藤原正彦のレビュー一覧

  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

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     藤原正彦先生の家族同伴イギリス留学記。先生はけっして右翼ではないのだが、海外生活をすると必ず右翼的な感覚を体現してしまう自分がいるらしい。そういえば長男も留学から帰国後にSAPIOを読み、よしりんにハマリ、わたしも含め家族に多大な影響を与えるに至る。いまだその影響下にあり(笑

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    2014年06月30日
  • 祖国とは国語

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    皇国の興廃、まさにこの国語をどうするかによる、といえます。これからなお一層、言葉を大切にしていきたいと考えます。

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    2014年06月02日
  • 日本人の誇り

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    歴史の先生が言っていた。
    「日本、アメリカになっちゃえばいいと思わない?アメリカ合衆国ジャパン州、どうよ?」
    この発言の適不適はさておき、私含め生徒たちはなんだか背筋がぞわっとして、なに言ってんだこの人はと思った。

    この本を読んでいて思い出したのはそんな昔のことで、あれはかの先生なりの、戦後日本への問題提起だったのだと気づかされる。

    『国家の品格』でもたしか書いてあった、ナショナリズムとパトリオティズムの違い。知ったときは本当に目から鱗だった。
    祖国愛は持ちたいもの。というか持つべきもの。本当に心からそう思う。
    それでも持っているだけではダメで、愛とともに、盲信ではない自信を持って進まなければならないのだと感じる。

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    2014年06月02日
  • 管見妄語 大いなる暗愚

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    数学者藤原先生のエッセイ。父親に借りた。とっても面白い!日本の良さ、美しさや、政治批判、歴史、日々のこと、何にでも造詣が深く、素晴らしかった。

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    2013年09月15日
  • 日本人の誇り

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    数学者による日本の歴史の振り返り。決して自虐することなく強く尊い日本人の精神を呼び覚ますことが目的なのでしょう。歴史学者が書くと論議を呼びそうなこの内容を、不世出の天才である数学者が著すとこうなるのだな、と。絶賛している人のラインナップを見ると右寄りなのかとか思ったけど、そこはやはり中立に書いているから共感を呼ぶのでしょう。教科書にはこういう内容を載せてほしいなと思う次第。

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    2013年09月07日
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

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    近は国粋主義者として鳴らしている氏の若い頃、数学者としてケンブリッジで過ごした中の1年間をまとめた旅行記兼エッセイ集。
    英国の根底に存在する生活や文化や思想等の考察も交えながら、身の回りの出来事を等身大でありのままに活き活きと描写してある、個人的旅行記のベスト。何度読んでも面白いので、たまに読んでしまう。国家の品格以降そういう系の啓発本しか出してない氏だけど、またこういう本書いてくれないかなぁ。

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    2013年05月26日
  • 心は孤独な数学者

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    著名な数学者でありエッセイストでもある筆者が、自身の尊敬するニュートン。ハミルトン。ラマヌジャン。の3人の天才数学者の業績と足跡を自らの足で辿った評伝紀行です。一人一人の人生がすごいです。

    著名な数学者、ならびにエッセイストとしても有名な筆者が自身の尊敬する数学者―ニュートン。ハミルトン。ラマヌジャン。の3人の足跡をたどる評伝紀行エッセイでございます。僕は数学を中学、高校で完膚なきなでに挫折して、それ以来数式にもほとんど触れないという人生を送ってまいりましたが、本書には難しい定理や数式などはほとんど出てくることはなく、同業者にしかわからない筆致で3人の苦悩や、数学をすることの喜び、さらには抗いようもない人生の悲哀に直面した彼らをつづっております。

    万有引力で有名なニュートンは「プリンキピア」をすさまじい集中力であらわし、後の人生は新しい発見をすることなく、その「権威」で送ったことや、彼の幼少期の孤独な姿が描かれ、その「プリンキピア」を若干 12歳で読破した早熟の天才ハミルトンは、その際のとは裏腹に、幾多もの恋に破れ、その心の傷を詩に託し、その怨念を研究にぶつけていた、という箇所は本当に涙を誘いました。一緒になった妻とは性格的に合わず、人妻となった当時の恋人とプラトニックな文通をし、彼女が死の床についている際に見舞ったときのエピソードは本当に痛切でした。

    しかし、圧巻なのは本書の半分以上を占めるインドの数学者、シュリニヴァーサ・ラマヌジャンの章で、筆者はインドに飛び、彼の歩んだ足跡をたどりながら、32歳で世を去った数学者の神がかり的な数学業績と、それと引き換えに彼が送ったインド~イギリスでも漂白の人生をしのぶ姿が印象的でした。その中にも今はどうなっているかはわかりませんが、インドのカースト制度にも多くが割かれていて、バラモンであったラマヌジャンと、それをめぐる戒律が彼の中でものすごい葛藤だったというエピソードや、筆者が行く先々で目にするカーストのありようにはなんともいえないものを感じました。

