野矢茂樹のレビュー一覧

  • 哲学な日々 考えさせない時代に抗して

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    犬って何? ポチ、ハナ、~~個別的、一般的な犬って何?わかんない。
    大森先生の説明もよくわかんない。いや~~、哲学ってわかんない。
    でも、考えることは、おもしろ~~い。

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    2016年02月03日
  • 入門!論理学

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    哲学者・野矢茂樹が、「論理学ってけっきょく何なんだ。何をやっているんだ」ということを著した、論理学の入門書である。
    本書の最大の特徴は、「はじめに」で語られる通り、現代の論理学の主流は「記号論理学」と言われ、入門書も横書きで記号が頻繁に出てくるものが大多数である中で、本書は縦書きで、普通は記号を使って書かれる部分も文章で説明されているところである。
    著者はまず、「論理的」であるということを、「ことば」は意味の連関性を持っており、その連関性によってつながる意味のネットワークを踏み外すことなく正確に行き来することである、と述べる。
    そして、「A」と「Aではない」(否定)、「AかつB」(連言)、「A

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    2016年01月16日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

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    ネタバレ

    認知言語学という学問の先生である西村さんが、
    哲学者の野矢さんを生徒役に迎えて対談する形式の本です。

    本書の中盤にはいるくらいの話になるけれど、
    言葉でカテゴライズするときにプロトタイプがあって、
    それに拠ってカテゴリー分けしているという。
    プロトタイプというものにプラトンのイデア論が思い浮かびました。
    似てるかな、と。

    ぼくは、言語の成り立ちや構造にも興味があるけれど、
    言語化の前段階の意味だけの状態にもっとも興味があるみたいなんです。
    学生のときから、言葉の源泉のどろどろしたものとして興味を持っている。
    独創性に絡めてね。つまり、独創性はそのどろどろの内容によるというわけです。

    認知

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    2016年01月03日
  • 哲学な日々 考えさせない時代に抗して

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    思わずふふっと笑いたくなったり、時には真面目に考えさせられたりします。
    また新しい見地を得られたりして、思わず隣の人に話したくなります。

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    2015年12月07日
  • 哲学な日々 考えさせない時代に抗して

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    自分の頭で考えることのおもしろさ、ということについて思い出させるというか、気づかせてくれる本。平易な文章でとっつきやすく、新聞で連載されていた1回分が短いエッセイが前半部で、物理的重量からもお風呂で読むのにちょうどいい。ちょっとした事柄について、改めていかに自分が自分の頭で考えずに考えていたつもりになっていた、ことに気づかされる。例えば、「神だのみ」に関して、評者はつねづね、「日本人は何でも神様に頼ればそれで安心する安直な心性を持っている」と思っていたけれど、次のような一節を読んでむしろそんな自分の方が不遜だったのかもしれない、と考え直すのだ。
    「…柏手を打ってお願いごとをしたりする。いったい

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    2015年11月28日
  • 入門!論理学

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    外国語という「言葉」と向き合ううちに、言葉と言葉の関係を規定する「論理学」というものを学んだ方が外国語を含む言葉に対する理解が深まるのではないか、と思って手にしたのが本書。「入門!」というその名の通り、論理学の基礎基本と思われる事項が分かりやすくかつユーモアたっぷり書かれている。「否定」「かつ」「または」「ならば」といった日常でも使う言葉を、論理学という分野の中ではどのように定義してどのように使うか、またそれらを使うことで様々なことが証明できることが示されており興味深い。入門書として興味を喚起し尚且つ基本をつかめるものとして
    筆者も最初に指摘しているように、この本は縦書きて書かれていることもあ

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    2015年10月19日
  • 無限論の教室

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    カントールからゲーデルまでの集合論がたどった歴史を、小説形式で分かりやすく解説している本です。「和尚さん」と呼ばれることになる、冴えない大学生の青年が、彼とタカムラさんという女子学生の2人しか受講者がいない、タジマ先生の無限論のゼミに出席することになり、毎週タジマ先生の研究室で、集合論の歴史と先生の反実在論の主張について学んでいきます。

    数式はまったくと言っていいほど使われておらず、フォーマルな議論をすっとばして、集合論のいちばんおもしろい話題を分かりやすく説明しているところが、本書の魅力だと思います。

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    2015年05月24日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

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    認知言語学の入門書としてはやや敷居が高いか。例えば籾山洋介 (2010)『認知言語学入門』東京: 研究社 あたりを読んでおくと良いのかも。生成文法との区別や,メトニミーに関する記述が興味深かった。野矢の専門も生きる記述もあり,ウィトゲンシュタインの家族的類似性の話は大変わかりやすかった。

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    2015年03月29日
  • 無限論の教室

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    対角線論法、濃度の概念、、からゲーデルまで。これだけの内容の超アウトラインを、軽妙な、それでいてちょっと物悲しい感じの対話編で書いてしまうというセンス。

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    2018年10月14日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

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    多分すごい本なんだろうけど、理解が追いつかない。かなり難解なことをそこそこ何回なことに噛み砕いてるんだろうなあとか、言語をきれいに分類することの難しさとか、ちらっとそういう世界を覗けたというのみ。もっとそのあたりの起訴知識がついて読むとおそらく違ってくるのだろうなあ。

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    2014年03月31日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

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    とてもおもしろかった!認知言語学とはどんな学問か、最良の入門書だと思う。
    対談形式なのが、非常に読みやすいだけでなく、2人とも非常に頭がいいので(当たり前だ!)刺激的。
    対談形式にありがちな冗長さもなく、時に高度な抽象議論、時にわかりやすすぎる具体的な話、この往還もすばらしい。

