【感想・ネタバレ】われら闇より天を見る 下のレビュー

あらすじ

2023年本屋大賞翻訳小説部門第1位

自称無法者の少女ダッチェスが住む町に帰ってきた30年前の事件の加害者。彼の帰還は、ダッチェスを苛烈な運命へ巻き込んでいく。

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Posted by ブクログ

終わりから始める人々の物語。

連続する悲劇。抗えない残酷な運命。
自分の意思を強く持ち、弱さを隠し、そして誰かを支えることに人生を捧げる、ダッチェスとウォークの人生。
救われる気持ちになれるわけではない。光が見えるわけでもない。だが、人生に必ず何かをもたらしてくれる物語である。

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2025年12月02日

Posted by ブクログ

クリス・ウィタカー『われら闇より天を見る 下』ハヤカワ文庫。

最後には全てが明かされる。上巻を読み、ダッチェスと弟のロビンの父親は誰なのかということが心に引っ掛かっていたのだが、やはりこれが物語の核心につながる訳かと納得。

上下巻を読み終えて、国内ミステリーのランキングを総ナメするだけの作品ではないように思った。警察ミステリーにしても、法定ミステリーにしても中途半端で、散りばめられた伏線の答えも明確には描かれず、消化不良という感じなのだ。


モンタナ州に住む母方の祖父のハルに引き取られたダッチェスとロビンは少しずつ新しい環境にも慣れていく。特に最初はハルに激しく反抗していたダッチェスもハルに対して心を開いていく。

そんな中、ハルが何者かに銃で撃たれた状態で見付かり、ダッチェスの目の前で命を落とす。

一方、ケープ・ヘブンの警察署長のウォークは元恋人で弁護士のマーサ・メイの力を借り、ヴィンセントのスター殺害が無実であることを証明しようとしていた。ウォークが新たな証拠を見付けようとスターたちの隣人の家を捜索するとスターを隠し撮りした大量の写真が発見される。

本体価格1,100円
★★★★

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2025年の43、44冊目は、クリス・ウィタカーの「われら闇より天を見る」です。2021年のゴールドダガー賞受賞作です。文庫化されたのを期に、読んでいなかったので読む事にしました。
あたかも大河ドラマのような小説だと思います。
無法者を自称する主人公のダッチェスの苛烈な人生が、これでもかと描かれて行きます。ダッチェスは、幼い弟ロビンや母親スターを守る為、世間に立ち向い続けますが、余りにも残酷な運命が幾重にも待ち受けています。
ミステリーに重きを置いていないと言われればそれまでですが、気になる所がいくつか有りました。その点が有ったとしても充分、満足出来るとは思いますが。
全ては、ダッチェスとロビンの父親が誰なのかに有ります。登場した全ての人物のこれからの人生に、少なからず幸が有るように願って止みません。人生について考えてしまう1冊だと思います。
☆4.6

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2025年11月30日

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