藤原正彦のレビュー一覧

  • 孤愁〈サウダーデ〉

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    ところどころで涙が出た。読んで良かった。
    今でも思い出しただけで目が潤む。

    主人公は外国人なのに、ところどころで自分が日本人であることを再認識させられる不思議。(私の場合は『思い出させてくれる』の方が近いかも)
    それほどモラエスさんの日本にい対する知識や適応力はずば抜けていた。(よくよく考えたら明治・大正・昭和の日本を生きている!)

    亜珍の存在。昔だったら彼女の暴走に腹を立てていただろうけど、出自や身の上を考えると、どちらの気持ちも分からんでもないんだよなー…
    それでも睨むようにこちらを見る彼女の写真を見ると、やっぱりこの人苦手…に切り替わる笑

    坂の上を目指す日本と、もはや小国への末路を

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    2021年10月21日
  • 国家と教養(新潮新書)

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    民主主義は一人一人がしっかりしないといけないからたくさん教養を身につけたい。
    1ページでも多く本を読みたい。

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    2021年09月13日
  • 本屋を守れ 読書とは国力

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    読書の大切さについて説かれていて、強く共感した。論理的な思考には優れているとされる理系であっても、その多くが読書量が足りないがために大局観に欠け、国の指導者としては不向きである、といったことや、移民政策がいかに国を危うくするかということまで、藤原氏らしく分かりやすく説明されていた。多くの人に読んでもらいたいと思う一冊だ。

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    2021年07月30日
  • 我が人生の応援歌 ~日本人の情緒を育んだ名曲たち~(小学館新書)

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     藤原正彦「我が人生の応援歌 日本人の情緒を育んだ名曲たち」、2020.11発行。著者の応援歌は私の応援歌でもありますw。いい歌を聴くと感動し、生きてる喜びを感じます。そして夢と希望と元気が湧いてきます。春は「千曲川旅情の歌」「青葉の笛」「誰か夢なき」「花かげ」。夏は「山小屋の灯」「波浮の港」「誰か故郷を想わざる」「長崎の鐘」。秋は「マロニエの木蔭」「雨」。冬は「荒城の月」「仰げば尊し」。

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    2021年05月01日
  • 国家の品格

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    高校の日本史の先生がおすすめしていたので読んだ。令和世代の自分には理解しにくい考えもあったが、新しい視点を手に入れられたのは確かだと思う。結婚はしたくないものだ笑

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    2021年04月29日
  • 国家と教養(新潮新書)

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    本書で言う「教養」とは、いわゆる雑学というものではない。
    欧米のグローバリズムに流されないために、日本人が日本人としての価値判断を持つことの大切さが書かれている。
    面白かったよ。

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    2021年04月25日
  • 国家の品格

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    ネタバレ

    論理は確率の掛け算であり、現実社会で各々の確率は0でも1でもないため、長い論理の信憑性は低く本能的な危険を感じる。
    かといって短くわかりやすい論理は深みがなく、それに飛びつくことは危険。
    →論理はそれほど効用のないものなのに、もてはやされている。論理だけで突っ走るのではなく、情緒や形(伝統に由来)に基づいた判断を!
    論理の出発点、すなわちスタンスを選ぶことが大切であり(確率の高い論理を積み上げることの大切さは言わずもがな)、そのためには情緒と形が重要。
    国際人とは、世界に出て人間として敬意を表されるような人のこと。
    世界に向かって大声を上げる胆力もなく、おどおど周囲の顔色を伺いながら最小の犠牲

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    2021年03月27日
  • 国家の品格

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     藤原正彦 著「国家の品格」、2005.11発行、再読です。論理か、慣習や伝統・誠実さやユーモアか・・・。「論理」より「情緒(懐かしさとかもののあわれ)」や「形(武士道精神からくる行動基準)」が大切ではないか! これがこの本の本旨だと思います。換言すれば、祖国への誇りと自信を持つことの大切さだと思います。

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    2021年02月25日
  • 本屋を守れ 読書とは国力

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     読書は、習慣だと思う。歯を磨かないと気持ち悪いように、本を読まないと1日が終わらないように習慣づけて仕舞えば良い。
    文科省は、教科書デジタル化などとつまらないことを提案するより、小学校から大学まで、読書の時間を必修にすべき。
     8章、移民政策は、大変考えさせられた。私も藤原先生と同じく安易な移民政策は反対です。

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    2021年01月16日
  • 国家と教養(新潮新書)

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    グローバルスタンダードの背後にあるアメリカの意図を知ったのは衝撃的だった。
    アメリカに言われたから郵政民営化を行った事は知ってはいたが、民営化する事で惰性ではなく金儲けを考えられるように郵便局が変わったと感じていたからだ。
    日本から資産が大量に離れていると知れたのも、この本を通してだった。
    この本を読んで危機感を感じた。
    第一次世界大戦後に日本が第二次世界大戦に走るまでの間にどのような流れがあったのかも知らなかった。
    教養層の人々が戦争に向かっていったのは、世界を知らない軍人と日本人特有の同調圧力のせいだと思っていた。
    それもあるとは思うが、歴史的な流れを知ると教養層の人間が日本人的な人情を忘

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    2020年11月15日
  • 国家と教養(新潮新書)

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    ネタバレ

    この先生きていくためにはもっと教養を身につけていかないといけないと言う事を繰り返し言っています。

    この本を読みながら、もっと教養が身につくような本読まないな~と思ってくる作品です。。

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    2020年11月02日
  • 世にも美しい日本語入門

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    子供は「鳩」→「鳥」→「九」の順に漢字を覚える、というお話がおもしろい!

