鈴木恵のレビュー一覧

  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 上

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    ネタバレ

    子供がいる親にとっては気になって仕方がないノンストップスリラー。がんを患う母親が主人公。娘がある夫婦に誘拐されるが、この夫婦も子供を誘拐されている。子供を救うにはほかの子供を誘拐して身代金を支払わせるしかない。この関係は延々と続いていて「チェーン」と呼ばれる。チェーンに逆らえば皆殺しの報復が待つ。環元米兵の元夫の兄に協力を得てトラブルに挑む。上巻で一区切りつくが、不穏な終わり方。

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    2020年04月09日
  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 下

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    「誘拐された子供を返して欲しければ他の子供を誘拐しろ」そうして何度となく続いている誘拐の連鎖。全ては自分の子供のため。残酷な要求に応えるために残酷な人間になる。知らず知らずのうちに自分が変化していく。混乱、怒り、絶望、たくさんの感情が流れ、溢れていく。そのさまに恐怖を感じる。下巻に入り少し空気が変わったかなって思い始めた矢先に挿入される船のシーン。唐突に描かれる怖さ、不気味さがある。被害者たちと犯人との対決が始まる後半からはさらに加速して一気読み。面白い。


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    2020年03月29日
  • 真夜中の太陽

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    過去作では「ザ・バット」が文句なしの面白さだったジョー・ネスボ。今作は長過ぎた   を反省するような、シンプルでドキドキさせて、なおかつ北欧風味もたっぷりという粋な小品。最後がハッピーエンドなのも、良い意味で期待を裏切ってくれたな。本作と兄弟関係にあるらしい話題作「その雪と血を」は未読だけど、相変わらず長いみたい。ちょっと躊躇しまうな。3.8

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    2020年03月19日
  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 下

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     マッキンティと言えば北アイルランドを舞台にした、闘う警察官ショーン・ダフィ・シリーズでの好印象しかないのだが、驚いたことに、いくつかの賞を獲ったにも関わらず執筆の対価に合わないとしてペンを折ってしまいネット配車タクシーのドライバーに転職していたのだそうだ。そんな、と思ってしまうのはぼくだけではない。

     本作の彼の初稿(短編小説)を読んだドン・ウィンズロウは、もとより彼の才能を買っており、自身の米国エージェントを通して長編化と作家への復帰を説得したらしく、彼は本作で改めてアメリカでの出版での勝負に出たとのことである。作者自身のあとがきと杉江松恋の文庫解説にも詳しい。

     さてその力の入った実

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    2020年03月16日
  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 上

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     マッキンティと言えば北アイルランドを舞台にした、闘う警察官ショーン・ダフィ・シリーズでの好印象しかないのだが、驚いたことに、いくつかの賞を獲ったにも関わらず執筆の対価に合わないとしてペンを折ってしまいネット配車タクシーのドライバーに転職していたのだそうだ。そんな、と思ってしまうのはぼくだけではない。

     本作の彼の初稿(短編小説)を読んだドン・ウィンズロウは、もとより彼の才能を買っており、自身の米国エージェントを通して長編化と作家への復帰を説得したらしく、彼は本作で改めてアメリカでの出版での勝負に出たとのことである。作者自身のあとがきと杉江松恋の文庫解説にも詳しい。

     さてその力の入った実

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    2020年03月16日
  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 下

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    上巻と、下巻で、ストーリーが二つある感じ
    勿論、全てつながっている。酷い話だけど、終わりは、悪くない。

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    2020年03月16日
  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 下

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    ネタバレ

    ショーン・ダフィシリーズの雨の北アイルランドから一変、アメリカ東海岸が舞台。全く違う作風で驚き。

    スピード感に一気読みさせられた。その中にも誘拐という卑劣な犯罪への怒りが細かく述べられ、確かに杉江さんの解説にも「書きすぎる」とあったが、わたしもそれは感じた。

    だが、いいぞ、マッキンティ!ウーバーの運転手やってる場合じゃない。どんどん書いてください。

    大好きなショーン・ダフィシリーズの次作も近いうちに読めるそうで楽しみだー。

    今回もレッド・ツェッペリンが登場でファンとしてはうれしい限り。さあ誰が、どんな状況下で、どの曲を聴いたのか…もう、ツンデレなんだから!(そこじゃないって?)

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    2020年03月15日
  • ザ・チェーン 連鎖誘拐 下

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    中盤以降やたらとアクション多い気もするけど。人物描写もどっちかいうと薄っぺらいかも。まーまー面白いからええけど。

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    2020年02月27日
  • 拳銃使いの娘

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    It was so exciting and good content to releases as a movie.

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    2020年02月20日
  • ロビンソン・クルーソー(新潮文庫)

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    子供の頃、ロビンソン漂流記を読んだことがあった。難破したロビンソンが孤島で孤独な生活を送るという粗筋くらいしか覚えていなかったが、文庫本の新訳が出ていたので、改めて読んでみた。
    井上靖の「おろしや国粋夢譚」を読んで以来、漂流ものには興味があって、いろいろな漂流記や探検記を読んだけれど、原点はやはりロビンソンクルーソーだと思う。実話を基にした小説で、作者の空想がかなり入っているが物語としてはとても面白い。特にロビンソンの孤独感の心理描写、事件が起きた時の気持ちの変化など、おそらく自分自身が同じ状況になったら、こんな事を考えるだろうと思うことが、そのまま書かれていて、物語に没頭することができた。ま

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    2019年11月29日
  • 深夜プラス1〔新訳版〕

