鈴木恵のレビュー一覧

  • 宝島

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    ちょっと堅苦しい表現があったけど、昔の作品と考えれば思ったよりは読みやすかった。冒険はワクワクもしたけどそれ以上にドロドロでヒヤヒヤした笑 心臓に悪い…笑 名作が読めてよかった!!

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    2022年09月09日
  • ロビンソン・クルーソー(新潮文庫)

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    何度も挫折した本だったが、さすが新訳の読みやすさで一気読み。時代背景の古さはあるものの、中身としてはオーソドックスな漂流記。信仰に目覚め、物欲から解放されるあたりは示唆がある。

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    2022年08月13日
  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 下

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    80年代のアイルランドを舞台にした警官ショーン・ダフィシリーズが有名な作家。第一作だけ読んで続きを読むのを迷ってやめていた…。
    本作はどこかで誰かが推してて解説も杉江松恋だから間違いなさそう!って思ったらその通りでした。
    一時は作家を辞めてUberドライバーやってた著者にアメリカ向けの本作を書かせたドン・ウィンズロウは功績大だな。

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    2022年06月04日
  • 拳銃使いの娘

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    方向音痴なんです

    そして方向音痴の天敵と言えば野外フェスかどでかいショッピングセンターと相場は決まっています
    特に大きな建物の中はまずいですよね
    もう完全自分の居場所を見失って右も左もわからなくなります(いや左右はわかるでしょ!)

    そしてそういうでっかいショッピングセンターに付きものの広大な屋内駐車場ね!
    あれもう100%自分がどこに駐めたかわからなくなりますもんね
    どのエスカレーター使ってどの通路を使ってとか完璧に覚えたつもりでいて今日こそは迷いなく自分の車の場所に!と思うんですが

    やっぱり『見当違いの場所へ』なんちて

    さて『拳銃使いの娘』です

    「拳銃使い」違うやん!というね
    まあそういうことじゃないんでしょうがw

    刑務所から出所した父としばらく会っていなかった11歳の娘が殺し屋から身を躱しながら旅を続ける中で娘は強さを身に付け父娘の距離が縮まっていき二人は反撃にでる
    なんかありそうな設定ですがなかなかに面白かったです

    でもなぁ、なんか惜しいんですよね
    二人の距離の縮まって行くところとかちょっと雑なんですよね
    おいおいそれで信頼関係できあがっちゃうの?って
    もうちょっと丁寧な心理描写があったらもっともっと面白くなりそう

    それにしても皆さんこういう傑作をどうやって探し出してくるのかな
    ハヤカワにこんなノベル(?)のシリーズがあるなんて知りませんでした

    ま、おかげさまでたどり着けたので良しとしよう

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    2022年04月19日
  • 第八の探偵

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    隠棲するグラントがかつて刊行した推理短編集。それを復刊するべく、グラントを訪れた編集者ジュリア。その短編と、2人の短編についての議論が交互に提示される。が、徐々に現れるグラントについての疑惑。その謎とは…7つの短編と、最後の仕掛け、いろんな楽しみ方ができる作品でした。

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    2022年03月25日
  • 第八の探偵

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    ネタバレ

    7つの本格ミステリーの短編集が作中作として描かれており、それとともにその短編集の著者の謎に迫るミステリー。7つの短編集それぞれが違った構成で描かれており、飽きずにワクワクしながら読むことができた。クリスティーのオマージュ作品なども登場した。そのうえで、ミステリーの構成を数学的視点から考えられており、読んでいて楽しかった。

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    2022年03月01日
  • 拳銃使いの娘

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     自分が初めて買ったハヤカワ・ポケットミステリはデイヴィッド・ゴードン著『用心棒 』でした。しかも去年の話です。生まれてはじめてハヤカワ・ポケットミステリのこのタイプの本を手にとったのが去年なのです。ものを知らないというのは怖いもので「なんだこの凝った作りの本は!」と感動しました。そして続くはデニス・ルヘイン著『ザ・ドロップ』。あれ? 評判の良い翻訳ハードボイルドを買うとこの手の装丁が多いな・・・と思っていたところに来ました3冊め『拳銃使いの娘』。




     なるほど、要するに信頼と実績のハヤカワ・ポケットミステリということか!これも面白かったです!




