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「教養」とは、世の中に溢れるいくつもの正しい「論理」の中から最適なものを選び出す「直感力」、そして「大局観」を与えてくれる力だ。では教養を身につけるためにはどうしたら良いのか。教養の歴史を概観し、その効用と限界を明らかにしつつ、数学者らしい独創的な視点で「現代に相応しい教養」のあり方を提言する。大ベストセラー『国家の品格』の著者が放つ画期的教養論。
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Posted by ブクログ
非常に刺激的だった。 ・教養の変遷という視点からではあるが、人類史における大きな流れや転換期をストーリーとして理解しやすくなる。歴史の一テキストといっても良いかもしれない。 ・各イデオロギーにはそれぞれのデメリットがあるが、教養がその打開策になりうるというのは個人的に大きな発見だった。 ・これま...続きを読むで民主主義は最善と考えていただけに、批判的思考がまだまだ足りていないと自覚されられた。 ・本書の構成や解説は論理的でとても読みやすくありつつ、主観をしっかりと盛り込み、個人的な感情を明確に出している。このことこそが、教養ある人が持ちうる、いわるゆ「論理一辺倒ではなく情緒や形を基盤とした思考」である証左といえよう。 主張の内容を文体で体現しているこのスタイルは、他に頭に浮かんだものとしては(例として不適切かもしれないけれど)例えば漫画のバクマンなどにも共通している。 各所に英国仕込みと思われるユーモアも忘れない。 主観をはっきり打ち出すと、今日では「それはあなたの感想ですよね?」とでも揶揄されそうではあるけれど、教養や、ある程度のリテラシーがあればそれもまた一意見として受け止められるだろう。 著者の域に立ち、それを超えられるまで、更に精進していきたい。
民主主義は一人一人がしっかりしないといけないからたくさん教養を身につけたい。 1ページでも多く本を読みたい。
本書で言う「教養」とは、いわゆる雑学というものではない。 欧米のグローバリズムに流されないために、日本人が日本人としての価値判断を持つことの大切さが書かれている。 面白かったよ。
グローバルスタンダードの背後にあるアメリカの意図を知ったのは衝撃的だった。 アメリカに言われたから郵政民営化を行った事は知ってはいたが、民営化する事で惰性ではなく金儲けを考えられるように郵便局が変わったと感じていたからだ。 日本から資産が大量に離れていると知れたのも、この本を通してだった。 この本を...続きを読む読んで危機感を感じた。 第一次世界大戦後に日本が第二次世界大戦に走るまでの間にどのような流れがあったのかも知らなかった。 教養層の人々が戦争に向かっていったのは、世界を知らない軍人と日本人特有の同調圧力のせいだと思っていた。 それもあるとは思うが、歴史的な流れを知ると教養層の人間が日本人的な人情を忘れていたという事もあるのかもしれないと感じた。 しかし、自由経済に染まっている私の頭では、理解できない部分も多かった。 弱者を助けなければならないと言うけれど、弱者は時代の転換期に変わろうとしなかった怠け者のように感じる。 機会があったのに変化を望まなかったからこそ、弱者になったので自己責任ではないのかとさえ思う。 私は日本人的な人情が欠如している可能性がある。 本書で紹介されていた書籍をまずは一度読んでみようと思う。 また、歴史についてもシッカリと学ぶべきだ
言うまでもなく『教養のススメ』的な内容なのですが、知識と教養があるはずのエリートたちがなぜ戦争を防げなかったのか?などの問題提起もあり、教養の両側面について述べた良書だと思います。個人的には中間部分の教養の歴史についての記述がおもしろかったです。人類の歴史をたどっていると言っても言い過ぎではなく、人...続きを読む類がどのように叡智を受け継ごうとしてきたのかについては興味が湧きます。少し前に読んだ『イモータル』という小説を併読されてもおもしろいかもしれません。教養を身に着ける手段として、結局『本を読め』だけなのはちょっと残念ですが、ぜひ読んでみてください。
自分の内面を高めてくれたり、高められそうな本に出会えた時ほど、幸せを感じられる時はない。 この本には、ありがとうと言いたい。
国家を正しく導くためには真の教養が必要で、日本もドイツも偏った教養のために破滅の道を突き進んだ、という。また、第二次大戦前のアメリカの日本へのオレンジ作戦など、私の知らない記載が多く、目を疑った。世界には偏った教養ばかりで、真の抵抗は生まれなかった。▼「教養が哲学や文学に偏るのは危険で、人文教養・社...続きを読む会教養・科学教養・大衆文化教養の4つがすべて必要です。民主主義という暴走トラックを制御するのは、国民のこの4つの教養だけなのです」、と説きます。▼そのなかでも、日本古来の情緒あふれる文学や芸能は世界に誇るもの、大事にすべきと説きます。▼筆者の意図はよく分かるのですが、国民全体が筆者の説く教養を身につけることは、多大な努力を国民に求めるもので、残念ながら達成できる日は遠いと感じました。でも独自の考察には感心しました。読んで得るところは大きいです。
【情報を論理的に体系化したものが知識とすると、これからの教養は書斎型の知識でなく、現実対応型のものでなくてはなりません。現実対応型の知識とは、屍のごとき知識ではなく、生を吹き込まれた知識、情緒や形と一体となった知識です】(文中より引用) 主に日本、そして欧米における教養の歴史を振り返りながら、現代...続きを読む社会を生き抜く上で本当に必要な教養とは何かを探求した作品。著者は、大ベストセラーとなった『国家と品格』を手がけた藤原正彦。 教養という多義的な言葉に切り込み、今日的な知の在り方について光を当てた点を評価したい一冊でした。かなり刺々しい言葉が作品中に目立つため、それを毛嫌いしてしまう人もいるかもしれませんが、藤原氏の思考回路をたどっていくのも本書の楽しみなのかもしれないなと感じました。 『国家と品格』が懐かしい☆5つ
西洋史が大半を占めていますが、とても勉強になりました。また、教養=読書の重要性を改めて再認識しました。 将来の日本を担う子供たちへ、今後も読書を強く勧めていきたいと思います。
語りおろし的な、さーっと読める本だが、なかなかに本質をついていて、現代人必読の書。 藤原氏の辿ってきた戦後の生育体験、アメリカでの学究生活からの知見、今までの日本の大学生に接してきた経験、豊富な読書体験などに裏打ちされた話はどの世代が読んでも有益だと思う。 ドイツの教養主義の誕生を歴史的背景から考察...続きを読むし、エリート知識層の功罪と、それが輸入された日本の戦前高等学校文化の系譜は興味深い。今まであまり疑問視しなかったけれど、今から見ればかなり偏った文化的態度が日本の知識層カルチャーであるなと相対化できる。 アメリカの知識層、支配層の内奥に接した藤原氏だけに、アメリカの日本支配の真相にも触れている。 本物の教養を持った藤原氏だからこそ語れる日本の良さ、あるべき姿への提言は、どこにもおもねることはないが、その藤原氏をして大切と言わしめる日本の心は、どこか古き良き日本だ。 例えば、見えないところにまで気を配る文化、他者を慮る文化、努力する文化など。四季を感じたり、先祖や自然の尊さを大切にする文化。強い者に巻かれず弱いものを助ける文化。年寄りの情緒的な傾斜もあるかもしれないが、逆説的だけれど、海外に行って帰ってきた人が改めて日本の良さを語る時、そういう場所に回帰していくように思う。 それを、ガチガチの保守政治家が説く「美しい日本」みたいなものとは一緒にしたくはないが、日本の存在意義として大切にすることを提言している。
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国家と教養(新潮新書)
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