三角和代のレビュー一覧

  • 黄昏に眠る秋

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    スウェーデンの新鋭のデビュー作。
    哀切という言葉が似合う傑作です。

    20数年前、霧深いエーランド島の平原で、イェンスという5歳の男の子が行方不明になった。
    母のユリアは立ち直れないまま。
    少年の祖父イェルロフは元船長だが80歳を過ぎ、老人ホームに入っている。
    その父からユリアに電話があり、イェンスが当時履いていたらしいサンダルが送りつけられてきたという。
    今頃、誰が何のために‥?
    あれ以来、ユリアは父と疎遠になり、父さんと呼ぶこともなくなっていた。
    だが父が気になっている手がかりを追って、二人は島で聞き込みを始める。
    疑いをかけられた一人のニルス・カントは、事件当時既に死んでいるはずだった‥

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    2015年01月24日
  • 赤く微笑む春

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    エーランド島シリーズ第3弾。『冬の灯台が語るとき』の存在を忘れていて飛ばして読んでしまったけど、独立したストーリーなので問題なし。

    病気の娘と、放蕩を尽した末、年老いた父親というふたつの悩みを抱えた男と、横暴な夫を持つ女という二つのストーリーが絡む展開。

    事件そのものは少々とっちらかった印象だが、背景に漂う諦観と微かな喜びが物語に深みを与えていて、とてもよかった。

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    2013年08月30日
  • 黄昏に眠る秋

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    北欧ミステリの、これは傑作と呼んでいいのではなかろうか。派手なアクションもないし、大いなる陰謀もなく、かっこいい刑事も美人助手も出て来ない。事件にかかわった人びとの人生を丁寧に、哀切に描いて行く。ミステリのくくりで終わってしまうのはちょっと勿体ないくらい。おじいちゃんのイェロフがかっこよすぎです。

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    2013年07月21日
  • 夜の冒険 現代短篇の名手たち8

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    ニック・ヴェルヴェットやサム・ホーソーンのシリーズは読んでいたのですが、これはノン・シリーズのホック短編集です。でも期待に違わず面白かったです。短くても内容の濃い物語や、ラストの落とし方のうまさなど、堪能しました。

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    2010年04月13日
  • おちゃめなパティ、カレッジへ行く(新潮文庫)

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    本のタイトル通り、おちゃめなパティが大学生活における様々なアクシデントに遭遇し、自分なりの解釈や方法で物語を進めていくお話。
    まさに今、アイデンティティの確立がされている時期なんだろうなとそんな風に感じることが出来たし、当時のアメリカの大学生活も垣間見る事が出来て良かった。
    面白くてどんどん読み進めることが出来た。

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    2026年06月07日
  • おちゃめなパティ、カレッジへ行く(新潮文庫)

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    パティのように強く朗らかに生きたい!バイブルにしてる人多そうだな〜!比較して私は小心者だったり肝が据わってなかったりするなぁと、またそんな自分でもいいじゃないと、思える爽快さもありました。宿舎でのカレッジ生活も憧れるなー!!

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    2026年05月18日
  • おちゃめなパティ、カレッジへ行く(新潮文庫)

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    こっちがデビュー作

    大人になったからか
    1作目だったからか
    高校生よりもちょっぴりおとなしいかも

    でも根底に流れる血は変わらず
    相変わらずぶっ飛んでたよパティ

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    2026年04月09日
  • おちゃめなパティ(新潮文庫)

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    パティのぶっとんだアイデアと行動力
    ばりカッコいいんだが!

