三角和代のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
帯に惹かれて購入。この頃はネビュラ・ヒューゴダブル受賞って結構珍しくなくなったのかなぁ。
とりあえず色々取り揃えてますよ、という短編集。面白かったです。
「26モンキーズ、そして時の裂け目」
なんかやられた、って感じの最後。うん、いいねぇ。最後のお客さんが良い。カラッポになった後のバスタブが揺れる場面とか視覚的に訴えてくる感じがやけにリアル。それにしても猿が26匹。確かに獣臭そう。
「スパー」
エロくないエロ(笑)でも極限状態で人間何もする事が無いと何をしてるんだろう?とかちょっと考えてしまう。思考の海に潜るってのも生理的欲求なんだろうか、とか考えてしまった。
「水の名前」
ふんわり不思 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好きなシリーズの四作目。静けさの中で物語が淡々と進行していくこの感じがとても好き。舞台が海外に飛び出してスケール大きくなったなあと少し驚いたけど、イェルロフの穏やかで独特の人柄が相変わらずでとても落ち着く。悲しい出来事もあったけど、最後まだ希望を見いだせる雰囲気が漂って終わったのが心に残った。
でも春夏秋冬で、これでシリーズも終わりなのかなあと思うと寂しいです。
こんなふうに年を重ねられたらいいなと思ってしまう。私は女だから少し違った感じになるかもしれないけど、憧れる晩年。
H29年12月6日再読
何度読んでもジーンと来るこのシリーズ。またきっと読み返す私は。イェルロフとヨンのような、長年 -
-
Posted by ブクログ
北欧圏発、上質ミステリ小説。
「ミレニアム」とか北欧圏の作品に注目集まるようになったようですが、
本書はわりとまっとうなミステリ小説です。
でも、なんですかね~。
日本の北国出身者としては、過疎地で暮らす日常の風景や
人のリズムとかが本当によく描かれていて、
イギリスやアメリカの作品よりもずっとしっくり読み込めました。
人物や風景の描写力は半端なくありますし、書き方にも品があります。
結構な量のページ数ですが、一旦読むとじっくりと時間が
かかってもいいな、とゆっくり読める、行間リズムに取り込まれます。
なので、ハイスピード展開などお好みの読者には、
この作品の持つゆったり感がもったり感とし