鈴木恵のレビュー一覧
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ネタバレ最終的にチャーリーがジョシュと一緒になったのか、自分はいまひとつ解せなくて……なので星4。
助けてくれたけど、もとは怪しげな仕事を引き受けてチャーリーがこんな目に遭う原因を作ったようなものだし。友人くらいのポジションだったら、まあ……となるのだけど。
でも、こうならなければキャンパス・キラーの正体はきっとずっと分からないままで、チャーリーは脳内映画を観続けることになっていただろうし……チャーリーに加え、マージも苦しみから逃れることが難しかったかもしれないし……。なんとも。いや、何よりも元凶で最低最悪なのは、ロビー、おまえだよ!!気持ち悪すぎてオエッとなった。
自分もそういうところが -
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タイトル、装丁ともカッコよく手に取ってみると、2段組みだ。しかも500ページを超えている。これは気合を入れないと、と思ったが、不要な心配だった。
ノルウエーの田舎町に父母と2人の息子が住んでいる。開拓時代のアメリカを思い出させるマチズモな父親の支配下に置かれた一家で、弟は性的虐待を受けている。小説の前半では、兄から虐待を受けているのかと思わされるが、実は父からだった。同様の伏線は随所にあり、回収される伏線に読者の興味を途切れさせない。また、彼らを巡るエピソードは面白く、彼らの個性がより際立ってくる。後半はますます『読む気』が加速していく。
マチズモな父親の血がそうさせるのか、強気な兄 -
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海賊の私物箱から宝の地図を手に入れたジム少年が、信頼できそうな大人と共に宝探しに出かける冒険小説。
船員たちそれぞれの思惑に翻弄されつつも、自分の力でなんとかしようとするジムの行動力が見どころ。
船を取り戻すシーンは天晴れだった。
頭の回転は早いけど、それ以外は結構普通の少年で、怯えたり泣いたり。海賊たちに囲まれて、銃撃戦の場にもいて…。想像より大分血生臭い話だった。
真っ当な大人になってくれよと祈るばかり。
あとがきに、子供の頃読むのと、大人になってから読む違いを感じるものいいと書いてあって、子供の頃に読んでいなかったことをちょっと後悔。
それはそうと、スティーブンソンて『ジーキル博士 -
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いやもう小説家って大変な職業だわね
作者エイドリアン・マッキンティがこの傑作を書いた時ウーバードライバーをしてたって言うんだからね
世界的にも有名な賞の受賞歴もあったのによ
要するに「すげーたいへんなのに、ぜんぜん儲かんねーじゃん!」ってことだったみたいなんだけど、それを知ったドン・ウィンズロウが復帰を説得してこの作品が出来たってわけらしい
尊敬する先輩に言われたら、そりゃそうなるわ
意外に縦社会な
で、中身ね
前置きが終わった時点で力尽きてるんで他の人のレビュー読んで!と言いたいが、書く
なんかちょっともったいない感じがした
すげー面白かったんだけど、この設定でこのキャラクターだった -
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マッキンティの代表作で大好きなショーン・ダフィシリーズの新作が翻訳される気配が全くないのでノンシリーズのこちらを
ほんとにぜんぜん気配ないんよ
これで今夏あたりに出たらすごいことですよ
元海兵隊のわいに気配を気付かせないとはな
ということで『ザ・チェーン』
おお、なんかダフィシリーズとぜんぜん毛色が違う!
あちらがくすんだ灰色だとするとこちらはちょっと明るめの灰色って結局灰色なんかーい!
当たり前じゃ!同じ人が書いてんだから、そんなガラッと変わるか!( ゚д゚ )クワッ!!
いやでもこんなスピーディーな展開のお話も書けるんやなー
すげーぜ、マッキンティ
まぁ、舞台がぜんぜん違うって -
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孤島に隠遁する老作家と若い編集者とか彼が過去に書いた「ホワイトの殺人事件集」を刊行すべく議論を交わす。
収録作の短編を一つずつ読み返しつつ、それぞれがフーダニットだったり孤島で起こった連続殺人だったりというテーマでもってなにがしかが語られていくんですけども、まあ最終的に実際に起こった「ホワイト殺人事件」に収束していくんだろうなというのはさすがに読んでて察するわけですが。。
なるほどなあ。各短編がなんというか話が妙に薄いと思ったらそういう・・・いや短時間でオチなりなんなり書き換えられるジュリアがもはや異能すぎるだろう。
そしてさらなるどんでん返しが。幾分予想できなくもなかった気がするけど、そ -
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☆☆☆ 2024年2月感想 ☆☆☆
これまで一度も読んだことがなかった名作だが
長男に子供向け簡易版を読み聞かせして、「これは面白い」と思ったので手に取ってみた。大人にとっても面白い本だが、10歳ぐらいで読んだらきっともっとワクワクしただろうと思う。
港にたたずむベンボウ提督亭で働く少年・ジムが主人公。そこを訪れる謎の船長。そこから始まるストーリー。リブジー先生がいつもクールでかっこいいし、郷士のトリローニさんは口が軽いが憎めない存在。
恐ろしい海賊たちや、片足のシルバー。それぞれが魅力的な存在だ。「十と五人が死人の箱に。ヨウホのホウでラム酒一本!」という歌がところどころで歌われ、それも -
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ネタバレ友人を殺人事件で失った大学生チャーリー(分かりにくい名前だが女性)は失意を胸に故郷に帰ることにし、大学の掲示板に乗用車同乗の募集ビラを貼る。そのビラを受けて車を出し同行を申し出る男ジョシュ。
二人の車はニュージャージーからオハイオまで、夜のハイウェイを進むのだが、道中チャーリーはジョシュの言動に不穏なものをかぎつける。この男は友人を殺した連続殺人犯(キャンパス・キラー)じゃないのか?
ぎこちなく不安なドライブが続く中、ジョシュが食事をしようとハイウェイを降りてさびれた街のドライブインに入ったことから物語は急展開を始める。
前半から中盤にかけては正直退屈な部分もあるし、一番怪しいヤツは犯人 -
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ネタバレ原題『THE PLOT』。
悩める作家の話。
『二流小説家』や『ハリー・クバート事件』を彷彿とさせる。
リプリー大学の短期集中型修了課程の創作講座の講師にあるジェイコブ・フィンチ・ボナー。
天啓を受けたかのように書き上げた第一長編『脅威の発明』こそ、ニューヨークブックレビューに注目の一冊として取り上げられ世間の目を集めたものの、2作目以降は鳴かず飛ばずで作家生命は今や虫の息。
ある年の講座でやたらと不遜な態度で「俺にはプロットがある」、「プロットさえあればどんな文章でも売れる」と豪語する男を教えることになる。
どうにも手を焼く男だったが、駆け引きの末そのプロットを聞き出すと、まさに衝撃もので