野矢茂樹のレビュー一覧

  • 論理学

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    ネタバレ

    12「推論の形式化」
    推論に本質的に関わっている言葉だけを残して、推論の骨組みを取り出すこと。
    ex AはBである

    「命題論理」=否定辞と接続詞によって成り立つ

    16 否定辞とは、命題の真偽を反転させる働きを持った言葉

    真理関数=分子命題の真偽が、原子命題の真偽によって決まるということ

    p20 論理記号の基本式
    否定  Pではない ¬p
    連言  pかつQ  p ∧ q 
    選言  PまたはQ  p ∨ q

    条件分 PならばQ p ⊃ q (pはqに含まれる)
    ※条件文は、条件文が満たされなかった時のことは何も言っていないので、その時は帰結(=Q)が成立しようがしまいがどっち

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    2025年11月12日
  • 再発見 日本の哲学 大森荘蔵 哲学の見本

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    戦後日本を代表する哲学者、大森荘蔵さんの哲学を、前期、中期、後期に分け、その著作や考えに触れつつも、著者自身がそれらの考えに立ち向かっている書。
    経験、知覚、過去、他者など、日常にごくありふれて存在するはずのものを、どう認識し、感じ、そこにどんな構造が潜んでいるのか。
    しかも、それらを難解な専門用語を羅列するのではなく、「あぁ、そんな感覚あるかも」とか、「いやぁ、ちょっとピンとこないかなぁ」など、大森さんと著者が哲学議論をしている現場に立ち会わせていただいているかのような、不思議な臨場感すら感じることのできる書だと思います。

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    2025年09月26日
  • 哲学な日々 考えさせない時代に抗して

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    ・本来無一物

    ・実体のないものほど、雰囲気を保つために形を規制する。

    ・相手に繋がせる、日本の言語文化の特徴。

    ・論理的でない人は仲間内の言葉しか話せない。仲間内の言葉しか話せないと「よそ者」を単純に切り捨てて排除することになる。

    ・仲間は目的を共有している。

    ・掛け声化した言葉は思考を停止させる。

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    2025年08月09日
  • 言語哲学がはじまる

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    思考が言語に意味を与えるのか、言語が思考に意味を与えるのか。

    なぜ、わたしたちは「この机はペン立てる」を理解できないけれど、「富士山に小惑星が衝突した」は理解できるのか。

    ウィトゲンシュタインの「言語が思考に意味を与える」という提唱を、「思考が言語に意味を与える」としたフレーゲやラッセルの考えと比較して、わかりやすく提示してくれている。

    この哲学的に言語を思考するという本書を読みながら、わたしが考えていたこと。
    それは、言語というのは、わたしたちの脳にあらかじめインストールされている機能であり、その神秘性についてだ。
    文字は後天的に身につけたものなので、文字を持たない民族もいるけれど、言

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    2025年06月29日
  • 哲学な日々 考えさせない時代に抗して

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    いつもあたたか朗らか野矢茂樹。前半のプチエッセイ集はもちろん、後半の中島義道『人生に生きる価値はない』への解説が好きだった。
    「世界とはたえず新鮮な水が湧き出ている泉なのだと考えたい。」素敵な言葉〜〜〜〜。野谷茂樹サポートがあれば論哲だって読めるのかもしれない。

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    2025年04月29日
  • 哲学な日々 考えさせない時代に抗して

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    ぼくが読書好きになるきっかけとなった本。なんと言っても文体が柔らかい。あまりにもやわらかすぎる。その上、内容は重厚ではあるのだが、それを微塵も感じさせない。手頃なサイズに切り分けてあるからだ。それこそが問の本日であり、哲学の手ざわりなのだろう。何度読み返したか分からない。

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    2025年02月24日
  • まったくゼロからの論理学

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    論理学なる領域の学問があることを知らなかったが、昔、命題の対偶などはどこかで教わった気がする。こういった類の話をもっと突き詰めたものだが、かなり奥深い学問であることはわかった。最初の読む本としてはよいと思う。

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    2025年02月09日
  • 言語哲学がはじまる

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    かなりわかりやすく、言語哲学の概要をさらっと噛み砕いて、なぞってくれる本だった。ラッセル、ヴィトゲンシュタイン、フレーゲの言語哲学がおおよそどんなものか、なんとなくわかった。

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    2025年02月04日
  • 言語哲学がはじまる

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    今年読んだ中で一番面白い本かもしれない。そんなこと考えて何か良いことあるの?てな感じの重箱の隅をつつきまくる議論なのだが、素人目線に立った解りやすい解説でどんどんページが進む。ジョンロックの一般観念論の行き詰まり、フレーゲの文脈原理と合成原理によるその打開、指示と意義による言葉の定義、ラッセルによる意義の否定と確定記述の概念導入。ここまでくると何が正解なのかわからなくなる。そして極めつけはウィトゲンシュタインの『論考』。なぜそうなのか?に答えることを放棄し、実世界のありようをそのまま認めるというコペルニクス的転回で、それまでのモヤモヤがすっきり腹落ちするというオチ。『論考』の議論から何故外国語

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    2024年11月23日
  • はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内

