説で、作者の空想がかなり入っているが物語としてはとても面白い。特にロビンソンの孤独感の心理描写、事件が起きた時の気持ちの変化など、おそらく自分自身が同じ状況になったら、こんな事を考えるだろうと思うことが、そのまま書かれていて、物語に没頭することができた。ま -
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第二次大戦で大活躍した元レジスタンスの英雄”キャントン”ことイギリス人のルイス・ケインとヨーロッパではトップ3に入るガンマンで元シークレットサービスのアメリカ人・ハーヴィー・ラヴェルのコンビが、殺し屋と警察双方に追われる実業家マガンハルトとその美人秘書をフランスからスイスを経由し、リヒテンシュタインまで送り届けるという護送する依頼を受ける。タイムリミットは3日後の零時ジャスト。その間、殺し屋たちから命の危機にさらされ、警察からも執拗な追跡を受けながらも自分の生き方を曲げないルイスとハーヴィーの姿を描いたハードボイルド冒険小説の古典的名作。
本書の存在はかなり前から知っていたが、今まで未読だっ -
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ネタバレ内気で世界と上手く折りあえずにいる少女ポリーの人生は、刑務所帰りの父ネイトの登場によりすっかり変わってしまった。2人を追うギャングからの逃避行は果たして成功するのか?
勇敢なる相棒、熊に敬礼!
なんとー、びっくりしました。こんな殺伐としたストーリーなのに、読後の余韻と、そこはかとない切なさときたら。
最初は、なんかむちゃくちゃやん!と思っていたのに、気がついたらネイトの不器用ながらも娘を愛する気持ちや、ポリーが成長して行く姿にすっかりハマってしまいました。そして熊が!最後までいい味出しすぎ。
ネイトが結局どうなったのか、示唆はしつつも、解釈の可能性を残しているのも良かった。ネイトがポリーを -
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面白くて一気読み。著者は脚本家で初の小説だそうだが、なるほど読み手をダレさせないスピーディな展開で、長さもほどほど、リーダビリティ抜群だ。あ、とは言ってもギャングものを好まない人や、物理的に「痛い」描写が苦手な人は別だが。
ギャングから暗殺指令の対象とされた男が娘を守ろうとする、その設定自体に目新しさはないが、これを娘視点で書き、しかも「無垢で守られるだけの娘」にしなかった。そこが実に良い。これ、娘のポリーを主人公にしてシリーズ化できそう。当然のごとく映画化が決まっているようだが、父のネイトは誰がやるのかな。ちょっと楽しみ。
詳細な心理描写があるわけではないのに、登場人物それぞれの個性がく -
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人気シリーズ「特捜部Q」で知られる北欧ミステリの雄、ユッシ・エーズラ・オールスンの初期の作品。嗜虐的な人物による陰湿で執拗ないじめと長い時間をおいて反撃可能になった被害者の苛烈な復讐という人気シリーズに繰り返し現れる主題は、作家活動初期段階から顕著であった。
二部構成。第一部は第二次世界大戦末期の1944年。第二部は1972年。場所はドイツ、フライブルク近辺。主人公は、イギリス空軍パイロット、ブライアン・ヤング。ブライアンとその親友のジェイムズ・ティ-ズデイルは、アメリカ軍から協力要請を受け、ドイツにあるV1飛行爆弾基地を撮影する任務を受けた。クリスマス休暇中でもあり、ブライアンは渋ったが、