三角和代のレビュー一覧

  • シナモンとガンパウダー

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    映画ではよく見るシチュエーションですが、小説では初めて。テンポ感に乗り切れない部分はありましたが楽しめました。

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    2023年05月31日
  • シナモンとガンパウダー

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    ふだん読まないタイプの小説だけれども面白かった!料理人ウェッジウッドが、自身の良心に苛まれつつ海賊船で料理づくりに奮闘する。女船長マボットとの交流で、今まで見えてなかった裏側の世界に戸惑い、嘆き、もはやどちらに進むにしても腹を括らざるえない状況に追い込まれる。当時のイギリスの非道ぶりも初めて知った。また読み進んでいくにつれて、マボットの印象が変わる。容赦のない残虐性と母性と、カリスマ性が入り混じり、複雑で味わい深い人間に描かれていた。最後は少しの切なさを残して幸せな結末に。

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    2023年05月20日
  • シナモンとガンパウダー

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    貴族の専属料理人だったウェッジウッドは、海賊に主人を殺され、さらわれて海賊船の料理人となる。材料も調理用具も満足にない過酷な台所事情を乗り越えつつ、海賊との波瀾に満ちた冒険がはじまる。
    清濁併せ持ちつつ、大人として自身の正義を貫く海賊という、女船長マボットのキャラクターがとても印象的。
    終盤の怒涛の展開は、ONE PIECEとはまた違う冒険活劇でとても面白かった。
    惜しむらくは、個人的事情により、細切れ読みで読むのに2週間かかったこと。一気読みしたかったです…。

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    2023年04月16日
  • 黄昏に眠る秋

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    スウェーデンの作家「ヨハン・テオリン」の長篇ミステリ作品『黄昏に眠る秋(原題:Skumtimmen、英題:Echoes from the Dead (The Oland Quartet))』を読みました。

    「ヨナス・ヨナソン」、「ミカエル・ヨート」と「ハンス・ローセンフェルト」の共著に続き、スウェーデン作家の作品です… 北欧ミステリが続いています。

    -----story-------------
    行方不明の少年を探す母がたどりついた真相とは。
    北欧の新鋭による傑作感動ミステリ!

    霧深いスウェーデンのエーランド島で、幼い少年が消えた。
    母「ユリア」をはじめ、残された家族は自分を責めながら生

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    2023年04月07日
  • 夏に凍える舟

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    エ-ランド島に行って見たくなります。
    情景描写が緻密で、作品の中に入り込んでしまいました。

    話は独立しているけれど、1作目から読むのをお勧めしますよ。

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    2023年03月14日
  • シナモンとガンパウダー

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    ネタバレ

    冒険とお料理が混ざった歴史エンタメ小説!ホントに面白かった。1819年当時の世界が文章で再現されていたし、海賊だから当然船と船の戦闘シーンもあって、とにかく少年心をくすぐられっぱなしでした。
    親子や恋人同士の愛についても描かれていて、色々な視点で楽しませてもらいました‼︎そんな中で日本の味噌と醤油も登場してました笑

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    2023年02月12日
  • イヴリン嬢は七回殺される

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    読むのにものすごく時間かかった

    仕掛けが多すぎて難解でした
    解決編の喜びはその分味わえたけど


    めっちゃ難しくて複雑なパズルが解かれていくのを、感嘆しながら読み進めていく小説でした。
    カニンガムが好きでした。

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    2022年12月19日
  • シナモンとガンパウダー

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    ネタバレ

    あまり読まないタイプの海洋冒険小説。
    美味しい料理を作らないと死んでしまう、シェヘラザードの海賊版小説。

    船長のマボットはとんでもなく魅力的な女海賊(某スマホゲーのドレイク船長みたい)だけど、主人公の料理人ウェッジウッドがヘタレすぎて、結構好き嫌いがあるかも。
    特に中盤が少し中弛み。
    そしてウェッジさん、脱走しすぎだろう笑

    ある意味、途中の中弛みがあるからこそ、登場人物に愛着が湧き、ラストの迫力ある大海戦での散り様に心動かされるのかも。
    最後は静かな中にも、過去の航海の記憶があって。余韻のあるラストでした。

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    2022年12月01日
  • シナモンとガンパウダー

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    貴族のお抱え料理人ウェッジウッドは主人を海賊団に殺されて捕虜になる。海賊団の女船長マボットはウェッジの料理を気に入り、週に一度自分のために料理を作れと言い出して……。海賊冒険お料理小説!(ミステリ要素はなし)→

    常識人ウェッジウッドがとにかく融通が利かない。何度も逃げ出そうとしたり、海賊たちを下に見たりととにかく苦手キャラで正直400ページあたりまでは読むのがしんどかったんだけど、ウェッジがマボットの影響を受けて一皮剥けた後はめちゃくちゃ面白くなった!
    クライマックスは最高!ラストは泣く!

