三角和代のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ事前情報もなく、何も考えずにタイトルと装丁に惹かれて読んだけど凄いなこれ!
人格?交代タイムループなんてもの良く思いつくな!
久しぶりに1日ぶっ通しで読んだし、興奮冷めやらぬうちにこれ書いてるのは深夜1時!
ポケモンスリープに勝ったのがこちらの本です!
いや、もう何も分からないまま始まって記憶喪失ものかな?と思いながら読み進めていって殺された瞬間の衝撃!
思わずページの厚み確認した。
まだこんなにあるが??
目が覚めるたびに貴様は誰だ!と登場人物欄確認し、終いにはノートに人物整理を書き出す。
ややこしいけど楽しい!
不自然に感じたところがどんどん理由が明らかになっていく時のパズルのピースがはまっていくけど正解の絵が全然見えない浮遊感。
誰が裏切り者で殺人者か。
アナの正体を知った時のエイデンの決断。
黒死病医者の決断。
ぐるぐるぐるぐるチェス盤をひっくり返され、宿主の人格という枷をつけられ、そして不可能だと思われたアナとエイデンふたりの救済。
イヴリンの正体、本性。
扉が開けられたような結末。
凄かった。
この作家さんの他の作品も読みます。 -
Posted by ブクログ
マジか!いいの?この結末で
これは凄いよ
なんか広がっちゃうよこれ世界が
色々想像しちゃうよこれ
次回作がすっごい楽しみなんだけど邦訳が止まっちゃってるんだよね
いやこれもう絶対ミスリードだよって思わせといて…ミスリードじゃないパターンでしょって思わせといて…
最後の最後に全部ひっくり返すんでしょどうせ…と思ってたけどこのひっくり返し方はスゲーよ!
こんな結末ホントにありなの?
いや確かにいろんなところにヒントは置いてあったけども!
そして相変わらず皮肉の効いた語り口が良い!
また、今回はカーソンの上司トムがいつもに増していい味出してるんよね
当たりはソフトなんだけど、めちゃくちゃ厳しい人で、でもカーソンの味方でいてくれるかっこいい上司だ
他にも魅力的なキャラがいっぱい出てきてすごい面白かったよ〜 -
Posted by ブクログ
待ってましたジェレミー再登場!
ジェレミーというのは主人公カーソン・ライダーの実の兄のシリアルキラーで現在収容施設を脱走して逃走中
この兄の思惑にはめられ、またしても猟奇的な連続殺人の捜査に巻き込まれます
今回カーソンは休暇中でケンタッキーの大自然の中、わいの大好きなハリー・ノーチラスアニキはほとんど登場しません
が、面白かった
特に兄弟のやりとりが面白く、二枚も三枚も上を行くジェレミーにいいようにされながらも必死にやり返そうとするカーソンが良いのです
自分も弟だからよくわかるのですよ
強大な兄に一矢報いたときのあの晴れやかな気持ち
やったで!やったったで!というね
でも結局最後は兄に守られ、兄の手のひらの上ってことに気付くんよなぁ
カーソン・ライダーシリーズはアメリカ社会の病巣を鋭くえぐる社会派ミステリーであるとともに、シリアルキラーと刑事という兄弟が歪んだ愛情をぶつけ合う家族の物語でもあるのだ -
Posted by ブクログ
ガレス・L・パウエルの最新作。前作『ガンメタル・ゴースト』に比べると、僕は断然こちのほうが好きだ。
宇宙での生活がごく当たり前となった未来。
人間同士の大きな宇宙大戦が終了し、宇宙は表面上は平穏を保っている。
この世界で、元軍艦であるAIのシップは現在は人命救助用の艦船として働いている。
この物語は非常に斬新で面白い。
宇宙戦艦自体がAIにより人格を与えられ、自ら行動する。もちろん船には艦長が乗っているが、艦長の役目は船のAIに直接命令し、責任を取ることである。