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    2013年10月20日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

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    本屋さんを物色していると思わぬ類の本に遭遇することがあります。この本もその一冊。本の帯にあった「昨日、財布に落ちられました」はどうしておかしいんだろう?というペンギンの絵のセリフに目を奪われて中身をぱらぱらめくると、さらに「雨に降られた」はごく自然な日本語なのに「財布に落ちられました」は?・・の理由が、対談形式で述べられている・・というわけで、普段意識しない言葉の使い方の世界を覗きみてしまった感じで無視できず、つい買ってしまいました。
    対談形式ですが、中身は言語学の格闘技のようなお二人の議論が延々と続きます。認知言語学という分野を研究している西村さんを師として、年下の哲学者の野矢さんがこの分野

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    2013年09月30日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

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    言語の研究や、哲学を専門とする人は、コトバをかくも緻密に捉えるものであるか、と感服する。使役構文についてのやりとりで、シンプルな例文を皮切りに、これではどうか、あれはどう説明する、というのが次から次へと出てくるのが、世界がとても拡がるような感覚を覚えることができ、楽しかった。

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    2018年10月14日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

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    言語を文法だけでなく人間の認知として捉えることが認知言語学らしい。

    本書は対談のテープ起こしであるが、そのライブ感だけでなく、二人の感性、本文では違和感と表記されるもの、が伝わってくるのか面白い。

    工学の立場からすると、こんな曖昧なものが学問として成り立つのか、プログラムに出来ないものが金になるのか、とも思ったのだが、感性が殆んどであろうUX/UIの話にも似ていて参考になる。

    画像の話もそうだが、結局認知とは、そもそも人間に備わっている機能、その機能に関する記憶、他の機能、特に感情に関わるものとの相互作用だと思う。

    同じものを見たとして、認知はその人で異なるのはもちろんのこと、コンテキ

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    2013年09月27日
  • 無限論の教室

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    無限論についての話を大学のゼミを舞台にした寸劇形式で解説している。無限論にはまだまだ議論の余地があるのかな。

    ゲーデルの不完全性定理もどこまで正確かどうかわからないのだけど、何となくわかりやすくなっている気がする。

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    2013年09月23日
  • 哲学の謎

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    「地球上からいっさいの生物が絶滅したとして、それでも夕焼けはなお赤いだろうか」から始まる。自意識が芽生える頃、死んだらどうなるんだろう、という疑問からいわゆる独我論や独今論についての疑問を展開する。ここでは答えはない。

    「大事な問題を、へぼな答えで謎としての生命力を失わせないよう、謎のまま取り出してみたかった」と言い、対話形式で哲学的テーマについてそれが謎であるがゆえんについて提示する。

    意識、他者、記憶、時間、私的言語、規範、個別と一般、自由意志。これらが本書で掲げられている「謎」である。これらは実は奥深くでつながっている、そういう感覚を持つことができるか。語りえぬもの、をわれわれはどこ

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    2013年08月11日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

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    言語哲学者と認知言語学者が対談形式で認知言語学の世界を見ていく。生徒役も言語に造詣が深いので鋭い質問,うまいまとめがポンポン出てきて小気味良い。構造主義言語学→生成文法→認知言語学という流れ,プロトタイプ意味論,使役構文,メトニミー,メタファーなど,刺激に満ちた講義が進んでいく。巻末に対談の生の書き起こしが載っているのも面白い。本文と対比することで,本を作るにあたっての編集作業の重要性がよくわかる。議論の内容をしっかり追える人が,冗長な部分を的確に刈り込んで初めて読むに耐える対談本が完成するのだなあ。

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    2013年08月06日
  • 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学

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    最近、ラネカーの「参照点」と「ターゲット」の概念モデルが、UIとUXの関係性について捉えるのに役立つと思っていたところでしたので、色々自分自身整理ができて良かったです。もっとも、UIとUXの場合は明確に一方向性が強いので単純に適用はできないけど、今一番ホットな話題のskeumorphismとかタッチインターフェイスにおけるページ捲りの動作とかは大体これで捉えられます。

    第5,6回については、ドナルド・ノーマンの『複雑さと共に暮らす』で書かれていた、世界は複雑でありデザインはその複雑さを反映したものである、という趣旨(iOS 7の紹介でJony Iveが同じことを言っていましたが)が言語の「創

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    2013年06月27日
  • 無限論の教室

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    無限集合の話なのだけど、ゲーデルの不完全性定理まで触れています。
    厳密な数学的な手順は省いているけれど、何かと誤解されやすい不完全性定理のざっくりした概念を知るには良いのではないかと思います。

    数学カテゴリに入れるか迷ったけれど、とりあえず哲学カテゴリに分類。

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    2013年03月29日
  • 無限論の教室

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    「無限」とは何か、をテーマに、教授と二人の大学生が講義を進めていく形で話が展開します。抽象的で難しいテーマでしたが、かなり丁寧に解説されている印象を受けます。数学が苦手な僕でもストレスをあまり感じませんでした。

    ベキ集合のところの感覚を掴むのが少し大変でしたが、非常に興味深く読むことが出来ました。特に、可能無限という考え方(実無限の考え方が頭から離れなくてなかなか考え込んでしまいましたが、一度しっくり来てからはこちらのものですねw)やそれに基づいた実数の捉え方、対角線論法、ヒルベルトプログラムについてが面白かったです。

    高橋昌一郎先生の「限界シリーズ」にもゲーデルの不完全性定理が出てくるの

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    2012年12月02日