     米国TVドラマの脚本家のキャリアを持つ著者の小説デビュー作なのですが、なるほど文体が映像作品のカット割りに近い感覚で、同じ人物の同じ時間軸の一連のストーリーでもチャプター割りのように小見出しがつくのが面白いです。読んでいるリズムもまさしく映画やドラマのそれ。あらすじは、刑務所から出てきたばかりの父親は服役中のトラブルのせいで犯罪組織に命を狙われることに。彼の元妻や娘も処刑命令のターゲットになってしまい、父親と娘の決死の逃避行が始まる、というもの。




     原題は"She Rides Shotgun"。またキャッチーさだけを狙った邦題じゃないかといぶかしく思ったのですが、読んでいくとこの『拳銃使いの娘』というタイトルの意味と強さがズシッと入ってきます。




     導入部ではなんの前振りもなく刑務所の超重警備監房に収監されている犯罪組織の総長の得体のしれない影響力の強さとその恐ろしげな人物像が描かれて、そこですっかりこの物語にのめり込んでしまいます。なんだこの小説?とぐいっと引っ張り込まれたところへ幼い少女とムショ上がりの父親のひたすらぎこちない邂逅が続き、前科者の父親に畏怖と疑いの目を向ける少女が「拳銃使いの娘」と表現される理由が徐々に明らかになっていくのですが、そんな少女の成長の過程と父親との関係性の変化が本作の読みどころです。




     単に少女のサバイバルと成長と聞けば似たようなストーリーはいくらでもありそうですが、本作の特色は主人公に幼い少女を据えておきながら、ロマンス要素を一切排して、暴力性への目覚めというなんとも危ういテーマを持ち込んだところにあると考えます。娘に対して生き残るための格闘術を教えながらも彼女の危なっかしさを感じる父親が、「強くなるためにはまずは自分の弱さを感じろ」と言いつつ内面の獣を飼いならすよう娘を鍛える親子関係が新鮮です。中盤から後半にかけて登場人物が増えながら、並行して走るストーリーラインも増やし、それをクラッシュさせて回収するエキサイティングなアクションシーンも秀逸ですし、悪徳保安官の嫌らしい怖さやドラッグでハイになっているような暴力描写も凄まじい迫力でした。




     少女の成長を扱ったミステリとして、本作とは対極的なクソみたいな父親が登場し、主人公の世界に対する構えも正反対とも言えるボストン・テラン『音もなく少女は』も非常にお薦めです。こちらはクソみたいな男達とそいつらが作った社会に抗う女性たちの連帯がサバイバルのキー。そして少女の成長を描いたミステリの傑作として忘れられないのがディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』。この作品では社会性や知識教養を身につける啓蒙主義がサバイバルのキーになっています。それぞれ小説として本当に面白いものばかりですし、一人の少女が幼いころから困難に直面し、もがき苦しみ成長する過程で生き残りの手段として選ぶものがこれだけバラエティーに富んでいる昨今の翻訳ミステリ小説。読み比べるのも非常に楽しいです。読んでる間は必死のパッチですが。

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    2022年02月11日
  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 下

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    発想が面白い

    子供を守る母親の強さ
    父親の弱さ
    類型的に過ぎるけど、わかりやすい。
    強くなっていく母親、
    それを表現するための、言葉使いの変化
    本来なら決して使わないような汚い言葉を使うことで、自分を奮い立たせる母親
    そこのところをもう少し丁寧に翻訳してほしいと感じるのは欲張りすぎか

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    2021年12月23日
  • ニューヨーク1954

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    刑事のコンビもの作品として何処かでオススメして下さった方、コンビものには思えなかったけれど面白かったです。ありがとうございます。

