藤原正彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
七五調のリズムから高度なユーモアまで、古典と呼ばれる文学作品には、美しく豊かな日本語があふれている。
若い頃から名文に親しむ事の大切さを、熱く語りあう。
[ 目次 ]
第1章 読書ゼミのこと
第2章 国語教育の見直しを!
第3章 日本人特有のリズム
第4章 日本語は豊かな言語
第5章 小学唱歌と童謡のこと
第6章 文語体の力
第7章 ユーモアと空想
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振 -
-
Posted by ブクログ
内容:新田次郎と藤原ていの息子の数学者藤原正彦のエッセイ。小川洋子が「博士」を書くきっかけになった人でもある。日本エッセイストクラブの賞を取ってたり。そして、高校の同級生の親父だったりもする。内容はアメリカ時代の話や日本論などいろいろ収拾がつかないけど、たぶんばらばらに連載した細切れを集めた本だからではないか?
感想:今ひとつ。でもそれはこの人が好きで、期待値が高かったからだと思う。気楽な面白さが随所にあったけど、密度が薄かった。でも、やっぱりこの人ぐらいの明快さと気楽さが一番いい。頭を使わずに読書したいときで、外れのない本が読みたいときにオススメ(ただし、他の本、例えば『遥かなるケンブリッジ -
Posted by ブクログ
ネタバレハズレのない作家の一人。
本書は、2017年~2022年までの文藝春秋で発表された文章をまとめたもの。
以下は、私の備忘録。
・ノーベル賞は、物理学賞、化学賞、医学生理学賞の自然科学三賞のみが本物。
・欧米人より100年にわたって「模倣国家」と揶揄され続けた日本。ゴッホ、モネ、ピカソ、セザンヌらが浮世絵の手法を模倣しても、マイセンやウェッジウッドが伊万里や柿右衛門の模倣であっても、模倣とは言わず影響を受けたという。そんなに隠さなくても、すべての独創は模倣から始まるのに…
・政府の野放図な移民受け入れは、低賃金でほとんど税金を納めない人々のための健康保険や失業保険による地方自治体の財政逼迫、日本 -
Posted by ブクログ
ネタバレメモ寄りの感想
結論
欧米の論理と合理よりも、日本古来の情緒と形(感受性や考え方(八百万の神や武士道、もののあわれ等))を重要視
論理には限界(世の中には論理で説明できないことが多くあるし、その中には大切なことが多い)があり、社会の安定性には情緒が必要
論理の世界は画一的であるが、情緒の世界は個性的
メモ
英語よりも国語(自国の文化や考え方を勉強含め)に注力すべき。
→思考は言語で行うものであり、国語が弱い状態で英語だけ話せても、その人の人間性の向上はできない
二つの祖国愛。ナショナリズムは自国の国益のみを優先(トランプ)、パトリオティズム(自国の文化、伝統、自然等を愛すること)
貧しいが高 -
Posted by ブクログ
書店の平積みに目が止まり読んだ。
藤原正彦は新田次郎と藤原テイの次男で、彼の心に残った歌謡曲を取り上げて、その曲にまつわる情景や思い出を回想しながら書いたエッセイである。
当該曲とその人のもち歌をスマホのYoutubeで聴きながら自分の“懐メロワールド”を楽しむ一風変わった読書体験ができた。
作者の文章は力みがなく平易で読みやすい。
日本の歴史や伝統に誇りをもち幼少期の国語教育を大事にすべきという考えには同感できる。
戦中の大陸生活と母に連れられた引き揚げそして父のシベリア抑留など家族の体験は彼に環境に負けない強い意志を育むことになる。成長過程を語る言い回しには所所でエリート数学者の衒いを感 -
Posted by ブクログ
ネタバレ新田次郎と藤原ていを両親に持つ藤原正彦の「週刊新潮」連載コラムのシリーズ第3弾。時期的には、東日本大震災後の2011年7月からの約1年間ですが、今読んでも示唆に富む話題満載です。
間違いなく、現存する良識ある言論人の一人。名著「国家の品格」「日本人の誇り」「名著講義」などハズレがない作家でもある。
短いコラムながら、寸鉄人を刺す芸は流石。
「ロビイストにやられる」では、日本人のお人好しを誇りつつ嘆く。曰く、「日本人は、正しいことはわかってもらえる、と信じており、自らの正しさを大声で主張するのはさもしいと思う。美しい誇るべき国柄だ。ただ、世界は日本人が考えるよりはるかに醜い」
「大清算」では、「