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    ネタバレ

    問いを頭の片隅においてその眼差しで見ることが「考える」こと。
    「考える」や「わかる」がどういうことなのか、とはずいぶん難しい問いに思えるけれど、この本はそれを優しくあたたかく教えてくれます。
    いろいろなことを抱えていると頭がパンクしそうになったり投げ出したくなったりもするけれど、この本を読むと、考え続けている自分を肯定してあげられるようになると思います。

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    2024年07月27日
  • 言語哲学がはじまる

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    異なる哲学者をひとまとめに調理する辺りがお見事。ウィトゲンシュタインの専門家であるだけに、彼を優位に持ち上げている感は否めないが、フレーゲ、ラッセルについても、丁寧に書いている。また、野矢さんは初心者のように考察する傾向が強いので、なるほど、とか、そういうことだったのか、とか改めて気付かされるところも多かった。飯田隆さんの『言語哲学大全Ⅰ』は既読だったので、新鮮味は少なかったかもしれないが、その差分があっても星5つやっていいと思った。

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    2024年07月06日
  • 言語哲学がはじまる

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    フレーゲ、ラッセル、ウィトゲンシュタインという3人の天才哲学者の考えを、わかりやすい例えを使って記されている。
    とにかく面白い。
    著者と一緒に3人の哲学者の考えを、体感できたような気になる。きっと隅々までわかったわけではないと思う。
    でも哲学が言葉を使ってなされる時に、どうしてもぶつかる様々な事柄を乗り越えていくことを、まるで自分自信でしている錯覚に陥るような気にさせられる。
    最後のウィトゲンシュタインの言葉、
    「言葉はただ生の流れの中でのみ意味をもつ。」
    は、読後の興奮した心に染み入るようだった。

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    2024年05月02日
  • 言語哲学がはじまる

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    いわばウィトゲンシュタインのファンブック。
    著者はフレーゲやラッセルは批判するのにウィトゲンシュタインは批判しない。

    しかし、読者を言語哲学へ誘う役割は十分に果たしていると思う。読んでいてもどかしさが半端ないからだ。巻末には読書案内があるので参考になる。

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    2024年04月28日
  • はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内

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    考えるために僕らが持っている唯一の翼がことばだ。ひとまとまりの状況を様々なパーツに切り分けて、そのパーツを関係づける。そして新たな関係性を模索する。それを僕らは言葉で作業する。だから、色々な言葉を持ってる人は色んな可能性を試せる。新しい言葉を手に入れたなら、それで新しい可能性が開ける。

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    2024年04月14日
  • 言語哲学がはじまる

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    著者は言語哲学の入門として書いておらず、面白かった話を他者にもしたくて書いた、としています。そういう意味で成功していると思う。
    私はウィトゲンシュタインの論考と探求の違いに興味があったのでとても良かった。あと、全体論的言語観に興味を持った。言語習得論とのからみも面白そう。

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    2024年03月17日
  • 語りえぬものを語る

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    可能性世界論、ウィトゲンシュタイン、不完全性定理、メタ数学、などをやる人はとても楽しめるのではないだろうか。

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    2024年02月12日
  • はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内

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    これはきっと、通読することに大きな価値はないと思った。読むという一時の体験で終わる話ではないからだ。そうじゃなくて、持っておいて、時折開いて、見て、長く付き合っていくと、この本がボロボロになるのと比例して価値も大きくなっていくのだと思う。
    問題を抱えて、揺さぶって、空っぽにする。そしてまた問題を抱えて…繰り返して途切れない。つまり、考えるということを通して、生きるということを問うみたいな、そんな身近にある壮大な話だ。
    そして、沢山詰め込まれている絵には意味は無いけど大きな意味があるんだ。
    言っている意味分からないけど、また、引き続きこの本と付き合っていきたい。
    また、これは学生がまさに考えるこ

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    2024年01月19日
  • はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内

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    "考えること"についての重要なエッセンスが詰め込まれているのにも関わらず、平易な言葉で語られている。読もうと思えばすぐにでも読み終えられるけれど、読みこんだり挿絵を眺めてぼぅとしたりするといつのまにか時間が過ぎてしまう----そんな不思議な本。

    むしろ平易な言葉だからこそ、より深い思考を楽しめるのかもしれない。何度も読みたいなと感じた。

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    2023年10月22日
  • 哲学な日々 考えさせない時代に抗して

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    接続詞の大事さ、不要さ、の話。俳句には接続詞ないでしょ!との投げかけ。ホントそうだ、場所を踏まえて活用していかねば。

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    2023年04月30日
  • はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内

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    「つめこんで、ゆさぶって、空っぽにする。」
    「こぶしを、開かないと。」

    「虎視眈々と、自分を外に開いていく。」

    「そんな可能性の世界でたわむれるためには、
     どうしたってことばがなければならない。」

    「考えてみよう。
     はじめて考えるときのように。」

    やさしい本でした。
    内容は深淵な思索世界への誘いですが、丁寧に語りかける文面と心温まるストーリー絵本が融合し、作者達のやさしさが滲み出ています。

    紙、文字、色遣い、余白、、ため息の出る美しさと可愛らしさ。

    ぜひぜひ、2/10の今日、春先に読んで頂きたい。
    ぼんやり空でも眺めながら、街を歩きながら、ゆっくりと読み進めて下さい。

    言葉の

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    2023年02月10日