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Posted by ブクログ
ミステリ短篇集「ホワイトの殺人事件集」を著した後隠棲した作家を追って、彼のもとへ訪れた編集者。その本を復刊するために、短篇のひとつひとつを読み返し考察していく二人。しかしそれぞれの作品に潜む不自然な矛盾点と謎。いったい物語はどこへ向かうのか。ミステリの楽しさがこれでもかというほどに詰め込まれた一冊です。
作中作のミステリの数々が楽しいです。どれもが王道のように見えて変則的でひねくれた作品が多いです。仕込まれた矛盾点も気になるし(自力ではなかなか気づけませんでした)、なんとなく据わりの悪い気がする結末もそれはそれで魅力的。なのだけれどまさか……ああ、これ以上は語れない! 言うべきことは、この本が一度で二度も三度も美味しいミステリだってことです。
作中作では「青真珠島事件」がお気に入り。なんといってもあれがモチーフですし。罠の数々も邪悪で素敵です。
Posted by ブクログ
孤島に隠遁する老作家と若い編集者とか彼が過去に書いた「ホワイトの殺人事件集」を刊行すべく議論を交わす。
収録作の短編を一つずつ読み返しつつ、それぞれがフーダニットだったり孤島で起こった連続殺人だったりというテーマでもってなにがしかが語られていくんですけども、まあ最終的に実際に起こった「ホワイト殺人事件」に収束していくんだろうなというのはさすがに読んでて察するわけですが。。
なるほどなあ。各短編がなんというか話が妙に薄いと思ったらそういう・・・いや短時間でオチなりなんなり書き換えられるジュリアがもはや異能すぎるだろう。
そしてさらなるどんでん返しが。幾分予想できなくもなかった気がするけど、それでもわりとこういうのは好きです。内容よりも構成力をより評価したい。
Posted by ブクログ
「作中作」と聞くと、どんな仕掛けがあるのかと疑いながら読み進めるのは、ミステリ慣れした読者の悪いクセですが、この『第八の探偵』の作中作のある真実が語られたとき、「そうきたか~」と心中で唸りました。
本格ミステリ好きが本格ミステリへの愛をこめ、そして技巧を凝らし、不敵な笑みを浮かべながら作り上げた作品のように感じます。
かつて『ホワイトの殺人事件集』という短編集を発表し、その後小島で隠遁生活を送るグラント。彼の元にその短編集を復刊したいと、編集者のジュリアが訪れる。二人は『ホワイトの殺人事件集』の短編を読み返しながら、ミステリついての議論を重ねていくが……
作中に収録されている作中作は7編。それぞれ犯人に色々なパターンがあり、これにグラントとジュリアの議論が加えられることで、作中の人物の言葉を借りると『殺人ミステリ』の要件が浮かび上がってきます。
『三つの棺』のフィル博士の密室講義や、有栖川有栖『マジックミラー』のアリバイ講義などを思い出される。そういう本格ミステリにどっぷり浸った人こそ、よりこの作品の面白さが伝わってくるはず。
収録作品の様々なパターンであったり、クリスティーのオマージュを感じさせるところも、ミステリ好きは楽しみながら読めそう。
そして7つの短編の真実が明らかになるとき、改めてミステリとはどれだけ突き詰めても、一方では不確定要素に満ちていることに。そして、だからこそ時に腹立たしく、面白いということに気づかされます。
正統派? メタミステリ? アンチミステリ? そんなミステリのジャンルもろもろを、貪欲に取り込んだ作品だったと思います。
Posted by ブクログ
イギリスの作家アレックス・パヴェージの長篇ミステリ作品『第八の探偵(原題:Eight Detectives、米題:The Eighth Detective)』を読みました。
イギリスの作家の作品を読むのは、10月に読んだクリス・ウィタカーの『消えた子供 トールオークスの秘密』以来ですね。
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七つの作中作が織り込まれた破格のミステリ!
米ニューヨーク・タイムズ年間ベストスリラー選出!
独自の理論に基づいて、探偵小説黄金時代に一冊の短篇集『ホワイトの殺人事件集』を刊行し、その後、故郷から離れて小島に隠棲する作家グラント・マカリスター。
彼のもとを訪れた編集者ジュリアは短篇集の復刊を持ちかける。
ふたりは収録作をひとつひとつ読み返し、議論を交わしていくのだが……フーダニット、不可能犯罪、孤島で発見された十人の死体──七つの短篇推理小説が作中作として織り込まれた、破格のミステリ。
解説/千街晶之
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2020年(令和2年)に刊行されたアレックス・パヴェージのデビュー作です。
探偵小説黄金時代に一冊の短篇集『ホワイトの殺人事件集』を発表して以来、孤島で暮らす作家グラント・マカリスター……編集者のジュリア・ハートは『ホワイトの殺人事件集』の復刊を企画し、著者のグラントのもとを訪れる、、、
ジュリアは目が悪いというグラントのために収録作を一篇ずつ朗読しながら、その内容について議論を交わしていく……そして、すべての作品を読み終えたとき、思いもしない事態が待ち受けていた……。
作品に隠された秘密とは? 7篇の作中作が織り込まれた傑作ミステリ!
作中作の7篇の短篇ミステリが愉しめたうえに、作品全体を通した謎解きも愉しめる……そんなお得な作品でしたね、、、
作中作は、容疑者が2人でどちらかが加害者、被害者が加害者、探偵役が加害者、複数の容疑者全員が加害者、複数の容疑者の半分が加害者、孤島に呼び出された全員が被害者……等々、それぞれが異なる設定で愉しめるのですが、何だかモヤモヤ感や違和感を覚える展開。
終盤にそのすべての物語のどんでん返しが用意されていて、全てが繋がることで心地良さが感じられましたね……グラント・マカリスターの短篇集に『ホワイトの殺人事件集』というタイトルが付けられた理由も納得、、、
全ての謎が解けたときに、全てが一変する展開も面白かったです。
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