鈴木恵のレビュー一覧

  • 終わりなき夜に少女は

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    ネタバレ

    去年新刊案内で気になった『終わりなき夜に少女は』(クリス・ウィタカー)。

    海外の小説は、登場人物が多すぎて誰が誰だかわからなくなるという理由で避けていたのですが、

    頑張って読んでみる事にした!

    少女達の失踪、なかなか解決しない流れに「まだか……まだか……」と思いながら数日間格闘し、約450ページやっと読み終えた。

    『名探偵コナン』(青山 剛昌)や『金田一少年の事件簿』(樹林伸)のように天才的頭脳を持った主人公がハイスピードで事件を解いていく感覚に慣れてしまっていたせいか、

    結末を急ぐクセがある。

    でも大抵の事件はなかなか解決できずで時が過ぎる事の方が多いでしょう。

    連続する曇天な

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    2025年06月20日
  • 拳銃使いの娘

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    熊のぬいぐるみを常に持ち歩いている少女ポリーの前に、刑務所から出てきた父親ネイトが現れ、刑務所内でギャングのボスの弟を殺してしまったので一家全員命を狙われていると告げる。すでにネイトの元妻(ポリーの母)はギャングに殺されてしまったので、ネイトとポリー(と熊のぬいぐるみ)は車を盗んで逃避行に出る…というストーリー。
    原文のせいか翻訳のせいか、アクションシーンが淡々と出来事を羅列しているだけのように思えて盛り上がりに欠ける。
    ストーリーは、ひねりやどんでん返しは見当たらない素直なもので、スラスラ読めた。

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    2025年05月02日
  • 失墜の王国

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    ネタバレ

    CL 2025.4.17-2025.4.21
    兄ロイと弟カール、カールの妻シャノン。
    ロイとカールは10代の頃からお互いのために罪を犯し、シャノンが加わった後も、家族のために罪を重ねる。でも、結局はお互いを裏切り最後の悲劇へと突っ走っていく。
    兄弟。何よりも誰よりも分かちがたい兄弟の絆。全く心温まる絆ではないけど。ある意味不健全なくらいに強い絆なんだと思う。
    なかなかに硬質なキッパリしたノワールだった。
    次作はさらに悲惨な出来事が起こるらしい。怖いような楽しみなような。

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    2025年04月21日
  • 真夜中の太陽

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     『その雪と血を』が好き過ぎて、一部の登場人物と組織が共通しているという連作『真夜中の太陽』を読んでみた。

     主人公ウルフが目にする風景に「静かな空漠感というか、寡黙な非常さ」を感じ、夕方に「奇妙なわびしさと無情さが漂っていた」と語る場面があるが、それはそのままジョー・ネスボの世界観だ。

     せつないラストがグッときた前作とは違ったが、ラストに至るまでのウルフの生き方に引きずり込まれるように読んだ。
     この薄さの本に一人の男のこれほどの厚い人生を書きこんで、、、やっぱりネスボは凄いな!!

     私としては前作のやるせないラストの方が好みだが、、、最後の1ページの思わせぶりな終わり方の余韻にも充

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    2025年01月24日
  • 失墜の王国

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    ネタバレ

    重厚過ぎるノワール。血みどろでぐちゃぐちゃでどんどん辛くなっていくがなんとか2段組536頁を読み終え、自分なりに決着をつけたと思う間もなく衝撃の報せが。
    なんと、続編があり更に悲惨な出来事が起こるらしい。
    これ以上の悲劇っていったい…
    この暗黒をシリーズ化するとはさすがネスボ。

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    2025年01月08日
  • 宝島

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    老海賊から宝島の地図を手に入れ
    宝探しの旅に、なんですが・・・
    宝島ってこんな物語だったのかと感じました
    とてもシンプルにまとまっている
    とても有名な作品に触れられてよかったと思います

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    2024年12月22日
  • 第八の探偵

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    イギリスの作家アレックス・パヴェージの長篇ミステリ作品『第八の探偵(原題:Eight Detectives、米題:The Eighth Detective)』を読みました。
    イギリスの作家の作品を読むのは、10月に読んだクリス・ウィタカーの『消えた子供 トールオークスの秘密』以来ですね。

    -----story-------------
    七つの作中作が織り込まれた破格のミステリ!
    米ニューヨーク・タイムズ年間ベストスリラー選出!