    相方はいるけれど主人公キャシディ単独、もしくは家族の印象のほうが強かったです。
    このシリーズは原作では続いているようですが、このまま日本では出版されないんでしょうか。個人的に今作の邦題を「ニューヨーク1954」にして”Ngiht”で続けてる次作の邦題はどうするんだろうと気になります。

    キャシディが魅力的だったので何より次作が読みたいです。

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    2021年11月18日
  • 第八の探偵

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    ネタバレ

    七つの話、合間に入る現在の話、分かりやすくて面白かった。結局、登場人物は真実を全部知らない、どの人にも知らない部分が一つはある。全部分かったのは読者だけ。最後に読者の特権をもらったような気分。

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    2021年09月24日
  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 上

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    娘が誘拐される。誘拐犯からの要求は身代金と誰か他の子どもを誘拐すること。そして何より"チェーンを途切れさせないこと"。誘拐された側の緊張感と誘拐する側の緊迫感を読みながら同時に味わう本書、一気に読んでしまいそうなところ勿体ないのと心臓によくないのとで、ちびちび読んでしまった。大御所ミステリ作家の方々の帯の言葉通りです。チェーンを動かしている側をどこまで暴くのか期待しつつ下巻へ。

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    2021年08月23日
  • すべてのドアを鎖せ

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    主人公の生い立ち等、ストーリーを、読み進めても、ゴシックホラーは、あまり感じ無い。うまい話しに乗っちゃダメだよ、とわかっている訳だし、割と早めに、怪しい人々がわかるし、怖さは、ないけどスルッと読めちゃう。
    でも、彼女の生存本能というか、生きる力強さは、ある意味感動。
    初めて読んだ作家さんだったけど、他の作品も読んでみたいな!!

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    2021年08月13日
  • すべてのドアを鎖せ

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    暑くてバテバテでもぐいぐい読めるよ。ゴシック色は期待していたほど強くはなかったけれど、館物であり、人物もストーリーもよく出来ている。手際もよく、スピード感もサスペンスも適度。ラストもわるくないと思います。個人的にはレッドヘリングかと思った人がレッドへリングではなかったw 大人の夏休みの楽しい読書にうってつけ。

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    2021年07月23日
  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 下

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    被害者はどうせやられっぱなしだろうと加害者が思い込むのも無理はないほどに追い込まれた状況下、母と娘は果たして立ち直れるのか。ましてやサイコパスの双子が完璧に築きあげた「チェーン」に対し反撃することは可能なのか。

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    2021年07月15日
  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 上

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    80年代の紛争下の北アイルランドから一転してアメリカに舞台は移り、誘拐犯罪を連鎖させる「チェーン」に絡め取られ心ならずも罪を犯す母親たちは苦悩と奮闘の末に子供を取り戻しはするのだが…
    上巻だけで完結した作品になり得る、それほどまでに徹底的に連鎖誘拐の卑劣さを描ききっている。しかし作者はその後を敢えて追及する。下巻では黒幕との対決が待っているのだろうか?

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    2021年07月08日
  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 下

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    もしこの連鎖誘拐(チェーン)が現実のどこかで起きていたらと想像させられるくらい場所や情報が生々しくリアルで緊迫感があった。誘拐という犯罪の卑劣さ、そしてそれがわかっていても家族のために行わなければならない辛さとの葛藤。読者である私自身が強く感じ、読んでいてどうしようもなく辛い気持ちに感情移入してしまった。チェーンは家族の愛を利用した残酷なものであり、一生繋がれた家族が背負っていかなければならないものであった。家族のつながり、愛を憎むチェーンを、その愛のつながりが打ち勝ったという点に、作者の思いが伝わったような気がする。

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    2021年06月07日
  • 第八の探偵

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    わざと矛盾があり凡庸に書かれた作中作の七篇を読み進めるのはなかなか骨が折れますが、ラストの回収で納得。よいアイディア。

