井沢元彦のレビュー一覧

  • 天皇になろうとした将軍 それからの太平記 足利義満のミステリー

    爽快感さえ覚える

    作者は「逆説の日本史」で有名であるが、この作品はその前身とも言うべき本である。
    「逆説の日本史」と内容がかぶっているのはやむを得ないが、イッキ読みする日はこれくらいのボリュームがちょうどよい。
    怨霊信仰 言霊 というキーワードを使って歴史の謎を解き新解釈を加えてゆく手法には、いつものことながら爽...続きを読む
  • 学校では教えてくれない日本史の授業
    本を読んで、これまで当たり前だと思っていた歴史の見方が大きく変わりました!

    歴史が好きな人、歴史初心者の方にオススメの本です!
  • 逆説の日本史1 古代黎明編/封印された「倭」の謎
    面白かったです。
    ただ、作家さんがちょっと攻撃的な感じが読み取れました。
    学問の世界って大変だな。

    とにかく、逆説的に日本の歴史を読み解くということで、古来から続く日本人の気質、日本人とは何か。

    神話と歴史の関係。

    いろいろと論理的に書かれています。

    難しくて、途中、面白いと思ったところ、ポ...続きを読む
  • 逆説の日本史5 中世動乱編/源氏勝利の奇蹟の謎
    久々に読み返した。史料至上主義を批判する論点は相変わらず鋭い。しかし近代以前、ましてや中世や古代の日本列島には様々な由来や出自をもつ各集団があり、また国家が把握しきれていない民は国家の枠組みを越えて生きていたはず。御霊信仰が後世の国家日本の地域的領域の住民に、みな一様に共通した観念であるかのような、...続きを読む
  • 学校では教えてくれない日本史の授業
    「和の精神」「怨霊信仰」「穢れ」「言霊信仰」といった観点から日本の歴史を解明していく。歴史を勉強していく中で、ふと疑問に思ったことが説明されていて、とても興味深かった。「平家物語」は、なぜあの時期に作られ、なぜ琵琶法師が語ったのか。なぜ田沼意次の政治は改革と呼ばれないのか。なぜ部落差別は起こったのか...続きを読む
  • お金の日本史 和同開珎から渋沢栄一まで
    お金という文化に焦点を当てた日本史。
    古代中国と日本の関係性。平安時代から続く硬貨文化。楽市楽座を果たした織田信長、武士の雇用政策として唐入りを目指した豊臣秀吉、開国主義でありながらも朱子学を取り入れてしまった徳川家康と非常に興味深い。
    ただ、今になってみると中高生時代に習った歴史は勝者の都合の良い...続きを読む
  • お金の日本史 和同開珎から渋沢栄一まで
    お金の日本史というか、お金から見た日本史と言うべきか。いい本だとは思うけど、『逆説の日本史』を読んでいる身としてはもう少し違った切り口が欲しかった。
    経済学的な内容を期待しては駄目です。
  • 学校では教えてくれない日本史の授業
    井沢元彦氏の作品はいくつか読んだことがあるが、いつも、よくもまあこんなに幅広い知識を持っているなあと驚かされる。それでいて、説は理路整然と述べられる。高校の日本史もこのように教えてもらえれば、もっと興味を持てたかもしれない。ただ、同著者の作品は、数多く存在するため、主張は一貫しているが、内容が重複す...続きを読む
  • ニッポン名城紀行
    城専門以外から見た、城の運命をみていく。

    城には運と不運がある。
    生き残る城や消し去られる城などなど。
    様々な人物によって左右される城。

    新しい視点で、お城を見れた。
    ますます、家康が嫌いになった…
    上に行けば行くほど、疑心暗鬼になり、城の運命に影響する。
    面白かった。
  • 逆説の日本史22 明治維新編/西南戦争と大久保暗殺の謎
    ☆☆☆2021年1月レビュー☆☆☆


    江藤新平が可哀そう。今回読んで最も感じたのはそれだ。
    江藤ほどの熱意、実力がありながら、あのような不幸な死に方をしたのは辛すぎる。ライバルの大久保による残酷な処理。大久保ほど非情に徹しきれる政治家は他にいないあだろう。


