藤原正彦のレビュー一覧
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前作「若い数学者のアメリカ」が大変よかったので、2作目である本作品も期待して読んでみれば、期待にたがわぬ素晴らしい出来栄えだった。
1987-88年にケンブリッジ大学クイーンズ・カレッジで研究を行った著者の生活記。
外国へ行くと極端に日本擁護派になってしまう藤原氏の前のめりな姿勢に時には苦笑しつつも、客観的で冷静なイギリス人分析力はさすがの一言に尽きる。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という格言通り、次第次第に周囲と打ち解けていき素晴らしい人間関係を気付いていく彼の人の良さには感動すら覚えてしまう。
数学者とは思えないほどの文才も前作に引き続き冴えわたっている。まさに一級品のルポルタ -
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内容:新田次郎と藤原ていの息子の数学者藤原正彦のエッセイ。小川洋子が「博士」を書くきっかけになった人でもある。日本エッセイストクラブの賞を取ってたり。そして、高校の同級生の親父だったりもする。内容はアメリカ時代の話や日本論などいろいろ収拾がつかないけど、たぶんばらばらに連載した細切れを集めた本だからではないか?
感想:今ひとつ。でもそれはこの人が好きで、期待値が高かったからだと思う。気楽な面白さが随所にあったけど、密度が薄かった。でも、やっぱりこの人ぐらいの明快さと気楽さが一番いい。頭を使わずに読書したいときで、外れのない本が読みたいときにオススメ(ただし、他の本、例えば『遥かなるケンブリッジ -
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ネタバレハズレのない作家の一人。
本書は、2017年~2022年までの文藝春秋で発表された文章をまとめたもの。
以下は、私の備忘録。
・ノーベル賞は、物理学賞、化学賞、医学生理学賞の自然科学三賞のみが本物。
・欧米人より100年にわたって「模倣国家」と揶揄され続けた日本。ゴッホ、モネ、ピカソ、セザンヌらが浮世絵の手法を模倣しても、マイセンやウェッジウッドが伊万里や柿右衛門の模倣であっても、模倣とは言わず影響を受けたという。そんなに隠さなくても、すべての独創は模倣から始まるのに…
・政府の野放図な移民受け入れは、低賃金でほとんど税金を納めない人々のための健康保険や失業保険による地方自治体の財政逼迫、日本 -
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ネタバレメモ寄りの感想
結論
欧米の論理と合理よりも、日本古来の情緒と形(感受性や考え方(八百万の神や武士道、もののあわれ等))を重要視
論理には限界(世の中には論理で説明できないことが多くあるし、その中には大切なことが多い)があり、社会の安定性には情緒が必要
論理の世界は画一的であるが、情緒の世界は個性的
メモ
英語よりも国語(自国の文化や考え方を勉強含め)に注力すべき。
→思考は言語で行うものであり、国語が弱い状態で英語だけ話せても、その人の人間性の向上はできない
二つの祖国愛。ナショナリズムは自国の国益のみを優先(トランプ)、パトリオティズム(自国の文化、伝統、自然等を愛すること)
貧しいが高