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    第二次大戦で大活躍した元レジスタンスの英雄”キャントン”ことイギリス人のルイス・ケインとヨーロッパではトップ3に入るガンマンで元シークレットサービスのアメリカ人・ハーヴィー・ラヴェルのコンビが、殺し屋と警察双方に追われる実業家マガンハルトとその美人秘書をフランスからスイスを経由し、リヒテンシュタインまで送り届けるという護送する依頼を受ける。タイムリミットは3日後の零時ジャスト。その間、殺し屋たちから命の危機にさらされ、警察からも執拗な追跡を受けながらも自分の生き方を曲げないルイスとハーヴィーの姿を描いたハードボイルド冒険小説の古典的名作。

    本書の存在はかなり前から知っていたが、今まで未読だっ

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    2019年07月25日
  • 拳銃使いの娘

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     父と娘のロードムービー。
     刑務所に入った拳銃使いである父のせいで、娘は命を狙われることになった。面識のない娘を守るために父が現れ、娘に拳銃の扱いを教えていく。
     娘の無鉄砲さと父の逞しさ、頼もしさ、そして弱さが格好いい。

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    2019年07月03日
  • 拳銃使いの娘

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    ネタバレ

    内気で世界と上手く折りあえずにいる少女ポリーの人生は、刑務所帰りの父ネイトの登場によりすっかり変わってしまった。2人を追うギャングからの逃避行は果たして成功するのか?

    勇敢なる相棒、熊に敬礼!
    なんとー、びっくりしました。こんな殺伐としたストーリーなのに、読後の余韻と、そこはかとない切なさときたら。
    最初は、なんかむちゃくちゃやん!と思っていたのに、気がついたらネイトの不器用ながらも娘を愛する気持ちや、ポリーが成長して行く姿にすっかりハマってしまいました。そして熊が!最後までいい味出しすぎ。

    ネイトが結局どうなったのか、示唆はしつつも、解釈の可能性を残しているのも良かった。ネイトがポリーを

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    2019年06月29日
  • 拳銃使いの娘

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    出獄直前に、闇の世界を牛耳る組織の幹部を殺してしまったことから、男は自分だけではなく家族の命をも狙われることになる。元妻とその夫は無残に殺されたことを知った男は、11歳の娘を連れて逃亡する。
    まあ、プロットはこんだけで、あとは2人がいかに立ち回り生き延びるかという興味に尽きる。でもキャラクター造形が上手くて飽きさせない。タイトルの「拳銃使い」はやや大袈裟に過ぎる気がした。

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    2019年05月03日
  • 拳銃使いの娘

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    面白くて一気読み。著者は脚本家で初の小説だそうだが、なるほど読み手をダレさせないスピーディな展開で、長さもほどほど、リーダビリティ抜群だ。あ、とは言ってもギャングものを好まない人や、物理的に「痛い」描写が苦手な人は別だが。

    ギャングから暗殺指令の対象とされた男が娘を守ろうとする、その設定自体に目新しさはないが、これを娘視点で書き、しかも「無垢で守られるだけの娘」にしなかった。そこが実に良い。これ、娘のポリーを主人公にしてシリーズ化できそう。当然のごとく映画化が決まっているようだが、父のネイトは誰がやるのかな。ちょっと楽しみ。

    詳細な心理描写があるわけではないのに、登場人物それぞれの個性がく

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    2019年04月25日
  • 拳銃使いの娘

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    クマのぬいぐるみを持った,金星から来た11歳の女の子ポリー.刑務所から出てきたばかりの父親とともに命を的にした逃避行.だけど逃げるばかりでなく撃って出るところ,ハラハラドキドキしどうしの250ページだった.映画を見ているようにテンポよく物語が進みまた人物も手触り感のある表現で的確だ.守られているばかりじゃない11歳の女の子の面目躍如の活躍に興奮した.

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    2019年03月28日
  • 拳銃使いの娘

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    「その娘への正式な青信号を点す」

    出獄間際、ギャング組織と敵対してしまった父ネイトは、ギャング組織により家族もろとも処刑命令を下される。
    彼の娘ポリーは父ネイトとお気に入りの熊の人形とともに果て無き逃避行に巻き込まれていく。

    血と暴力、父の葛藤、少女の成長。様々な要素を詰め込んだ傑作。

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    2019年03月20日
  • その雪と血を

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    ネタバレ

    これはね、超切ない作品よ。
    殺し屋だけれども、女に乱暴を働く男が
    許せない男なの。
    それは自分の最初の殺しと関係するけど…

    それがゆえに本来の任務を逸脱し、
    ボスの息子を殺害してしまいます。
    結局根回しをして彼は
    対立組織を頼りますが…

    彼は結局、それがゆえに
    命を落とすことになるのです。
    残念だけれども。

    彼の存在は危険なのもあるけど、
    要するに別の女を愛したのが
    ボスの元妻は許せなかったんじゃないかな。
    彼は不思議な魅力を持つ危険な男だったからね。

    それを雪のシーンで描くんだぜ。
    罪深いこった。

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    2018年12月07日
  • 真夜中の太陽

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    宗教的にストイックな村と村人、その村で暮らし離れることが出来ない美しい母と息子、そこに外からやってきた男…ということで、『刑事ジョン・ブック』を思い出す。
    ストーリーとしては単純でオーソドックスだけど、キレも雰囲気もいいよね。ノルウエー極北の厳しい自然や寒さ、白夜も、舞台として効果が高い。
    そしてウルフとレアの、言いたくても言えない(言ってはいけない)抑制の感じがなんとも言えず、切なくていいです。

    ネスボ、やっぱりヤルなあ〜。

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    2018年11月08日
  • 宝島

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    古典。多くの人を引きつけるものであることがよく分かりました。なかなか面白かったです。確かに人気のシルヴァーのキャラはたっていますね。

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    2018年06月01日