あらすじ
天下統一を目前にした織田信長にとって、最大にして最後の敵は一向宗の総本山石山本願寺であった。彼らを壊滅すべく、配下の九鬼水軍では秘密兵器、鉄甲船の建造に着手した。本願寺と組む毛利家はスパイを信長の側近に送り込み、計画の妨害を狙った……。怪事件に信長の推理が冴える!長編歴史ミステリー。
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Posted by ブクログ
これの基となった事件があったのかどうか私は知りませんが、『あり得る』そして『らしい』と思わせる凄い推理小説です。
ところで本の裏には歴史ミステリーと書いてあるんだけど、これって推理小説だと思うんだけどなあ…?
Posted by ブクログ
信長さまが事件の謎を解く時代物ミステリ。登録したのは文庫だが読んだのは父の書棚にあった単行本だった。そして振り返ってみるに私が初めて読んだミステリは、マイナーチョイスだが、この本だ。まだ小学生のころだ。それまでもミステリ形式の作品は読んだことがあったかもしれない。しかしミステリという認識をもって読んだことはなかった。ライトノベルのユーモアミステリを皮切りにホームズ、クイーンへとなだれ込み、綾辻行人へたどり着く読書変遷の最初がこの作品となった。これがミステリなのかという感動は今でもよく覚えている。ゾクゾクした。提示される謎が探偵(この場合はなぜか信長さまだけど)によって解明され伏線が回収される。ミステリという存在に雷に打たれたような衝撃ともっと読みたいという貪欲な刺激を受けた。世の中にはなんて面白いジャンルがあるのだろうと純粋に感動した。この作品は私にとってそうした記念すべき最初の一歩だ。