本書で繰り広げられるAI艦同士の戦闘(もちろん宇宙船同士の戦いなので格闘するわけではなく、ミサイルやレーザーを撃ちまくって戦う)が秀逸。船に乗っているクルーたちは、自分でやることは全くなく、自分の乗っている船が相手に勝つように祈るだけだ。
非常にシュールな戦いである。
本作は3部作の第一部ということなので、続巻を首を長くして待つ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレエールランド島4部作もいよいよ3作目。長い冬を終え、春に突入…とはいえ、あったかポカポカ気持ち良い弛緩といかないところが、ヨハン・テオリンの作品。
本作の主人公は2人、元ポルノ映画製作者、現在認知症を患う父と重篤なガン患者の娘を持つ、若干冴えない男ペール。
もう一人は、元エールランド島の住人で、強圧的な夫に振りまわされて心が疲れている婦人ヴェンデラ。
二人がエールランド島、シリーズ通しての主人公イェルロフ(83歳になり死に場所を求めて老人ホームを自発的に退所する)の近所に越してきたところから物語がギシギシと動き出す。氷河が溶けだして河口へ向かうように、ジワジワとでも確実に。
今回も全2作と同様、過去の描写と北欧らしい伝説が並走する。トロールやエルフが出てきたり、1950年代のスウェーデン情勢が記されていたり、そういった寄り道に見える事が、後半に収束していく様は見事…といっても、伏線回収だけじゃない、謎解きとは違う、物語のふくらみとか奥行という部分を構築しているのが、寄り道なのである。読んでる最中はつかめてなくても、最後まで読むとその奥行とか深みがジーンと伝わってくる。
これが楽しいシリーズなのである。
残すところあと1作。イェルロフじいさん…まさかとは思うが…次回作でも元気に謎解きしてほしいなぁ。ボトルシップ製作シーンも次作では再開してほしいぞ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレなんとも、地っ味ぃ~な話(笑)
もちろん誉め言葉。それも最大限!
北欧ミステリーは前に何冊か読んだけど、どれもイマイチで。
読んでる時はそこそこ面白いんだけど、読み終わった途端「あぁー、つまんなかった」と、なぜか口から出ちゃう昨今のハリウッド映画みたいだなーと、すっかり敬遠していたのだが、これは逆転満塁ホームランだった。
とにかく地っ味ぃ~に、少しずつ少しずつ話が進んでいくところがよかったんだろうなぁー。
最期の「なんだよ、それ?」的な明後日の方から飛んでくるような変化球が全然気にならないくらい、というより世の中の事件なんてまぁそんなもんだよなぁーと思えるのは、やっぱり地味なストーリーの一つ一つが少しずつ少しずつ積み重なった展開なればこそなんだろう。
話の舞台であるウナギ岬の屋敷を買ったヨアキム、コソ泥のヘンリク、警察官のティルダと大叔父のイェルロフと、もはや誰が主人公だかわからない3つのパートがゆっくりゆっくり進みつつ、間にウナギ岬で起こった過去の話が語られていく。
ヨアキムの奥さんの死体が見つかることで物語が動くかと思いきや、それでもペースは変わらない。
たぶん、2/3くらいが進んだ辺りだったか?
ティルダがヨアキムに昔のウナギ岬を知るイェルロフを紹介し、ヘンリクとコソ泥仲間の関係が不穏さを見せた辺りから、話は少しずつ加速していく(むしろ、そこから先の方が長く感じるのは面白いところw)。
「過雪」という暴風雪がやってくる気配漂う中、ティルダはヘンリクたちコソ泥の手がかりをつかみ、イェルロフはヨアキムの奥さんの死の真相を推理、ヘンリクとコソ泥仲間は決裂。
一方、ウナギ岬の家で不可思議なことを体験していたヨアキムは、そこである物とあることを見つけたことで、かつて起こった姉の死に疑問を抱くようになる。
ついにやってきた「過雪」。3つのパートがウナギ岬に集まって……
大体こんな感じか?