    西南戦争の事については
    もし、熊本城...続きを読む
  • 宮本武蔵 最強伝説の真実
     サクサク読めるのだが、井沢元彦に求められる「逆説」要素に乏しい。そこが物足りない。
     余談。武蔵モチーフのマンガといえば今では『バガボンド』の名が挙がる。石森章太郎『宮本武蔵』もよい仕事だと思う。コミカライズの多くが吉川英治の重力圏にある中、石森版は司馬遼太郎『真説宮本武蔵』も援用して描かれている...続きを読む
  • 疫病の日本史
    令和2年の今年は、昨年の新元号制定のお祝いムードがコロナ勃発の影響で吹っ飛んでしまい、私たちの考え方まで変えさせられてしまう一年でした。

    この本を本屋さんで見つけて読んだのは、コロナ第二波が到着する前の九月末の頃ですが、今回のコロナのような疾病は日本でも何度か流行し、それが歴史を変えてきたという事...続きを読む
  • 逆説の日本史23 明治揺籃編 琉球処分と廃仏毀釈の謎
    史料重視主義や宗教観点の欠如を批判する作者による通史シリーズ。今作から近現代編。区切り方としては順当かと思われる。
    さて今作ではその区切りとして近現代史を歪める組織である人や組織についての批判から開始。筆が進むのかリフレインに食傷してしまうが分かりやすい説明。大日本帝国軍部と朝日新聞の共通点など言及...続きを読む
  • 逆説の日本史1 古代黎明編/封印された「倭」の謎
    導入からすべてが面白いが、とりわけ古代日本列島人編、卑弥呼編、神功皇后編が興味深い。常識にとらわれない切り口で、硬さが軽減される。なるほどと、納得させられる部分も多い。
  • 逆説の日本史1 古代黎明編/封印された「倭」の謎
    歴史はいろんな人の解釈があり、この本もとても興味深かった。日本の「倭」という呼び名はどのような意味を持つのか。出雲大社や卑弥呼、天皇など根源はどういったものかを、史料だけでないところからの観点も混ぜ推測していってる。
  • 日本史真髄(小学館新書)
    日本人独自の信仰=穢れ忌避、怨霊信仰、言霊信仰。
    日本人の行動指針=和、朱子学、天皇。

    天皇が変わるたびに遷都したのは穢れ信仰から。
    皮細工は、穢れたもの、焼き物は工芸品があるが皮製品のブランドはない理由。
    律令の中の兵部省と刑部省の成り手がいなかった。検非違使や征夷大将軍という令外官を作って軍事...続きを読む
  • 逆説の日本史20 幕末年代史編3/西郷隆盛と薩英戦争の謎
    ☆☆☆2020年9月☆☆☆


    生麦事件や薩英戦争、長州の陰謀等を取り上げた第20巻。
    この時代の動きは複雑でわかりにくい。


    ここでは、印象に残った部分を引用する。
    P77 これほどの謀略を成し遂げる能力のあるものは久坂しかいない。


    P144 生涯伊藤は、「高杉のおかげで彦島が香港にならずに...続きを読む
  • 学校では教えてくれない日本史の授業 謎の真相
    実証主義に凝り固まるのは良くないと思う。一方、推理推論が事実であるかのように語られるのにも疑問を感じる。
    お話としては面白い内容。
  • 動乱の日本史 日本人の知らない源平誕生の謎
    日本特有の穢れ思想と軍隊の不在、その結果の武士の勃興による二重権力の成立について。この二つの日本人の系譜を現在に続くものとする(弥生人と縄文人以来の、前者=農耕民族的穢れ思想、後者=狩猟民族的な穢れを厭わない性質、という筆者の見立て)。すなわち、怨霊思想が底流にある貴族文化主導では決断力に欠ける政治...続きを読む
  • 英傑の日本史 信長・秀吉・家康編
    日本史、戦国時代に興味を持つのにとっても良い。
    私はあまり日本史を知らない、よく勉強したことがないのですが、この本は楽しく読めます。

    飲み屋で、詳しい歴史おじさんに面白い話だけ聞かせてもらうように、最初から最後まで楽しく、ためになるお話。本当かどうかっていうのは二の次でよくて、楽しんだらよい。

    ...続きを読む