藤原正彦のレビュー一覧

  • スマホより読書 本屋を守れ

    Posted by ブクログ

    なぜ日本が昔は素晴らしい国と他国の人々から誉められたのか。
    それは日本人が読書をしていたからだ。
    とにかく筆者は本を読むことにより人間性や判断力を鍛えることが大事であることを強調しており、本を読まない人を強く批判している。
    本を読み教養を深め、人生をより良くしたいと思ったとともに今まで読書をしていなかった自分を恥じた。

    0
    2024年02月18日
  • 国家と教養(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    私は大分の唐揚げが大好きだ。
    でも、それを食べなくても幸せに生きれる。
    そして、大分の唐揚げを食べずに人生を終える人を
    心底気の毒だと思う。

    誰かにとっての唐揚げは、なくてもいいもの。
    誰かにとっての唐揚げは、人生を最高においしくする。

    教養のとらえ方は、こういうことなんだと思う。

    そして教養は、そんなことあるのか、というモノの見え方を広げて、考える人を作ってくれる。
    その教養は体験でも読書でも深まる。
    ただ、読書をさけては深められないんだということを著書の中で明快に示してくれてます。

    そして縁遠い国家という言葉。
    そこで国家を、大分の唐揚げ、と強引に言い換えてみた。
    グッと近づいた。

    0
    2023年12月09日
  • 若き数学者のアメリカ

    Posted by ブクログ

    数学者のアメリカ滞在記。

    滞在中のさまざまなことについて、深くこの方の視点、考えに触れられる。
    いいことばかりでなく、アメリカに対する対抗心、モチベーションが上がらず体調が悪い冬の期間の話も。外国で教授もするくらい賢いのでお堅い方かと思いきや、人間味あふれ、人への興味、愛のある方なんだなぁと思った。

    大学の研究vs教育の話、大学を辞めさせられた教授の話は、自分のいるコミュニティの洞察力の参考になりそう。

    0
    2023年11月28日
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

    Posted by ブクログ

    大学の推薦図書として高校3年生の時一度は手に取ったものの、ほとんど読み進めませんでした。
    それから8年ほど経ったでしょうか、いつの間にか母親になった今、実家に帰った際ふと目に留まり、家に持ち帰りまた読み始めました。
    すると、藤原節の面白いこと、面白いこと!
    あっという間に完読してしまいました。
    1980年代と少々前の話ですが、イギリスの歴史、地理、天候などから来ると思われるイギリス人の思考や行動が実に興味深くユーモラスに描かれています。
    年代も国も職業も、自分の世界とかけ離れた人の生活を覗けるのは非常に貴重でありがたいですね(^^)

    0
    2023年11月25日
  • 日本人の真価

    Posted by ブクログ

    最後の章でわかったのですが、幼い頃大変な思いをされ
    生きてこられたのが分りました。それが今の作者の生き方につながったのでしょう。

    0
    2023年11月09日
  • 国家の品格

    Posted by ブクログ

    日本人として生まれて来れたことを誇りに思う。そんな気持ちになれた一冊。
    知らなかった日本の素晴らしさ。知っていたはずなのに忘れていた日本の高貴さ。
    自分が日本人として生きる意味を改めて認識出来た有り難い本だった。
    「もののあわれ」を忘れてはならない。そして武士道精神の回復を今の日本に!と叫びたくなった。
    今の日本は大和魂すら消えてしまいそうに小さな灯火となっているような気がする。
    本来あるべき日本の姿を日本人一人一人が思い出し、品格ある国家を保つことに力を入れて欲しい、また力を入れていきたいと心から思えた。

    0
    2023年10月24日
  • 古風堂々数学者

    Posted by ブクログ

    なんとなく手に取って読み始めてみたけどとても面白かった。小さいうちに国語の時間を確保した方がいいという考えには賛成。子供と本読もうかな

    0
    2023年08月23日
  • 名著講義

    Posted by ブクログ

    毎週、課題の本を読んで議論しあう講座のお話
    幕末、明治と日本人はどう生きたのか
    日本人とは?真の独立とは?
    書籍を通じて考える
    深く心に突き刺さる内容でした

    0
    2023年02月12日
  • 祖国とは国語

    Posted by ブクログ

    「小学校における教科間の重要度は、一に国語、二に国語、三、四がなくて五に算数、あとは十以下」の有名なフレーズが全てを物語っている。国語学者ではない、数学者の言葉であることに説得力がある。この本が世に出て20年近くなる現在においても何ら状況が変わっていないことに強い危機感というか、絶望感に近いものを覚える。
    他のエッセイも面白い。他の著書も一通り読もうと思う。

    0
    2022年12月15日
  • 国家の品格

    Posted by ブクログ

    全ての日本人が読むべき一冊。
    GHQに抜き取られた魂を取り戻しましょう。
    あなたはブレない「心の芯」を持っていますか?