書ききれなかったが、それぞれのパートに大なり小なり怪談めいた出来事が絡んでくるのが面白いところ。
その怪談めいた出来事が話を展開させ、登場人物に真相を気づかせていく、その辺りのさじ加減は絶妙。
でもって、その怪談の怪談っぽさのさじ加減がまたいいんだよなぁー。
どこぞの国のミステリー小説に出てくる「怪談」、または「実話怪談」と称する作り話のような、オドロオドロ話じゃないところが。
怖がらせるための作為がないから、ソレはさり気ないんだけど、そのさり気なさゆえソレの冷たさが伝わってくる…、みたいなところがある。
難を言えば、その「過雪」の極寒っぷりがイマイチ伝わってこなかったかなぁ…。
登場人物たちがそれほど防寒着を着ている風でもないのに、何だかずいぶん長い時間外にいたように感じた。
あと、「ウナギ岬」と「過雪」は、現地の通称にした方がよかった気がする。日本語にしたことで、逆にイメージしずらい(違うイメージになっちゃう?)気がした。
(日本人からみて)不思議だったのは、ヨアキム夫妻とミカエル夫妻が親しい友人であること。
スウェーデン=超福祉国家くらいで、経済事情とか市民の暮らしとかはよくわからない。
でも、夫妻とも教師であるヨアキム一家と別荘とモータークルーザーを所有するミカエル夫妻って、日本でいえば地方公務員(学校の先生)とそれなりの会社経営者となると思うのだが、その二つが家族ぐるみで親しく付きあっているって、日本だと普通ないけどなぁ…。
それが、いわゆる北欧の高福祉高税金で成り立つのなら、日本人もいろいろ考えた方がいいと思うんだけど…。
ただまぁ日本は税金ガッポリ取ったら、取っただけガッポリ使っちゃう(ていうか、ぽっぽしちゃう?w)国だから、まずそこを変えないと無理だろうな(爆) -
Posted by ブクログ
本屋でカバー買い.ヒューゴー賞,ネビュラ賞,世界幻想文学大賞受賞,というカバーの文句は伊達ではなく,とても良い本に巡り会えたと思う.
SFと思って読むと間違いで,むしろ,南米の作家の書く小説の,奇妙な風合いに似たところがあって,変な設定を舞台にしているところは確かにSFといえるのかもしれないのだが,その設定を「そういうものである」という前提で物語が紡がれており,何か解決や注釈が与えられることはない.
その舞台に登場する人物達が,その設定に巻き込まれる(決して右往左往する訳ではないが.何しろ,元からそういう世界で,急にそこに放り込まれた訳ではないのでなので)様が描かれている. -
Posted by ブクログ
1980年代に一つの事件があり、ある少女が犯人として罪に問われた。
2000年代に、事件現場の再調査を行った結果、少女以外の遺伝子が検出された。
主人公は元警官の探偵。
かつて少女だった被疑者の無罪の証拠を見つけるため、イギリスのとある地方都市に行く。
探偵の調査が進む現在と、事件の起きた過去が交互に進み、隠されていた真実が明らかに……。
と、あらすじだけ説明すると、あまり面白くなさそうだが、最初の10ページまで行く前に分かる。コレ面白い本だと。
しかしながら欠点もある、過去と現在で登場人物がたくさん出てくるので、あれ難しい?ってなる。
でも大丈夫。分からないまま読み進めても面白い
。重要人物は何度も出てくるから、そのうちに覚える。
よくあるミステリと思わせて置いて、全く油断のならない展開。いろいろと語りたいがネタバレしたくない。
面白かった! 再読したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回はカーソンが街を離れ、田舎で休暇を送ることになるが、またもや凄惨な殺人事件に遭遇して、という設定。
地元警察のチェリー、FBI、そして何より今回は兄であり逃亡犯でもあるジェレミーがフル参戦。
ジオキャッシングを利用した殺人事件と言うのが比較的新し目。
動機が分からない殺人事件、兄との葛藤、縦横無尽に張られた伏線、毎度のことながらジャック・カーリィの世界を堪能できる。とにかくこの人は無駄な文章が無く、的確でエッジが効いた比喩や暗喩が多いので本当に読んでいて面白い。しかもしれが主人公ジェレミーの一人称で語られるときどことなくユーモラスなゆえに、悲惨な事件やその背後の暗い人間関係がありながらも読後感が爽やかなのが良い。いつかシリーズを最初から読み直したい。
今回は終始田舎が舞台でで終わるが、果たして次回はどうなる?
兄はここが気に入ったようだし、チェリーの型破りなキャラ設定も良くて一過性の関係で終わってほしくないなぁ。