三角和代のレビュー一覧
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エーランド島シリーズ三作目。「黄昏に眠る秋」も「冬の灯台が語るとき」もとても良かったが、これもしみじみ味わい深く、北欧の香気たっぷりのミステリだ。
結構派手な展開をするところもあるのに、全体の印象はとても静かで、モノトーンの世界を見るようだ。登場人物は皆、何かを諦めているような雰囲気を漂わせている。翻訳者あとがきで「無常の感覚がつきまとっている」と評されていて、ああ、本当にそうだなあと思った。
荒涼とした長く厳しい冬の後、ゆっくりと島に訪れる春の気配がとても美しく描かれている。エルフとトロールが人びとの生活の中に息づいていた、今や失われた暮らしへの哀惜の念が底を流れていると感じた。 -
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(No.13-25) スウェーデン・ミステリです。シリーズ3作目。
内容紹介を、表紙裏から転載します。
『エーランド島の石切り場のそばのコテージに暮らしはじめたペール・メルテル。ある日彼のもとに、疎遠にしていた派手で傲慢な父ジェリーから、迎えに来るように求める電話が入る。渋々父の別荘に赴くと、そこに待っていたのは謎の刺し傷を負った父だった。そして直後に別荘は全焼する。なぜこんな事件が起きたのか?娘の病気などの悩みを抱えながらも、ペールは父の暗い過去を探りはじめる・・・。
エルフとトロールの伝説が息づく島で、人々の切ない記憶と過去が交錯する。』
今回の主人公ペールは、シリーズを通して登場す -
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ネタバレエッジの効いたSFミステリ作家スチュワート・タートン。
面白くないわけじゃないんだけど、過去2作品を読んで、技巧的で疲れる読書になる印象を持っていて苦手意識あり。
でもこのミスベスト10入作品なので読んでおかないとと手に取る。
毎回違う趣向の作品を書くと意気込んでいる著者。
今回は、未来ディストピアSF。
黒い霧に包まれ人類は終わりを迎え、霧からのバリア機構を持つこの島とそこに住む122人が世界最後のコミュニティ。
長老と呼ばれる科学者3人は100歳を裕に超えるが、かたや普通の村人達はどんなに元気でも60歳の誕生日を迎えると命が尽きる。
村人達は奉仕の心を何よりも重んじ、争いや犯罪などは皆無 -
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ネタバレパティの大学生活
高校生よりは大人なっていて
人生の節目
数学の教師の話と
最後の話が印象的
あなたもすぐに三十歳になってしまいます。そして、四十歳、五十歳と。
その歳の女性がごまかしと言い逃れを常としていたら、魅力的だと思いますかな?
性格はすぐに変えられないと、思い出さなければなりませんよ、お嬢さん。性格というものはゆっくりと成長する植物であり、種は早くまかなければならんのです。
わたしはだんだん歳をとっている
わたしは三十歳に、四十歳に、五十歳になる。
そうなったとき、ごまかしと言い逃れを常としていたら、誰かひとりでも私を愛してくれるとおもう?
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原題は"Dream-Quest of Vellitt Boe"。夢の国から覚醒する世界に行ってしまった女学生を追って旅をする元冒険者が主人公。出発した街は猫が多いと書いてあるが、作中で猫の街とは呼ばれていない。そして、猫の街という抒情的な言葉にまんまと引っかかったのが私。読んでいる途中で、いくつか気になる言葉があって、まさかと思っていたらやっぱり、私が可能な限り避けている物語世界の話だった。ホラーでないのは良いのだけれど、女性の扱いがあんまりなので、これからも、この世界と関わらないようにしようと思ったのだった。(この点については、作者自身の謝辞の中でも触れられている。)冒険
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触れると死に至る正体不明の黒い霧が世界を覆い、人類の大半が死に絶えた。残されたのはバリアで守られた島にたどり着いた100名足らずのみ。しかし、AIが管理するこの島で、島民を率いる3名の科学者のうちの1人が殺されてしまう。事件をきっかけに島のバリアも解除され、人類は滅亡の危機に。黒い霧が迫る中、バリア再設定の鍵は殺人犯を見つけること。残された時間はあとわずか…。
いわゆる特殊設定のミステリである。SFを基調としたこの世界観はおもしろい。徐々に謎が判明していき、解像度が上がっていくのもまた楽しめる。ただ、私にはどうも読みにくかった。他の方も書いておられるように、人称がわかりにくいのかもしれない。 -
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触れると命を落とす謎の霧が地球を覆い、世界は滅亡した。最後に残った人々は、霧を防ぐバリアに守られた世界の終わりの島で平穏に暮らしていた。そこには3人の科学者と100名余りの住民がおり、エービイというAIシステムに管理されていた。ある日、科学者のニエマが殺された。しかもシステムによってバリアは解除され住民たちの記憶は消されていた。霧が到達する48時間以内にバリアを再起動させるには犯人を見つけなくてはならない。とんでもない設定のタイムリミットSFミステリ!
まず状況設定の説明に150ページくらい費やす。これが正直分かりにくいので理解に時間がかかる。エモリーという住民が探偵なのだが、一人称で書かれ -
購入済み
足長おじさんでお馴染みのジーン・ウェブスターの初期の作品で初めて知りました。パティと仲間たちの楽しい全寮制女学校生活。女の子の児童文学はこういうの多ky別作家のおちゃめなふたごにも通じるかも。
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特殊設定ミステリー。
文明が黒い霧によって滅んだ後の世界。孤島で生き残った人たち。その中で殺人が起き、霧から島を守るバリアも停止してしまい、それを再稼働するためには犯人を突き止める必要がある…とのこと。
特殊すぎて設定を飲み込むのに時間がかかるんですが、犯人探しとバリア復活って別に関係なくないですか??と首捻りながら読み進めるので、物語の世界に入り込むのに時間かかりました。
文明世界を知らず閉ざされた世界で平和に生まれ育った島民たちが探偵役なので、なんというか危機感が薄い。もうすぐ霧が迫ってくるのに寝ちゃったの!?(眠らされるケースもありますが)みたいなそれも特殊設定なのでしょうが、イライ -
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イギリス各紙が絶賛したという「特殊設定」ミステリ。
突如発生した謎の霧により、世界は滅亡。ギリシャのある孤島にのみ、霧の侵入を防ぐバリアが張られ、「世界の終わりの島」となった。ここに、100名を超える住民と、彼らを率いる3人の科学者が暮らしていた。だがある時、科学者の1人、ニエマが殺され、バリアが破られた。霧が島に侵入するまでの時間はわずか。バリアの破壊はニエマの死によって発動されていたらしい。ならば、ニエマを殺した犯人を見つければ、バリアを再起動できるのか・・・?
島民の1人のエモリーが探偵として謎に迫っていく。
冒頭には登場人物が挙げられていて、これらの人々がある「計画」に重要な役割を