井沢元彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ日本人は未だに言霊に支配されている、という趣旨の日本人論は今までも結構見聞きしたことがあったので、それ自体は目新しくもなかったんですけどね。
でも、こういう風にきちんと日本史を研究している人が一冊の本に纏めたものを読むと、やはり芯が通っている印象を受けますね。今まで断片的にのみ耳にしていた日本人論が根っこから理解できる感じです。
この言霊論に非常に共感できるものがあるのは、僕自身も小説書きという趣味では言葉を用い、仕事でも営業のための言葉を用いていたという経験もあるからだと思います。
また、つくづく内実を重んじない日本人の形式主義は問題だなァとぼんやり考えていた所だったので、これも僕の中 -
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Posted by ブクログ
天皇家のルーツを探ろうとする1冊、この巻で刺激を受けたのが、天皇の名前、謚号です。
この謚号があたかも現役時代の名前のように錯覚していましたが、基本的にお亡くなりになられてから学者たちが集まり、ふさわしき名前を付けたということでした。そしてその名前に込められたメッセージがあるということでした。
それを研究したのが森鴎外であり、その研究の中で、驚いたんですが、天智天皇と天武天皇の関係について、蘇我氏を倒した天智天皇は、ある意味英雄のように思ってしまいましたが、その謚号に託された意味はあまりに悪く、また、天武天皇との関係においては、中国の殷から周への王朝交代のような意味合いがこもっていたという -
Posted by ブクログ
日本史に関しては、以前「中央公論」の日本史を読破した。学校の勉強では好きになれなかった歴史も、学業から離れ、趣味として接し始めると、これがなかなか面白いものだった。
読み物として読めば、歴史上の様々な出来事は、フィクションよりずっと躍動的である。過去がなければ、今の自分もないなどと哲学的なことも考えたりする。
さて、井沢氏の日本史は、視点がこれまでの歴史通史より多角的で、興味深く読めた。もちろん、第1巻から通読している。ちょっと、歴史学者に対する批判的文章は、鼻につく感じもするが、その辺は読み飛ばしてみると、新しい歴史観がすんなりと入ってくる。
小説家の手になる日本史は、当然の事ながら -
Posted by ブクログ
ただただ面白いの一言につきる。
日本史の好きな時代はという質問があったとすると、幕末や戦国時代などといった答えは多くあるだろうが、古代という人はほとんどいないのではないだろうか。
教科書にしても年数的には非常に長いのにページ数にすると非常に短い古代史を分からないことも多いが、それが故に古典や試料、当時の時代背景などを基に分析している。
日本における日本書紀、古事記から考えられる日本の成り立ち、オオクニヌシからアマテラスへの国譲り見られる神話の作られ方
日本が『和(わ)』とよばれるわけ。
未だに位置が特定されていない邪馬台国の九州有力説。
天皇子孫が朝鮮半島出身とする仮説