    独自の理論に基づいて、探偵小説黄金時代に一冊の短篇集『ホワイトの殺人事件集』を刊行し、その後、故郷から離れて小島に隠棲する作家グラント・マカリスター。
    彼のもとを訪

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    2024年12月02日
  • 終わりなき夜に少女は

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     登場人物が多いことに加え情報が小出しなので、結構、難解だった。メモ必須。
     ミステリーではあるけれど、閉鎖的な街ならではの慣習があって、その中でどう生きてゆくのかという方が大きかったように感じた。
     いろんな要素が盛り込みすぎで、もう少しすっきりすると、良い作品になると思った。

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    2024年10月20日
  • 終わりなき夜に少女は

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    CL 2024.9.11-2024.9.15
    アラバマ州の狭い街で起こった少女失踪事件。
    過去の連続少女誘拐事件、失踪した少女の双子の妹レインや父親、叔父。警察署長の過去と苦悩。その他多くの登場人物たちを丁寧に描いて、現在を浮かび上がらせる。

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    2024年09月15日
  • 終わりなき夜に少女は

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    双子の姉妹の姉・サマーが、突然いなくなる。
    妹のレインと違って真面目で大人しく誰からも好かれるような彼女の失踪に、家族は単なる家出だとは思わなかった。
    ただレインは何故なのか原因がわからなくて、ひたすらサマーの行方を探すところから物語は始まる。

    サマーの行方がわからなくなる以前に何人かの少女たちが誘拐されていたこともあり、その彼女たちの家族のことや狭い町の閉塞感などを織り交ぜているのでかなりの長編になっている。
    会話形式で軽妙に進んでいくなかで、姉妹の内に秘めた気持ちを知ることができるのだが、結末は虚しく感じた。

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    2024年09月02日
  • 夜を生き延びろ

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    『すべてのドアを鎖ざせ』が面白かったので期待して読んだが、前作には及ばず。主人公の脳内映画という特殊体質?がなんだか面倒くさくて、途中から斜め読みになってしまった。とはいえ、最後の方はなかなかスリリングな展開でよかったので、星3つ。

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    2024年08月18日
  • 終わりなき夜に少女は

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    『われら闇より天を見る』が良すぎたのかも。
    群像劇のようなところは良かった。ただ、同じ人物が呼び名で登場するなどして混乱し、序盤は苦戦した。ラストが近づくにつれて面白くなった。
    面白さは『われら天より〜』>『消えた子供』>『終わりなき〜』だと思う。

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    2024年08月11日
  • 終わりなき夜に少女は

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    こっちの方がわれら天より、より先なんですね。納得。荒削りでごちゃごちゃした印象。なんか中途半端な感じ。サマーとレインの描き方はよかったけど、ボビー神父にはぁ?という印象。事件の理由もよくわからず。でも、これが閉塞感あるカントリーサイドのリアルなのかも。前作でも思ったけど、ちょっと相性悪いかもなあ。

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    2024年08月06日
  • 終わりなき夜に少女は

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    ネタバレ

    『われら闇より天を見る』を読んで泣いたりしたので、こっちもまあまあ期待して読んだが、どうにもこうにも。われらは3作目で、こっちは2作目なので、ちょっと荒いというか、物足りなさを感じた。

    ボビー牧師が許されるのマジわからん。
    この話は、グレイスという箱庭で、作者という神があれこれしている構造なんだと思う。正しいことをすれば許され、後悔すれば許され、他人を赦せば許される。逃げ出せば死に、変わらなければ不幸が訪れる。
    でも、ボビー牧師はダメだろ。レインはずっとサムソンがサマーをさらったかなんかしたと思うことになる。全部が全部すっきりしなくても、メタ的にはボビーにも何か無いと思う。息子マイケルを失っ

