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シングルマザーのレイチェルの娘が誘拐された。何者かから、身代金をビットコインで送金し、他人の子どもを誘拐しろと指示されるレイチェル。レイチェルが誘拐した子供の家族がまた身代金を払い、その家族がさらに別の子供を誘拐すれば、娘は生きて解放される。失敗すれば殺されてしまうというのだ。 謎の人物が仕組んだこの連鎖誘拐システム〈チェーン〉に組み込まれてしまったレイチェルは、無関係の子供の誘拐計画を試みることに……被害者から加害者へと変わってしまった彼女の運命は!?
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Posted by ブクログ
マッキンティの代表作で大好きなショーン・ダフィシリーズの新作が翻訳される気配が全くないのでノンシリーズのこちらを
ほんとにぜんぜん気配ないんよ
これで今夏あたりに出たらすごいことですよ
元海兵隊のわいに気配を気付かせないとはな
ということで『ザ・チェーン』
おお、なんかダフィシリーズとぜんぜん毛色が違う!
あちらがくすんだ灰色だとするとこちらはちょっと明るめの灰色って結局灰色なんかーい!
当たり前じゃ!同じ人が書いてんだから、そんなガラッと変わるか!( ゚д゚ )クワッ!!
いやでもこんなスピーディーな展開のお話も書けるんやなー
すげーぜ、マッキンティ
まぁ、舞台がぜんぜん違うってのもあるんだろうね
よし、下巻へ!
Posted by ブクログ
マッキンティと言えば北アイルランドを舞台にした、闘う警察官ショーン・ダフィ・シリーズでの好印象しかないのだが、驚いたことに、いくつかの賞を獲ったにも関わらず執筆の対価に合わないとしてペンを折ってしまいネット配車タクシーのドライバーに転職していたのだそうだ。そんな、と思ってしまうのはぼくだけではない。
本作の彼の初稿(短編小説)を読んだドン・ウィンズロウは、もとより彼の才能を買っており、自身の米国エージェントを通して長編化と作家への復帰を説得したらしく、彼は本作で改めてアメリカでの出版での勝負に出たとのことである。作者自身のあとがきと杉江松恋の文庫解説にも詳しい。
さてその力の入った実にアメリカ向けの作品が本書であり、正直、ショーン・ダフィ・シリーズのマッキンティの躍動する、あの寒々しい北アイルランドの風土と闘いの歴史の上に繰り広げられる重たい捜査模様を期待する読者は、呆気に取られると思う。
むしろピエール・ルメートルなどに見られるスリリングな状況作り、逆転また逆転の仕掛けといった高いエンターテインメント性など、これがあのマッキンティなのかと驚くほど、それはアメリカンなエンターテインメント作品に仕上がっているのである。
誘拐された親は次の誘拐を完了させないと我が子を取り戻せないというチェーンに巻き込まれた家族。そのシステムを構築した者の正体は? そして結末は? とまず物語構造だけで緊張関係を作り出してしまっている。
さらにスマホ、タブレット、パソコン、アプリなど、現代ならではの道具による仕掛けが頻出と多彩な銃器によるアクション。世界中の若者に受けそうな、それこそ今にも映画化されそうな面白小説に仕上がっている。
個人的にはショーン・ダフィの鼻っ柱の強さが好みだっただけに、マッキンティにはこの手の才能で稼いで生活基盤を手に入れて頂いたら、生まれた地である北アイルランドを素材にしたショーンの物語も末永く紡いで行って欲しいものである。
Posted by ブクログ
IRA全盛時代のかなり荒れた時代のアイルランドを舞台にした警察小説でかなり評価された作家なのだけど思ったような儲けが出ないということでUberのドライバーに転身していたというから驚き。大家のドン・ウィンズロウが才能を惜しんで自分のエージェントを紹介して書かせた作品、ということのようで興味津々で手にとってみた。本作の舞台は現代のアメリカでタイトルから想像できるとおり誘拐がテーマ。シングルマザーで癌闘病中の主人公の一人娘が拐われる。解放の条件は身代金を払うことと別の子供を攫って同じように身代金を払わせ別の子供を拐わせること。いわば被害者が加害者を兼ねる形になり苦悩も深まるのだが全体を監視しコントロールしている者はリスクを軽減できる、という話。誘拐のターゲットを見つけたり行動を掴むのにSNSを活用したりパソコンに監視ソフトを埋め込んだりと舞台が現代だけにテクノロジーも駆使されていてなかなか読ませる。全体をコントロールしている真犯人の設定や生い立ちも興味深く描かれている。ところどころ粗いところもあるのだけどそれも含めての魅力かな。面白かった。
Posted by ブクログ
「チェーン」は終わらない。
レビュー
プロットが素晴らしいの一言に尽きる。
誘拐犯の子どもは別の誘拐犯に攫われていて、その誘拐犯のもまた別の誘拐犯に攫われ、という、無数に繋がるチェーンという設定自体が秀逸だ。そして、そのシステムの性質上、自分の誘拐だけでなく、繋いだ先の誘拐の成否すら責任を負わなければならない。(会社で人事部のあなたが誰かを採用して、その採用した誰かが採用した人が問題を起こしたら、あなたまでその責任を追及されるということだ。)
この鎖は単なる誘拐連鎖ではなく、システムに組み込まれた時点で、その当事者の身体、そして精神を縛る鎖だ。我が子への愛を担保に繋がっていく。
レイチェルの決断力、カイリーの勇敢な脱出未遂、ピートの協力、誘拐した子どものアレルギー反応など、どれもが予想外であり興奮する要素になっていて、ページをめくる手が止まらなかった。
そして、カイリーとの邂逅も束の間、次のミッションも難儀を極めそうで、非常に楽しみだ。
余談
チェーンといえば、作中にも出てくる「暗号通貨」の技術である「ブロックチェーン」。これは分散システムであり、中央集権的なシステムでないからこそ、改竄を防ぎ、確実な追跡を可能にするものだ。この物語はきっと、この技術の特性を理解して、そこから着想を広げたのではないだろうか。
Posted by ブクログ
癌治療,離婚と最悪の時期を何とか乗り越え,新生活の第一歩を始めようとしたまさにその日,レイチェルに人生最大の悪夢が訪れる。娘が誘拐されたのだ。しかも誘拐犯からの要求は前代未聞のものだった。
誘拐犯が,次の誘拐を要求するという設定がすごく興味深くて読んでみた。普通の人がなりふり構わず,しかし良心の呵責に耐え切れずに苦しみながらも次第に犯罪に手を染めていく過程がものすごくて,でもほとんどの人が「自分もやるかも・・・」と思わざるを得ない。読んでいてしんどくなるうえ,チェーンの黒幕に対するむかつきが半端ないです笑
レイチェルの元夫マーティは悪人ではないんだろうけど頼りなさ半端なくてなんかむかつくし笑
レイチェルも共犯となってしまうピートももちろん犯罪者としては素人?なので,色々失敗や予想外の出来事に見舞われるものの,おおむねは成功して娘のカイリーが返ってくる。
上巻はここまでだけど,娘が無事に帰ってきても終わらないのがこのお話。レイチェルが選んだ被害者は無事に次の誘拐を実行できるのか。
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小説・文芸
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