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    2021年05月23日
  • 第八の探偵

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    面白いとの情報が飛び交ってたが、昔のミステリーに似たような作品ありで、うん?と思いながら読んだ。パロディかと思わせながらの後半は素晴らしいと思う。先入観なしで完読して欲しい。☆5かどうか悩ましかった。

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    2021年05月20日
  • 拳銃使いの娘

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     タイトルからスナイパーか何か拳銃が上手な少女のストーリーかと思った。ドラッグ・殺人・復讐・家族そしてメルヘン、変わったミステリーです。

     ネイトが出所して向かった先は、娘の中学校だった。そのまま2人の逃亡劇が始まる。

     刑務所で嵌められる事を避けようと囚人の1人を刺し殺した。犯人は判らずネイトはそのまま出所期限を迎え娑婆に出たが、元妻のエイヴィスが殺された。囚人組織のボスは刺し殺された囚人の兄で、ネイトの身内に報復に出たのだ。

     青い稲妻の刺青軍団から逃れる為に、ネイトと娘ポリーと小熊の3人は逃亡を始めた。険悪だった2人だが殺すか殺されるかの緊張の連続の中、親子としての会話や愛情が育まれてきた。
     全ての事情を知ったポリーはネイトから闘争の訓練を受け始め、生活の為に強盗の手伝いも進んで行った。

     麻薬倉庫強盗・マフィア経営のクラブ襲撃・上納金の横取り等、犯罪を重ねる2人+1匹の会話や行動は微笑ましく凶悪父娘を、もっとやれ、頑張れって、応援したくなってきた。

     事件から1年後、ギャングのボスが殺害された。
    行方をくらましたネイトの仕業と噂された。
     ネイトは最後の死闘で重症を追っており死んだのではと思う。その後をポリーと小熊が引き継いだのだ。と、勝手に想像した。その流れの続編に期待する。

     2018年エドガー賞新人賞受賞作です。著作はTVドラマ''CSI科学捜査班''の脚本家で本作も良く出来ている、翻訳作品に多い日本人には理解し難い独特な言い回しや箸休めの様な無駄なシーンも無く、残虐な犯罪シーンが多いのにポリーの相棒ぬいぐるみの熊が緊張感をクールダウンさせてくれる。バランスの良い流れに飽きずに読める。

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    2021年05月09日
  • 第八の探偵

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    「作中作」と聞くと、どんな仕掛けがあるのかと疑いながら読み進めるのは、ミステリ慣れした読者の悪いクセですが、この『第八の探偵』の作中作のある真実が語られたとき、「そうきたか~」と心中で唸りました。
    本格ミステリ好きが本格ミステリへの愛をこめ、そして技巧を凝らし、不敵な笑みを浮かべながら作り上げた作品のように感じます。

    かつて『ホワイトの殺人事件集』という短編集を発表し、その後小島で隠遁生活を送るグラント。彼の元にその短編集を復刊したいと、編集者のジュリアが訪れる。二人は『ホワイトの殺人事件集』の短編を読み返しながら、ミステリついての議論を重ねていくが……

    作中に収録されている作中作は7編。それぞれ犯人に色々なパターンがあり、これにグラントとジュリアの議論が加えられることで、作中の人物の言葉を借りると『殺人ミステリ』の要件が浮かび上がってきます。

    『三つの棺』のフィル博士の密室講義や、有栖川有栖『マジックミラー』のアリバイ講義などを思い出される。そういう本格ミステリにどっぷり浸った人こそ、よりこの作品の面白さが伝わってくるはず。

    収録作品の様々なパターンであったり、クリスティーのオマージュを感じさせるところも、ミステリ好きは楽しみながら読めそう。
    そして7つの短編の真実が明らかになるとき、改めてミステリとはどれだけ突き詰めても、一方では不確定要素に満ちていることに。そして、だからこそ時に腹立たしく、面白いということに気づかされます。

    正統派? メタミステリ? アンチミステリ? そんなミステリのジャンルもろもろを、貪欲に取り込んだ作品だったと思います。

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    2021年05月16日