    学校では画数が少ない方から覚えることになってるけど、画数関係なく、具体→抽象の方が覚えやすい。

    抽象の代表格「愛」って漢字は小学4年生くらいで習う。その歳で器としてのその漢字を知り、その器に意味をどんどんためていく、って考えたらなんかロマンチックな気がしました

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    2020年10月31日
  • 国家と教養(新潮新書)

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    言うまでもなく『教養のススメ』的な内容なのですが、知識と教養があるはずのエリートたちがなぜ戦争を防げなかったのか?などの問題提起もあり、教養の両側面について述べた良書だと思います。個人的には中間部分の教養の歴史についての記述がおもしろかったです。人類の歴史をたどっていると言っても言い過ぎではなく、人類がどのように叡智を受け継ごうとしてきたのかについては興味が湧きます。少し前に読んだ『イモータル』という小説を併読されてもおもしろいかもしれません。教養を身に着ける手段として、結局『本を読め』だけなのはちょっと残念ですが、ぜひ読んでみてください。

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    2020年09月06日
  • 本屋を守れ 読書とは国力

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    スマートフォンを使うようになってからは、紙の本だけでなく電子書籍も読むようになった。しかし著者は、「電子書籍では、本に染み付いた思い出が甦らない」という。
    確かに、と思う。電子書籍では書き込みは難しいし、本の重量、ページをめくる音、紙の重量、質感、匂い、字体の違いなどが味わえない。それに、スマートフォンは本が何より教えてくれる「見えないものを大切にすること」つまり想像力、「自分にはまだまだ知らないものが世界にはある」という謙虚さ、次の行、文の間にある時間的、空間的な「間」をことごとくそいでしまう。
    とりあえずオンラインストアアプリ、ゲームアプリは削除した(またインストールしちゃうだろうけど…)

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    2020年08月15日
  • 世にも美しい数学入門

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    「すぐに役立つものはすぐに役立たなくなる」の反対が数学。
    なかなか役立つ時が来ないし、その時が何千年後だったりする。
    そもそも役立つことを目指さない、美しさと感動だけを求めるのが数学。ただその一心で取り組んでるのが数学者だというのは、世間の数学者へやイメージとだいぶかけ離れている気がする。

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    2020年08月14日
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

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    イギリスに住んでいた人の目線から見た、風変わりなイギリス人のものの考え方や日本との文化の差についての言及が非常に多く、観光者としてではなく居住者としてその土地の人びとと関わらないと見えてこない外国の側面が描写されており、非常に興味深く読むことができた。特に第十二章でイギリス特有のユーモア感覚について書かれた箇所は一読の価値がある。イギリスの料理はおいしくないという話は所々で耳にするが、この本でもイギリス料理に関しては辛辣に評していて実際に確かめてみたくなった。

    この本をより特徴づけているのは、なんといっても著者が数学者であるということだ。数学者という言葉にはどこか自分のいる世界とは違うところ

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    2020年06月16日
  • 日本人の誇り

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    中高生などこれからの日本を牽引する世代には是非一度読んで頂きたいと感じた。
    自分でも今一度近現代史を勉強してみたい。

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    2020年05月02日
  • 国家と教養(新潮新書)

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    自分の内面を高めてくれたり、高められそうな本に出会えた時ほど、幸せを感じられる時はない。
    この本には、ありがとうと言いたい。

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    2020年03月29日
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

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    ネタバレ

     私にはイギリス人が、何もかもを知ったうえで、美しい熟年を送ろうとしているように見えた。彼等は、年輪を重ねた自分達が、テニスチャンピオンになったり、マラソンで世界新記録を樹立することが、できないのを知っている。ならば、騒々しく、生き馬の目を抜くような、軽重浮薄で貪婪な若者であるより、気品あり、知恵もある熟年でありたい。それは繁栄、富、成功、勝利、栄光などの先に横たわる物を、既に見てしまった者の生き方だった。
     それは丁度、ベルリンの壁が壊され、東欧諸国が次々に解放され、自由を得た歓喜に人々が酔い、涙を流すのを、茶の間のテレビで見たいた時の複雑な気分に似ている。暗いトンネルを抜け出た彼等は、きら

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    2020年03月08日
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

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    ネタバレ

    数学だけではなく、文化的な事柄にも通じている著者のことがよくわかった。
    217ページ付近には、この本がバブルの頃に書かれたことが理解され、その頃のイギリスの状況が将来の日本であると予言し、かなり的中している。

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    2019年12月27日