    小説の形式がウェッジの日記なんでウェッジに感情移入できないとなかなか読み進められないのが難点。

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    2022年11月28日
  • シナモンとガンパウダー

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    目の前で雇い主を殺されてしまった料理人。ところが、その殺した当人である海賊船船長に拉致され、週に一度自分のためだけにご馳走をふるまえと無茶ぶりをされる……という斬新かつ怒涛な展開で幕を開ける物語は、その後も使い古された言葉なれど、まさに「波乱万丈」の一言。

    賞金首の海賊なだけに、命を狙われて続けている航海だから、敵の来襲は当たり前。なおかつ、船長は別の目的をもってある人物を執拗に追い、そのために自分と船の危険度をあげてもいる。その道行きそのものもとても躍動的で、かなりわくわくさせられます。

    そして囚われの料理人ウエッジウッドの孤軍奮闘ぶりがユーモラスにそして驚くひらめきを持って描かれます。

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    2022年11月25日
  • イヴリン嬢は七回殺される

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    ネタバレ

    タイムループ×人格転移という帯に書かれた設定に魅力を感じ読み始めた。
    海外文学が初めてということもあり、独特のジョークや人物名の色んな呼ばれ方が理解しづらく混乱を極めたが、最後まで読み切るとようやく全体が理解できたような気がする。
    ブラックヒース館の意味、なぜこのようなことが行われるか…、面白さと気持ちの悪さが漂う作品だと思った。
    映像で観たい!

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    2022年10月07日
  • イヴリン嬢は七回殺される

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    登場人物が多い上に翻訳物独特の言い回しが多いので、読むのがかなり大変でした。何回ページを戻ったことか…。
    でも、逆に言えば、ページを戻っても確認したくなるくらい、面白かったです。最後、どんでん返しもあって、そういうことかー!となります。

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    2022年08月11日
  • イヴリン嬢は七回殺される

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    殺人事件の犯人を特定するまで同じ一日を毎回異なる人物として繰り返すというミステリ。記憶喪失の状態から始まり、異なる視点で同じ日を繰り返すことで事件の解像度がだんだんと上がってくる感じは良い。
    ただ、作者の主眼は特殊な状況下に於いて成立するミステリ小説にあり、そういう意味ではかなり良く出来ているとは思うが、その状況を構成するループや人格転移などは単なる舞台設定に過ぎずそこら辺に期待を持ちすぎると落胆することになる。

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    2022年07月16日
  • 髑髏の檻

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    これは好き。
    いろいろな伏線に惑わせられながら、なかなかに闇深い物語を照らし出すし、シリーズ読んでいれば理解できることを使いながら違う地平誘うのはすごいな。
    中盤で声出そうになったのは久しぶり。

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    2022年06月29日
  • 夏に凍える舟

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    エーランド島最終章。
    犯人は20世紀初頭、義父と真天地を求めてソビエトに発った老人だ。極寒のシベリアや暗いKGB時代と、夏の賑わいをみせるリゾート地での出来事が交互に語られる。イエルロフの鋭くも愛のある眼差しが、事件を少しずつ紐解いてゆく。

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    2022年05月05日
  • 猫の街から世界を夢見る

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    主人公の造形がとても良い。
    経験豊かで知恵があり意志の力を持っていて、けれども決して強くも万能でもない、ちっぽけな一人の人間。社会的には弱者として扱われることも少なくはない、老いた女性。それでも彼女は決して無力な存在ではない。
    これは誰でもない自分として世界を踏みしめるひとりと、そこに寄り添う何者かの物語。
    夢見る人にも目覚める人にも、どうかその先の道が開かれんことを。

    ひとりの教え子の出奔を機に、学園の存続のためという動機で始まった旅は、思わぬ理由で手段が変わり目的が変わり、壮大な冒険へと繋がっていく――という、子供の頃に読んだファンタジー小説のようなシナリオなのだけれど、主人公の属性の決

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    2022年03月30日
  • 黄昏に眠る秋

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    スウェーデン、エーランド島で霧の深いある日、少年が行方不明となる。祖父である元船長のイェルロフが事件の謎を解く。高齢の祖父のゆったりとした時間の流れとエーランド島の自然がマッチし、物語が丁寧に進められて行く。終盤は悲しい結末へと向かうが、イェルロフの覚悟と落ち着きと共に、静かに受容できる境地となる。

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    2022年03月08日
  • 夏に凍える舟

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    何か読んだことがあると思ったら、シリーズ作で2作品を読んでいた。ミステリー度もあるが、かつての北欧が関わった歴史をよくしることが出来たし、年老いた人間の心情にも深く触れた。スターリンの恐怖政治、知ることが出来た。

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    2021年09月29日
  • 夏に凍える舟

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    エーランド島ミステリー四部作の最終話「夏」

    シリーズ中最も賑やかなエーランド島で、舞台となるリゾート地もにぎやか。

    対照的に描かれるのは、20世紀に出現した「ソビエト連邦」という国の内情。
    希望と絶望の果てにひたすら「帰る」ことを夢見てきた一人の男の物語は、シリーズ中最も重い。
    あんなに強大だったのに既に歴史地図にしか載らない「過去の国」。
    でも、そこで行われた史実は、関わった人の記憶と共に生きている。

    人にとって「帰るべき所」とはなんだろう。
    終盤で、エーランド島から離れる船を前に娘は「父さん帰ろう」と言う。父にとっては「帰ってきた」場所から再び離れることになるのに……。

    ラスト、イ

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    2021年08月23日
  • 猫の街から世界を夢見る

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    舞台になった夢の国。クトゥルー神話絡みでとにかく設定が幻想的。覚醒する世界に駆け落ちした女子学生を連れ戻すべく、旅に出たヴェリット・ボー老教授となぜか黒猫。この同行猫の存在感が猫好きにはたまらない。紀行文のように淡々とした描写で血生臭さは感じないが、場面を想像すると危険度高……。ボー教授(そして猫)の耐性力やら順応力やらに感服した。将来の可能性を仄めかせた終わり方で、その後の彼女らに期待が膨らむ。

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    2021年08月01日