藤原正彦のレビュー一覧

  • 日本人の誇り

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    日本は,先の大戦で,酷いことをした国だとのみ思っている人には,それだけでない見方を示してくれる点で,是非,読んでいただきたい本です。

    著者は,日本人が昔,有していた心を取り戻すことが,日本で起きている様々な問題を解決する手段だと述べます。
    その主張に異存はありませんが,具体的にはどうしたらよいのでしょうか。
    この本を読んで,このような考え方があるということを知ることも,1つの手段でしょうが,それだけでは,問題解決は難しいであろうと思います。

    日本人の誇りを取り戻すための具体的な方策について,機会があれば著者の考えをうかがいたいです。

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    2018年11月15日
  • 日本人の誇り

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    明治から戦後にかけての歴史を振り返りながら、日本の美徳について書かれた本。著者の発言は正しいと思う。真実をわかりやすく述べている。私にとって新しい発見は少なかったが、多くの人が読むべき本だと思った。印象的な箇所を記す。
    「国家が謝罪するなどということは、私の知る限り日本だけです。それは自国の立場を弱くし、自国への誇りを傷つけるからです。そしてなにより、もはや弁護できない私たちの父祖を否定し冒涜することになるからです」p54
    「(戦後の言論統制について)終戦のずっと以前から練りに練っていたウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP:戦争についての罪の意識を植え付ける宣伝計画)に基

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    2018年11月14日
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

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    数学者のイギリス、ケンブリッジ大学で過ごした日常を紹介した本。イギリスのお国事情もかいま見られる。藤原さんの子育てもとても興味深い。

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    2018年10月17日
  • 祖国とは国語

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    英語教育手日本は再興しない。英語が世界一得意なイギリスの経済が斜陽ナノを見れば、英語が競争力の重要なファクターでないのは明らかだ。という一文が強く残っている

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    2018年09月19日
  • 日本人の誇り

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    ネタバレ

    日本の歴史をもとに、日本人が日本人としてのサムライ魂を失った原因を探る本書。

    正直言って、ここまで踏み込んだ歴史解説本は初めて。

    GHQが日本を洗脳したとか、南京大虐殺の真実、政府が隠しそうな事実をこれでもかと言うぐらい論じるなんて、作者は勇気があるなぁと思った。

    本書の内容が嘘か真にせよ、日本人は自分らの歴史観が正しいと信じている。

    だが果たして、僕たちが知る歴史は真実なのだろうか?

    歴史の教科書に書かれていることが、本当に事実だと断言できるだろうか?

    いずれにしろ、政府が隠蔽するほど歴史は闇が深く、複雑怪奇なものだ。

    日本人の認識と思想の過ちを再認識するためにも、本書は一種の

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    2018年09月10日
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

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    お世話になった方が藤原正彦さんのファンだったことを思い出して手にとった本。
    昼休みに少しずつ読んだが、読みやすく、あっという間に読んでしまった。
    イギリスの文化や人々の生き方、アメリカや日本との根本的にある考え方の違いが、藤原さんの実体験を通して書かれていた。紳士の国、イギリス。いつか訪れて見たい。

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    2018年08月14日
  • 心は孤独な数学者

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    数学史上最高レベルの栄光を手にしながらも、悲劇的な人生を送った日本人好みの世界三大数学者を、自身も数学者である著者が紹介。
    この板の人にとって特に興味をひかれるのが、3人目のラマヌジャン。著者は、数学の天才と言えど、生まれ育った環境、文化の影響はあるはずと考え、3人の一生をそれぞれ現地へ飛んで取材しながらたどるが、3人ともその神への信仰が力の源泉になっていたことに気づく。
    独学の天才だったラマヌジャンは、夢占いの専門家でもあった。ヒンズーの戒律を犯して渡英する決断をしたのは夢でまばゆい光を見たためだったし、夜中に起き出しては夢で見た公式をノートに書き留めていた。
    ラマヌジャンは、「我々の百倍も

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    2018年02月10日
  • 管見妄語 卑怯を映す鏡

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    現在姫路文学館の館長でいらっしゃる著者
    ご自身も数学者で哲学者
    ご両親も奥様も皆すごーい!
    そしてユーモアと理論に売らずけられた痛烈な批判にうん、うんと頷かされる
    みんな、恥を知れ!卑怯は恥だ!と

    ≪ あの美徳 日本は忘れ 恥を知れ ≫

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    2018年01月24日
  • 日本人の誇り

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    「日本は酷いことをした国なのだ」と卑下している日本人に、
    「自信を取り戻してほしい!」と願う著者により書かれた作品。

    全体の半分以上を占める歴史記述については、
    現代の歴史教育では知ることができない「百年戦争史観」が 比較的読みやすくまとめられていて、
    確かに“勇気のあるおっちょこちょいの無鉄砲な数学者”による良書だと思えます。

    が、結論がやや中途半端(拙速?)な感じなのが残念。

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    2018年01月02日
  • 祖国とは国語

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    国家とは教育とは。論理的に思考したり、母国語よりも英語を優先する。土台となる組織に属し、教養や価値観を身に付けることで、初めて、異なる文化や価値観を考えることができる。そして、土台となるのは国語であると。日本人はあまりに平和ボケが過ぎたのかなとも思う。

