藤原正彦のレビュー一覧

  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

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    藤原正彦さんの英国滞在記。

    著者の本は今までアメリカに関するものしか読んでなかったから、読んでて純粋にイギリスという国の勉強になりました(と言ってももう20年以上前の内容だけど)。

    数学の天才のはずなのに相変わらず僕のように凡人にとっても読み易く、ひいては楽しく読ませてくれる文章の達人です。

    内容はというと、僕はイギリス行ったことない上にアメリカ育ちというのもあって、
    「やっぱり英米間の隔たりって深いんだなぁ」
    ってしみじみ感じました。
    きっとイギリスで僕は米語を話しません。

    でも一度は行っとかないとね!

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    2022年01月06日
  • 若き数学者のアメリカ

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    藤原正彦さんの作品は国家の品格に続き二作目。

    基本的には著者のアメリカ滞在記なんだけど、数学者なのに内容が数学に偏ってなくてどちらかというと日常生活のアメリカ、アメリカ人に重点が置かれているところが面白い。

    ちょっと古い本だけどすごく「あるある」的な感じで懐かしさに溢れながら読みました。

    著者はおそらく天才の部類に入るんだろうけど色々苦労も絶えないんだなと感心したりも。

    国家の品格と内容が少し重複してるのはご愛敬。

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    2022年01月06日
  • 若き数学者のアメリカ

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     この頃の藤原さんは楽しかった。そういう時代だったのだろう、アメリカ体験がみんなの興味を引いたこともあるが、はじけ方がよかった。
     

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    2021年11月01日
  • 国家の品格

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    大ベストセラーだから読んでみたが、発刊された日からかなり経過しているため流し読み気味になってしまい残念。内容としては日本人らしさ、まさに日本国家としての品格を保ち続けることの大切さを説いており、世界が誇るべき日本人の素晴らしさを力説してくれている。

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    2021年10月30日
  • 祖国とは国語

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    私はもういつ死んでもいいのである。それは覚悟なんてものではない。いっそ自然なのである。その日まで私のすることといえば、一種の暇つぶしである。

    私は喜んで生きてきたわけではない。それは絶望というような大袈裟なものではない。むしろ静かなものである。

    生きている限り元気なふりをする義理があるのである

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    2021年09月04日
  • 管見妄語 卑怯を映す鏡

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    ネタバレ

     日本人は「正しいことはいつも誰もが分かってくれる」と信じており、自らの正しさを大声で主張し宣伝するのは「さもしい」と思う。金銭をばらまくなどというのは最低の行為と思う。美しい誇るべき国柄だ。ただ、世界は日本人が考えるよりはるかに醜い。 藤原正彦「卑怯を映す鏡」、2015.6発行。鎖国を選択し細々と生きるのは、文化と文明の乖離、日本の戦略的地位から難しいのでしょうね・・・。アフガニスタンやミャンマーにも思いが及びました。
     第一次世界大戦は、300年暴威をふるった帝国主義の大清算。第一次だけでは足りず、第二次大戦を経てやっと終息。甘い夢をばらまいた共産主義も70年余り、多くの犠牲者を出した末、

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    2021年08月22日
  • 世にも美しい数学入門

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    博士の愛した数式 の背景が記載されたような内容。現実は美しい。数学は神の隠した法則を導く、と言ったような内容。博士の愛した数式含めて中学の頃に読んでいたら何か変わったかも。子供はこれを読んで何を感じたか。

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    2021年08月11日
  • 本屋を守れ 読書とは国力

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     ゆとり、個性、創造性等が大切だと''個性尊重''の教育方針で育った子供達は、周りに合わせる事を学び目立った行動を控えて考え方も画一的になった。本を読んで思考を高め教養を養う事が大切だが学生の読者好は''変人''で読まない方が''普通''らしい。

     教養は、文学・思想・歴史・芸術で実用には必要ないものだがそこから精神が生まれる。大局観が生まれる。

     読者しなくなったのは、孤独な時間をスマホやネットに変わったから。スマホでのメールやり取りは単なる反応の繰り返しでネット情報は

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    2021年06月20日
  • 本屋を守れ 読書とは国力

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    納得できる主張と、やや先入観で語られる主張が半々。聞きにくい程ではないが、時代やテクノロジーは変化するものであり、そこから新たな価値観を生んでいく事の必要性を懐古主義で否定しまっている事が特に残念。本屋で得られるものは、インターネットでは本当に得られないのだろうか。いつまでも対面商売、生産物に不必要な労働を付加して金銭交換するスタイルが正しいのだろうか。もっと柔軟に語って欲しいものだ。

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    2021年01月11日
  • 管見妄語 できすぎた話(新潮文庫)

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    新田次郎(「強力伝」:直木賞)、藤原てい(「流れる星は生きている」)夫妻の次男、藤原正彦氏の「できすぎた話」、2016.1発行、週刊新潮連載の記事をまとめたものだそうです。祖国に対する誇りと自信を説く著者にいつも共鳴しています。そして、「マロニエの木蔭」や「仰げば尊し」に感動するところも一緒ですw。日本人は道徳や品性を生まれながらに持っている。ほんと、そうだったら素晴らしいです。また、日本の紅葉の息を呑むような見事さは、世界の誰にでも分かるようだ。さもありなんと思います(^-^)