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    2024年08月04日
  • 宝島

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    ネタバレ

    読むのに時間がかかってしまって、印象に残っている部分が少ないのが残念。
    この本はタイトルと表紙がわからないまま買ったため、わくわくした。
    タイトルは宝島
    そう初めて見た時、子供向けで読みやすいのではないかと思ったが、言い回しだったり、割と直接的な表現で、うわっとなるシーンも少なくなかった。表現で言うと大人向けなのではと思った。
    冒険心がくすぐられるのと、海賊との駆け引きのどきどきは本を閉じた後でも余韻とて残っている。
    死ぬまでにもう一度読むだろう。

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    2024年07月03日
  • ロビンソン・クルーソー(新潮文庫)

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    友達から薦められて読みました。
    冒険小説として、大航海時代の物語という歴史小説として、信仰が如何なるものかを示す読み物としてなどいろんな読み方ができるようのかもしれない。

    災難を免れるより罪から免れることの方がはるかにありがたい、恐れている災いより、恐れそのものの方が重荷になるなど究極の状態にならないと気づけないようなことを読者に気づかせてくれる。

    人間が一人で一から始めるとシンプルなことが実は複雑であり、どれだけの人類の叡智が集められていることなのかと驚くことになるんだろうな。

    私は主人公が未開の人を召使として扱う描写が人種差別につながることをイメージしてしまい、居心地の悪さのようなも

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    2024年03月12日
  • 第八の探偵

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    作中作が七つもあるのに驚いた。作中作に紙幅を割き過ぎでは…?でも、作品全体の構成としては七作品くらいは必要な気もするし、う〜ん…面白くはあったけど、消化不良感は残る。あと、これからミステリ読んだら構成をベン図にしてみたい。楽しそう。

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    2023年07月17日
  • 拳銃使いの娘

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    11歳の少女ポリーは、母と養父と暮らしていた
    ポリーの父ネイトが刑務所から出てきた瞬間からポリーの人生は一変する

    ネイトが獄中でギャング組織を敵に回したことから、自身と家族全員の命を狙われることとなる
    母と養父は殺され、ポリーは助けに来たネイトと逃亡の旅に出る

    逃亡の旅を続ける中でポリーは生き延びる術を身に着けていき、父ネイトへの想いも次第に変わっていく
    そして、何が何でも我が子を守りぬこうとするネイトが熱い!

    犯罪と暴力、そして命をかけた逃亡の旅はいかに!

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    2023年07月10日
  • 盗作小説

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    落ちぶれた作家がある学生のプロット
    を聞き、その内容に成功の鍵を見つける。
    それが後々作家の精神を蝕んでいく事に
    なる。
    題名の通りこれは盗作をした作家の細やかな
    心理描写と前半の過去の栄光に縋り
    スランプに陥って人生を無意味な物として
    過ごしている人生、その後盗作小説で
    有名作家として成功した人生を謳歌する
    主人公。
    愛する人との出会いそして結婚、全てが
    嘘のように順調に進んでいたが
    ある時不穏なメッセージが届く、そこから
    歯車が崩れて行き真実に近づく様は
    全て解決すると思われた。
    色々散りばめられた謎は最後に一つの人物
    に行き付きガラスの様な幸せも
    スープと嘘で固められたプロットに‼︎

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    2023年06月05日
  • 盗作小説

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    作家が主人公なだけに、過去の栄光に縋る気持ちやら目の前の才能溢れる性格の悪い作家志望者にイラつく様などが臨場感を持って描写されているのは面白かった。
    後ろめたいからこそ普通の人が自分への中傷に対して抱く感情が湧かず、疑心暗鬼が先行してしまい、どんどん精神が病んでいく描写も良かった。
    ただミステリーとなると、終盤まあまあな捻りはある物の、捻りが入るのが本当に最後の方だし、ある程度数読んでる人だと筋が読めてしまって物足りないかなと思いました。ジェフリー・ディーヴァーならもう一捻りは入っただろうし、この作品の様なオチにはしなかったろうなぁと。(好き好きと言えばその通りですが)

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    2023年05月24日