    後半の満州国の話は面白かった。日本の傀儡国家だったかもしれないけど、本当に民族自立や五民平等が確立していたら、今の日本の立ち位置は違ったのかもしれない。

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    2017年09月08日
  • 管見妄語 とんでもない奴(新潮文庫)

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    読みはじめて思い出しました。著者の父は新田次郎でしたね。数学者にして、文章の才能があるのは血すじかもしてません。

    いつものように、世事をサクッと切っています。だいたい、言っていることには賛同できますね。まぁ、世の中、しがらみのない人間は、得てして正論を語るので、著者もその一人なのかもしれませんが。

    唯一合意できなかったのは、アベノミクスへの評価。本書での評価は2~3年前でのものなので、今聞くと異なる評価かもしれませんが。

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    2017年07月18日
  • 数学者の休憩時間

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    藤原正彦、父になる。
    藤原正彦、女性問題について考える。
    藤原正彦、父を辿る旅に出る。

    エッセイ集だが、この3つが主軸になっているように感じた。
    そして文学作品を読んでいるような言葉の美しさに胸を打たれ、彼の心の動きが自分のもののように感じた。

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    2017年07月08日
  • 若き数学者のアメリカ

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    以前「名著講義」という著者の本を読み、その時に本書の存在を知って積読リストにいれていました。

    著者が数学者としてはじめてアメリカの大学に赴任した1年を綴ったエッセイです。
    1877年に発売された本ですから、時代を感じさせる箇所があるのは当たり前のはずなのに、古臭いと感じるところはほとんどありません。
    日本から離れることによって芽生えた日本人としての気負いや孤独が赤裸々に綴られており、著者の感じたアメリカを私も肌で感じることが出来ました。
    特に、その繊細な気持ちを風景で表現する様は真のロマンチストだと感じました。
    (その表現力は生物学者の福岡伸一さんがよぎりました。お二人とも本業は物書きじゃな

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    2017年06月19日
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

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    アメリカ英語がペラペラの著者がイギリスに行った当初はイギリス英語にとまどった、という話を聞いてから、興味が引かれていた一冊。研究生活以外にも、オックスブリッジの人たちの考え方も垣間見れておもしろい☆

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    2017年04月30日
  • 祖国とは国語

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     藤原正彦は、新田次郎と藤原てい夫妻の子として満州国の新京に生まれた。小学生の頃、長野県諏訪市にある祖母の家に一人で移り住み、そこで自然体験の重要さを実感する。その時期、図工の先生であった安野光雅から絵の面白さや数学の魅力を教わったことが、彼の人格形成に大きな影響を与えた。日本の自然の豊かさが、藤原正彦の個性を育む土壌となったのである。

     本書の中でも特に印象的なのは、満州を再訪した記述である。著者は満州で生まれ、1歳のときにソ連の侵攻により祖国を離れた経緯を描いている。彼の記憶はおそらくないはずであるが、その幼少期の出来事を歴史的かつ客観的に描写し、自身のルーツと原点を明らかにしようとして

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    2017年04月19日
  • 世にも美しい数学入門

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    とてもとてもロマンティックな本です。

    『数学』というと
    とかく実用的で ひたすら規則ただしく 面白みがなく と、つまらないイメージしかなかった。

    なのに、この二人の対談の中には
    神の… 悪魔的な… 美的感覚 想像力 ひざまずく心
    など驚くような形容詞が実に自然体で並んでいる。

    数学というものの魅力を惜しむことなく語る藤原先生と 自分の尺度できちんと受け止める小川女史

    数学へのものの見方を変えてくれた本でした。

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    2017年03月23日
  • 世にも美しい数学入門

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    啓蒙書としては大成功だ。偉大な数学者が生まれる条件も面白い。何かにひざまづく感覚、美的感覚、精神性を尊ぶことが大事というのが腑に落ちた。

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    2017年03月09日
  • 心は孤独な数学者

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    偉人の発見が、その人間的・環境的背景を含めわかりやすくまとめられている。何より文学作品には少ない、数学者の視点というのがいい。でも全く難しくない。おすすめ

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    2017年03月03日
  • 心は孤独な数学者

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    著書の尊敬する三人の数学者、ニュートン、ハミルトン、ラマヌジャンの伝記及び取材旅行。特にラマヌジャンの話は心に残った。毎朝半ダースの定理をもってくる異次元の天才。アインシュタインの発見は二年後ほかの人が見つけていたかもしれないが、ラマヌジャンの定理の発見はそんなレベルの発見ではないという。ラマヌジャンがいなかったら100年たった今でも見つかってもいないかもしれないらしい。

    コンピュータ化やロボット化とか最近言われるけど、こういった数学者の地道な発見による賜物なのだろう。本の中でこの発見がなかったら世界は50年遅れていた、との記述に感銘を受けた。

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    2017年01月19日
  • 父の威厳 数学者の意地

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     国際人とは英語を流暢にしゃべれる人ではない、自国の文化、伝統、情緒をきちんと身につけていなければならない。これらの基礎がなければ国籍不明人となる(P217参照)

     ところで昨今の小学校では授業に英語を学び、ダンス(ヒップホップダンス他)授業が必須なのだとか、日本語もまだ身についていない彼らに必要なのはまずは国語、そしてソロバンじゃないのか(怒 TVに映し出されるエグザイルはいったい何人?AKB48はアキバ文化(日本発信)だから許そう(笑

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    2016年02月26日