高山なおみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ昨夜、タカシ君をインタビューした時のテープをまた聞いたのだけど、ふたりの会話を聞いていて、(私って、ずれてるかも)というのを確認した。何度も同じ質問をしていたり、盛り上がっているタイミングにずれたことを言って、話の腰を折ったりもしている。本人はツッコミのつもりなんだけど、ぜんぜんそうなってない。相手の話がいちどに頭に入らないみたいで、自分の納得がいくまで、しつこく聞き返したりもしている。マイペースはいいのだけど、脳みその容量が少ないのと、思いこみが激しいのと、感覚的なのが合わさってそうなるのだろうか。とくに、酔っぱらうとその傾向が強くなるみたい。最近、スイセイに怒られていた事をやっと自覚した。うーん。やばいな、私って。今まで皆、そういうことを温かく見守ってくれてたんだな。こんど、そうなりそうになったら、ぐっと反省の気持ちに立ち戻ってみることにしよう。
帰ってからまたシャワー。パリパリに乾いた洗濯物をたたみながら、外があまりに綺麗なので、ベランダに出る。イスを出し、缶ビールを飲みながら、ゆっくりと暮れゆく空を眺める。
この家に来てから、ここでの暮らしのことをどうも何かに似ているとずっと思っていたのだけど、それは山小屋だった。昔、私は夏休みになると、住み込みで山小屋のアルバイトをしていた。周りがぜんぶ自然で、あんまり人を見かけない感じとか、知らない鳥の鳴き声がいろいろ聞こえたりとか。広い台所で、窓からの景色を眺めながら冷たい水で洗いものをする感じとか。時間の流れが、頭で思っているのの4倍くらいにゆっくりな感じとか。ふだん東京で喋っていることが、すごく小さいような、神経質なような、馬鹿らしいような話に思えてしまうこととか。ここでは、目の前のことをよく観察して、思ったまんまの言葉で喋る。仕事のややこしい話や、誰かの悪口とか不満とか、もしも話したらその口が腐ってしまうような感じがするから、誰も喋らないし、思いつきもしない。
渋谷まわりで吉祥寺に帰ってきました。くたびれてはいるけれど、スイセイも私も、心の中にポッと灯火がついている。アムとカトキチとコロがいるっていうことが、それだけで嬉しい。飛行機で2時間だし、あっという間に着いてしまったけど、でも本当はものすごく遠いところに行ってきたのだ。同じ空の下とは思えない、遥か遠くの森と動物たちの世界に。なんか、原始時代から帰ってきたみたい。でも、2時間なんだから、行きたくなったらまたすぐに行けるんだからな、とも思ったり。
玄関を開けてくれたスイセイのことが、もう懐かしいような感じ。たった一晩離れていただけなのに、いくら実家に帰って母や兄姉に会っていても、私の家族はスイセイだから。ものすごく肌質が合った泉に、やっと帰ってきたみたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレさくさく読んでます◎
日々ごはん5。
今回の巻は、インドアな日が多かったように思います。
おまけレシピでいくつか作りたいながあったなぁ。
くたびれたり、新しい仕事のことで不安になったりすることをスイセイに相談すると、いつも辛抱強く聞いてくれる。聞いてくれるだけで、「そうじゃのう」とひとこと言われるだけで、息を詰めてこり固まっていたことに自分で気づくことができる。私がどんどん悪い方の暗い気分にはまって、客観的に見たら愚かなことを考えていたとしても、その話を聞いてくれただけで、すーっと気持ちが平らになるのだ。こういうパートナーが家の中にいて、いつも一緒にいられることを、とてもありがたく思う。
今日もまたポカポカのいい天気。鼻はかゆいが。
さっきから下の公園で、じいさんたちが5人くらい集まって、日なたぼっこをしながらお喋りしている。かと思っていたのだが、風に運ばれてくる語気がなんとなく荒い。「そりゃあ分かるけどね」って今聞こえた。何かの話し合いだ。酒を飲んで話すようなことをこの真っ昼間に話しているのだろうか。心配になって、時々上からのぞき見をする。じいさんに混ざって、ばあさんもひとりいる。