    規範の中でルールの中で真面目に生きる私みたいな人にとってはむりむりむりってなるけど

    パティならオッケー
    ちょっとグレーな部分もあるけど
    パティならオッケー

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    2026年04月09日
  • おちゃめなパティ(新潮文庫)

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    いたずら好きのパティが女学園で繰り広げるドタバタを1話完結の12のエピソードで描く作品。

    登場するキャラクター達の個性が立っていて、ドタバタ青春日記みたいな感じで結構楽しめました。全寮制の女学校って噂話とかが飛びかかってて大変そう。

    クリスマス休暇に寮に残る話は映画の「ホールドオーバーズ」を思い出しました。

    あと、泥棒と鉢合わせる話が好き。

    パティが大学に進学する続編があるのだと思ってたら、どうやら「カレッジに行く」の方が最初に書かれていて、こちらの方が主人公の過去を描く続編なんですね。

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    2026年04月05日
  • おちゃめなパティ、カレッジへ行く(新潮文庫)

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     大好物な本の続編です。
    パティさんは、大学4年生です。

     寮生どうしの畳み掛けるような会話の応酬を読んでいると、わたしも一度は寮に住んでみたかったな、と思ってしまいます。
     社会に出るとツラいことがいろいろあるから、学生時代がどんなに楽しかったかは、その時には分からないんですよね〜。
     
     スマホ時代の若い子たちにも読んでみて欲しいお話でした♡

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    2026年03月22日
  • おちゃめなパティ(新潮文庫)

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    ウェブスターの作品は『あしながおじさん』しか知らなかった。長らく翻訳本は絶版になっており、この度新訳が出たということなので、初めて知った方も多いのではないだろうか。
    100年以上前の女子寄宿学校での生活が描かれているが、いつの時代も女子たちはパワフル。赤毛のアンが好きな人なら、きっとこの作品も気にいると思う。続巻の大学編も楽しみ。

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    2026年03月19日
  • おちゃめなパティ(新潮文庫)

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     大好物の本でした♡
     元気でイキイキしていて、たいへんよろしい。
     ちょっとくらい元気が余って、いたずらとかしてしまっても、まあ良いでしょう。
     失敗は学生時代にしておくものです。

     作者が楽しんで書いているのがよくわかる作品だと思います。
     だから、読む側もとても楽しかったです。
     
     行き過ぎたり失敗したりしながら、いろんな人に出会い社会の側面を見て、少女たちは成長していくのでしょう。
    (自己実現のしかたは、今とはずいぶん違いますけどね♡)
     がんばれ! 女の子♡

    〔作品紹介・あらすじ〕
     アメリカの女子寄宿学校、聖アーシュラ学園で暮らすパティは好奇心旺盛で正義感の強い女の子。ある日

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    2026年03月12日
  • 世界の終わりの最後の殺人

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    再読終わったので感想を。
    こういう世界観を表した話はとても好きで、再読にも関わらず夢中で読めました。
    特殊設定ならではの表現や描写が上手い具合に織り込まれてると思いました。
    たぶんまた今年中に再再読すると思います笑

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    2026年03月11日
  • 黄昏に眠る秋

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    カリブ海の島で子供がいなくなった。20年後に靴が入った小さな郵便が届く。
    新人賞受賞のスウェーデンの作家。読み始めは文体に馴染めないで中々進まなかった。

    カリブ海側のエーランド島で起きた子供の誘拐事件。
    祖母は昼寝をしている間に、一人で散歩に出た孫のことを悔やんで死んだ。
    母親や祖父母は、事件から立ち直れていなくて、夫婦は離婚、 事件から20年、80歳になった祖父のイェルロフは、動きもままならない状態で、介護施設にいる。

    祖父は、孫息子がいなくなったことを考え続けている。
    そこに、小さな靴が郵便で届く。

    母のユリヤはそれがいなくなった息子の靴だという。

    島は昔の海運業も寂れ、住む人もま

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    2026年03月01日
  • 世界の終わりの最後の殺人

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    がっつりSFでびっくりした。これはすごい。

    触れる人を殺す霧から逃れ、小さな島で暮らす百人余りの村人と、彼らを導く三人の科学者。平和な暮らしの中で、突然起こった殺人事件。四十六時間以内に犯人を見つけて処刑しないと、島は霧に侵されてしまう。

    語り手が村人の頭の中にいるAI「エービイ」なのが面白い。殺人が起こった夜の記憶がエービイによって消されているので、最初はとても混乱した。
    だが、物語中盤から徐々に色々見えてきて、まずSFの設定のタネが明かされ、一気に引き込まれた。