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    2020年08月22日
  • 本屋を守れ 読書とは国力

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    さすがの知見と爺の戯言が半分半分に配合されて、いい具合に熟成しているワインのように読める。「読書とは国力」この言葉がパワーワードで、すべての説得力を産んでいるのがさすが。しかし、本屋を守るかどうかは爺の趣味では。

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    2020年08月13日
  • 世にも美しい数学入門

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    ネタバレ

    数学って実は美しく面白いものなんだ、ということを知ったのが小川洋子さんの著書「博士の愛した数式」だった。それまで数学は四角四面の無味乾燥のものだと思っていたが、それ以来数学を見る目が変わった。
    また「遥かなるケンブリッジ」で藤原先生の大ファンになっていたので、骨髄反射的にこの本を手に取ってしまっていた。
    数学は大の苦手だけれど、「美しい」ということだけは分かる気がする。そして美しいことは正しい、というのも腑に落ちる。それが宇宙の法則なのか、神の技なのか。混沌の中からその秩序を見つけ出す、秘密を解き明かす数学者には信念と情熱が必要。実はとてもウェットな世界だよなぁと感じた。数学に、数学者に、宇宙

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    2020年08月10日
  • 本屋を守れ 読書とは国力

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    読書をしなければならない。本を読むことの重要性
    電子ではなく、紙の本を読むことの大切さは
    大きく共感しますが。
    それ以外は、ちょっと同感しずらく。。。

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    2020年06月14日
  • 本屋を守れ 読書とは国力

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    理に適った事が書かれているが、若干情緒に訴えた表現が多い
    受取手によっては感情的な文章と取りそうで勿体ない
    物理的な本が知識や教養の定着に有用である、との主張には同意できる

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    2020年05月27日
  • 国家と教養(新潮新書)

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    人は自分にとって価値ある情報を"嗅覚"で選ぶ。この嗅覚は"教養"と、そこから生まれる"見識"によって培われる。

    教養は、人類の歴史の中で、次のように扱われてきた。
    ・古代ギリシアでは、ピタゴラス学派が自由人になるための技術として7科目を基本とした。
    └数学系4科:音楽、算術、幾何学、天文
    └言語系3科:文法、修辞、論理
    ・帝政ローマ時代の末期、数学系4科と言語系3科を合わせて、自由7科(リベラル・アーツ)と呼ぶようになった。
    中世に入ると、自由7科の上に"哲学"を置くようになった。

    ・第2次大戦後、教養主義は徐

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    2020年05月02日
  • 国家と教養(新潮新書)

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    教養が一部の層に独占されることで、教養層は選民としての利益を享受する一方、社会的構造は弱体化するということを紐解く。印象的なセンテンスは「現代の病とは民衆の無教養化・未熟化によるによる民主主義のほころび」ということ。
    かつて民主主義を特権層からもぎとった際の喜びははるか遠くの化石となり、今をいきる私たちは自由を享受するための学びを怠っているのかもしれない、とも思わされる。

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    2020年04月29日
  • 国家と教養(新潮新書)

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    特に、現代のデジタル化された社会において、論理や結果はコモディティ化してくる。その中で、自分らしく、社会正義に基づいた考えを持つことが重要だね。それには、日本人らしい、教養の持ち方、自分らしい教養の持ち方が問われる。でも、そんな教養人を凌駕する権力や大衆の空気とは、何ものでしょう。できることは、教養の無い人をリーダーにしないことですね。

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    2019年11月10日
  • 祖国とは国語

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    確かに国を成り立たせる要件として言葉は一番大切だと思う。経済より大切なものがあるということだが、世の中そのようには動かないのはなぜか?

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    2019年10月22日
  • 国家と教養(新潮新書)

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    ・明治大正時代、舶来の教養を無邪気に身につけた世代は、日本という根がなく、借り物の思想であることに気づかず、大正デモクラシーを謳歌しているうちに、ロシア革命がおきるとマルクス主義にかぶれ、昭和ではナチズム・軍国主義に流された。戦後は、左翼思想に流され、今は新自由主義やグローバリズムに流されている。「上滑り」「虚偽」「軽薄」は一貫している。
    ・基盤となる形をもたない個性は、流行りの新しい思潮に常に圧倒される。ドイツでも、フェルキッシュ運動・ファシズム・贖罪意識に圧倒された。
    ・現代に至る日本の知識人のひ弱さは、世界に誇る我が国の大衆文化、日本人としての情緒や形を軽侮したことに因がある。
    ・民主主

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    2019年07月05日
  • 国家と教養(新潮新書)

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    イギリス寄りの立場からフランスの弁舌を胡散臭く捉え、アメリカの無教養を主張する。前提となる立場が明確なので、同意できない主張も含めて筆者の意図が理解しやすい。出来れば、他の2者の立場からの書籍を読むと、視野にバランスが保てそうだと感じた。

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    2019年06月07日