    0
    2022年11月27日
  • 国家の品格

    Posted by ブクログ

    ならぬものはならぬのです。この世の中には、やってはならないことがある。守らなければならないことがある。でも、それらを論理で示すことができない。示すことができないからこそ大切なことがある。そういうものを大切にしなければならない。例えば伝統とか、文化、日本人はそれを忘れかけている

    0
    2022年05月17日
  • 管見妄語 大いなる暗愚

    Posted by ブクログ

    『国家の品格』に続き、著者の本を読む。文庫本の奥付は平成24年だが、著作自体は東日本大震災前。著者に「小泉竹中政権がもたらした災禍」と言わしめた自民党と並び、政権交代民主党は事業仕分けで科学技術の進歩を阻害した。ユーモアとウイットに富んだエッセイだが、政治と民主主義に対する深い定見に感服した。

    0
    2022年04月30日
  • 国家の品格

    Posted by ブクログ

    久々に面白い本に出会った。過剰な祖国愛は否めないが、自信を失いつつある現代日本人にはこれくらいが丁度良い。ウクライナを見て欧米型社会の限界と戦争を止められない人間の愚かさを、見事に証明している。

    0
    2022年03月21日
  • 管見妄語 失われた美風(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    カタルニアが独立したい理由の1つは、スペインのGDPの20%を生み出す最も富裕な州と言うことである
    見えなくなれば忘れられると言うことだ。機械の中の写真、機械の中の本は内容とともに忘れられてしまう
    私などは、樫津行動しない女房に三行半を突きつけられぬまま、40年もしがみついている。いくじない、ふがいない
    日本の労働には大きく4つの問題がある。第一が少子化による労働人口の減少。第二が先進7カ国中でビリと言う低い労働生産性。第三世紀と言う日世紀の不合理な格差。第4は長時間労働だ
    人々は自由競争と言う名の下の激烈な競争で疲れ果て、うるおいのない社会に幻滅している

    0
    2022年03月20日
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

    Posted by ブクログ

    1209年創立。日本で言えば鎌倉時代。
    そんな由緒正しきケンブリッジ大学に、文部省の長期在外研究員として我らが(⁉︎)藤原氏が乗り込んだ。

    氏の著書はどれも(笑えるという意味でも)面白く、共感ポイントもすこぶる多い。しかしケンブリッジ滞在時の記録をしたためた本書だけがなかなか手に入らず、今回ようやく悲願達成に至った!

    藤原氏が客員教授として初めに招致されたのがアメリカのコロラド州。その頃のエピソードの記憶が濃厚だったから、毛色の違う英国ライフは自分にとっても新鮮だった。
    労働者階級やニュースで流れるイギリス英語に苦戦しつつも、大学で他の教授と互角に渡り合う氏に惚れ惚れ。英語力もしかり、あと

    0
    2022年03月20日
  • 若き数学者のアメリカ

    Posted by ブクログ

    すごく面白かった!に尽きます。
    数学者にしてこの文才。当時のアメリカの様子や社会的問題、著者の心の移り変わり、アメリカ人に対する見方の変化などが各章ごとにまとまっていてとてもよくわかります。頭脳明晰としか言いようがありませんが、それだけではない著者の人柄が滲み出ており、最終的には『愛なしでは人間は人間であり得ない』と言うところに行き着いているところにも表れていると思います。
    また、ユーモアもあって色々な場面で何度も笑ってしまいます。アメリカに対し、初めは対抗心を持っていた著者が、一時は疎外感からノイローゼに陥り、フロリダで心が解放されアメリカを好きになる事で克服してからの、その後のアメリカに対

    0
    2022年03月17日
  • 国家の品格

    Posted by ブクログ

    真のエリート造り=ノーブレス・オブリージュ
    ①役に立たないように見える「教養」
     →圧倒的な大局観・総合判断力をつくる
    ②いざとなれば、国家・国民のために
     喜んで命を捨てる気概がある
    エリートのいない国家は滅びる
    まさに現在の日本
    ③④⑤

    0
    2022年02月26日
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

    Posted by ブクログ

    著者の1987年の1年のケンブリッジ大学での客員研究員としての生活を描いているが、1年とは思えないほど濃い内容でとても良かった。またイギリスやイギリス人についての説明が興味深く、イギリスやヨーロッパに対する理解が深まった。ただ自分のいったジョークが受けた、的な自慢めいた記載も多く少し鼻につく。メインは次男が学校でいじめられた時の父親としての心境、行動だろうが。このあたり、子供も心配だが仕事も重くてなかなかそこまで手が回らないなど同じ父として非常に共感するものがあった。
     ルース・ローレンスという15歳で博士論文を書いている天才少女の話が出てきた。これに対して著者は、こうした天才児は時々報道され

    0
    2022年02月26日
  • 国家の品格

    Posted by ブクログ


    何度も再読していますが自分の中ではベストな本です。

    子供の頃の劣悪な環境をポジティブに考えられるからか、一種の自己防衛本能なのか、私にとっては大事にしている本と言っても過言ではありません。

    単に日本人のここがすごい!というヨイショした本ではなく、数学者というロジック重視の方が書かれていることに意義があります。

    今の日本国家あるいは世界で何が必要なのか?
    ギュッと凝縮されています。

    0
    2022年02月04日
  • 国家と教養(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    非常に刺激的だった。
    ・教養の変遷という視点からではあるが、人類史における大きな流れや転換期をストーリーとして理解しやすくなる。歴史の一テキストといっても良いかもしれない。

    ・各イデオロギーにはそれぞれのデメリットがあるが、教養がその打開策になりうるというのは個人的に大きな発見だった。

    ・これまで民主主義は最善と考えていただけに、批判的思考がまだまだ足りていないと自覚されられた。

    ・本書の構成や解説は論理的でとても読みやすくありつつ、主観をしっかりと盛り込み、個人的な感情を明確に出している。このことこそが、教養ある人が持ちうる、いわるゆ「論理一辺倒ではなく情緒や形を基盤とした思考」である

    0
    2021年11月21日