    最後は壮大な映画を見終わった気分。新しい世界に踏み出す彼らに、エールを送りたい。

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    2026年02月18日
  • 世界の終わりの最後の殺人

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    謎の霧に覆われてしまった世界、その霧から逃れバリアを張った島で暮らす住人たちと長老。その島で起こる殺人。
    犯人を捜す中、この世界の謎が徐々に明らかになる。

    語り手が住民の脳内?に始めから存在するAIなのは斬新な設定だなと思った。
    最初からなんか違和感あるなと思いつつ、読み進めていくうちにそういうことだったのねと納得。

    終わり方について、私はこれはこれでで良いと思いますよ。

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    2026年02月07日
  • イヴリン嬢は七回殺される

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    スチュアート・タートンのデビュー作。

    主人公はイングランドの大きな敷地で目覚める。
    女性が殺される現場におり、自分の記憶は無くしていた。
    ブラックヒース館と呼ばれる大きな屋敷に彷徨いやってくる。ブラックヒース館では今、多くの人々が招かれていた。
    ブラックヒース館を所有するハードカースル家の長女であるイヴリン嬢がフランスから帰国したことで仮面舞踏会が開かれていたのだ。
    主人公は黒死病のマスクを被った人物から、これからブラックヒース館で起こる殺人事件の解決を命じられる。
    事件を解決すれば繰り返されるブラックヒース館からの脱出が約束されるが、脱出出来るのは1人だけである。このループされるブラックヒ

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    2026年01月28日
  • 世界の終わりの最後の殺人

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    死の霧により人類が滅びた世界。
    最後に残された人々が暮らすユートピアで、
    起こってはならない殺人事件。

    犯人を見つけられなければ、
    今度こそ「本当の終わり」がやってくる。
     

    『世界の終わりの最後の殺人』スチュアート・タートン

    いや、もう……この設定が強すぎる。

    「黒い霧」によって世界は滅亡し、
    生き残ったわずかな人々は〈世界の終わりの島〉で暮らす。
    彼らを導くのは、旧世界を生き延びた3人の科学者「長老」達。

    島では争いも私欲もなく、
    人々は互いを尊重しつつ「奉仕」をしながら
    自給自足の穏やかな生活を送っている。
    一見すると、理想郷そのもの。

    けれどある日、殺人事件が起きてしまう。

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    2026年01月03日
  • 世界の終わりの最後の殺人

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    特殊設定ミステリーって万能ですね。設定を明確に開示すれば、どんな不可解な状況下でもミステリーは成立する。
    「人を殺す謎の霧」が突然現れて世界滅亡、科学者がそれを防ぐバリアを開発、最後の人類がバリアの下で細々生きている(すごい設定)。
    科学者は不死化し、村人から崇められている。その一人が殺され、犯人を特定しなければバリアが解除され人類が滅亡する。(なんで?)
    しかも、登場人物が都合よく(この場合悪く?)記憶喪失になる。
    これだけ、荒唐無稽でご都合主義な設定を盛り込んでもミステリーとしてきちんと機能する。どんなに設定が複雑でも、読者である人間に理解可能な真実が提示されればそれで充分ミステリーなんだ

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    2026年05月28日
  • 世界の終わりの最後の殺人

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    同じような設定の作品をこれまで多数読んだ(観た)。そのたびに、人類滅亡の危機になんで人を殺さなくちゃならないのかと疑問を持ちながらも、その考え抜かれたストーリーに脱帽した。本作品はその中でも突出していると感じた。
    謎に満ちた“霧”によってすべての生物が死に絶えた世界で、わずか122人の住民が平和に暮らす島が舞台だ。彼らが“長老”として崇める3人のうち、1人が殺害される。死をもたらす霧が迫る中、人類を救うためには2日以内に犯人を見つけなければならない。
    本格推理の皮を被ったSFだ(逆ではない)。おもしろかった。

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    2025年12月09日