ところで、関係ないが、最近私は「冬ソナ」を見ている。昨夜もまた見てしまった。辛そうな顔をしているユジンさんに向かって、「二股かけてんだよオメーは。早くどっちかに決めてくれ」と心の中で叫ぶ。そして、あのハンサムな男の方には、「風に当たってくるなんてスカしてないで、そういう時は酒を飲めよ!」と叫ぶ。気がつくと布団の上にかしこまってイライラしている。だいたいあの音楽が、もったいぶっていて気持ちが悪いではないか。とにかく、話の展開がのろくてイライラするのだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一気に読む、、というよりは、空いた時間につらつらっと読むのが合う本、という感じでした◎
日々ごはんよりも、コラムよりな文章のようで、みずみずしい文体からにおいや風景が立ち上がってくるような。
章によってさまざまでしたが、とても好きだなあ。と思えるものがいくつかありました◎料理も、作ってみたいもの、多しです。
「下町のドンペリ」
ミルクが泡立ったちょっと苦めのカフェオレは、厚手のごっついカップで現れた。若いころ、夏になると住み込みでアルバイトをしていた山小屋のコーヒーみたい。女主人は、こちらから声をかけない限り、いつまでも放っておいてくれる。聞いたことはないけれど、好きな感じのする音楽がずっとかかっていて、日本語の歌詞だから最初は気になっていたのだけど、そのうち耳慣れた。カフェオレは本当にたっぷりなのでなかなか減らず、厚手のカップのせいか、いつまでもいつまでも冷めないのだった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ高山なおみの日記エッセイ第3弾
このシリーズ、日常を丁寧に過ごす系のエッセイだと思って読み続けていたのだけど、なんだかちょっと違うような気がしてきた。確かにご飯は丁寧に作らはるし(料理研究家だということもあるが)、洗濯や買い物・読書・旅行へのこだわりも、丁寧な日常生活の匂いはさせてはいるのだが。
この人結構ザツい。特に酒が入った時の行動がどうもザツい?酒呑んで、やたらと大騒ぎしまくり無駄に記憶を飛ばし、翌日二日酔いで宅配便配達員が鳴らすチャイムで目を覚ます。こんな日がやたらと多いのだ。しかも「こういう日があるから私は元気になれる」と確信的にそういう酒にまみれる日を作る。
まるで悪い展開にはまった時の俺みたい、読んでてツラかった。こりゃあこがれじゃなく、俺がしたくないことだよなぁ。
筆者の生活を否定するものではないし、酒を悪者扱いするつもりもない。しかも俺が勝手に「丁寧日常系エッセイ」と勘違いして読んでいたのだから、作品自体に一片たりもの瑕疵はない。勝手に理想を思い、勝手に失望しただけなんだけど・・・。
続編読むかは留保。読むにしても「丁寧日常系」ではなく「同類シンパシー系」エッセイとして読むことになるだろうな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ呑みすぎて感情的になってこけたり、二日酔いで動きが緩慢になったり…、それはアカンやろと思いつつ、でもそういうところに共感できる
新鮮な食材を手に入れたら、できるだけ素材を生かすシンプルな方法で食べようとし、料理研究家であるがゆえの宿命「工夫をこらして奇抜な料理を」ってご飯を食べさせる家族にちょっとだけ申し訳なさを感じているところに共感できる
感情がほとばしった文章が出てくると「それはちょっといきすぎじゃないか?」とか、徹夜呑みしてバカバカタバコ吸って「これが健康の秘訣」と書いてるあたりは「それはちゃうやろ!」とか、今の俺に相容れない部分も散見されるが、それも含めて読まされてしまう。
前に読んだエッセイより、肩肘の力が抜けてるのがかえって良いのかも。ブログやミクシを読みなれてきた俺としては、こういう日記形態の本も楽しめるものだと思った次第。
ってことで、このシリーズもう少し追いかけるつもり。あと、炊き込みご飯にナンプラーはなんかの機会に試してみたい -
Posted by ブクログ
震災を挟んだ日々の日記。前作(今日もいち日、ぶじ日記)と同タイトルの上下巻だとばかり思い込んでいて、"今日"が"明日"に変わっていることにずっと気付かず。
書籍化され、webでも続く「日々ごはん」を読んでいるから、なんだかもう長いことずっと著者を知っている気がしてくる。料理人として勤めていたKuuKuuを辞めてからすでに10年以上。高山さんが本を作ったりTVや映画の仕事をする一方、娘さんが家を出て結婚し2人の子供を産み、周囲の友人たちも結婚したり子供を産んだり、そしてご自身とご主人は山の家を手に入れてそちらへも通う日々。そうした人生が「日々ごはん」と「ぶじ日記」に連綿と続いている不思議。これからも著者の書く物を読み続けて行くだろうな。