    これを読んでいたころに、ビートたけしがとあるテレビ番組でこの本の中にも書かれてあるラマヌジャンのエピソードで1729という数字が『3乗の和として2通りに書き表せる数のうち、最小のもの』ということを熱心に語っており、彼の数学に関する強い関心が窺えて、とても驚いたことを、最後に付け加えておきます。

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    2013年05月24日
  • 数学者の言葉では

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     数学者、藤原先生の強烈な個性爆発。『若き数学者のアメリカ』と一部重複する箇所があるように思うが、どのはなしも面白く読める。自分が日本人であると感じたいなら外国へ行くことだ。それも旅行程度の日程ではなく長期滞在をするに限る。日本人と自覚することでその後の人生にどんな影響があるのか、海外体験がプラスに働くことを願いたい。

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    2013年03月01日
  • 名著講義

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    本書は、著者が指定する文庫本を毎週一冊読んできて、それについて毎回ディスカッションするという、いささかハードなお茶大の名物ゼミをまとめたものである。

    藤原正彦は、思想家としては三流、数学者としての実力は未知数であるが、文章家としては超一流である。天才的といってもいい。まるで美しい数学の証明を見るように、簡潔にして要を得ており、全く無駄がない。文章の濃度が濃いのだ。だから、文庫本とはいえ、なかなか読みでがある。

    著者の膨大な読書量には圧倒される。しかしその割には、彼の思想は、バランスを欠いた狭隘なナショナリズムに過ぎない。江戸・明治期の日本と、昭和前期の日本を一緒くたにして、何でもかんでも礼賛すればいいと言うものではない。二言目にはGHQや日教組の陰謀などと言い出すところにも閉口する。まぁこれは、彼の欧米に対するコンプレックスの裏返しなのだろう。もっと下の世代は、そんなに肩肘張って頑張らなくても、日本の良さを十分知っていると思う。

    でも、そんな心配をよそに、十代の女子学生たちの反応が素晴らしいのだ。著者が、右だの左だのと古い人々の頑迷な思考パターンに捕らわれている間に、彼女たちはそれを軽やかに飛び越え、もっとずっと先に行っている。

    このゼミで取り上げられた11冊は、以下の通りである。青帯の岩波文庫を主とした重厚なラインナップだ。その他にも、面白そうな関連書籍が山ほど出てくる。恥ずかしながら私は、まだ『きけ わだつみのこえ』しか読んだことがない。著者の主張を割り引いて読めば、本書は、とても秀逸なブックガイドだと言える。大事なことは、読んで、自分の頭で考えることである。

    ・新渡戸稲造『武士道』
    ・内村鑑三『余は如何にして基督信徒となりし乎』
    ・福沢諭吉『学問のすゝめ』
    ・日本戦没学生記念会編『新版 きけ わだつみのこえ』
    ・渡辺京二『逝きし世の面影』
    ・山川菊栄『武家の女性』
    ・内村鑑三『代表的日本人』
    ・無着成恭『山びこ学校』
    ・宮本常一『忘れられた日本人』
    ・キャサリン・サムソン『東京に暮らす』
    ・福沢諭吉『福翁自伝』

    最後にお茶大での最終講義が収録されている。私も拝聴させていただいたが、改めて読み直してみると、とても良い。数学と文学との間に架かる橋を行ったり来たりしてきた藤原正彦は、人生を楽しむことにかけても天才なのかもしれない。

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    2013年02月13日
  • 管見妄語 大いなる暗愚

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    週刊誌で読んだ記憶のあるエッセイもかなりあったが,藤原先生の文章は説得力があり,溜飲が下がるものが多い.娘たちの大学祭で先生の模擬講義を聞いたことがあるが,話術の一流でした.

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    2012年10月19日
  • 名著講義

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    【読書その85】 「国家の品格」で有名な藤原正彦氏による、お茶の水女子大学で十数年続いてきた読書ゼミの講義録。新入生に毎週1冊の文庫を読ませ、それを皆でディスカッションする。取り上げられる本は、新渡戸稲造の「武士道」から始まり、福沢諭吉の「学問のすすめ」、内村鑑三の「代表的日本人」、「きけ わだつみのこえ」等の11冊。学生と藤原氏のやりとりの中でその本が執筆された時代背景、筆者の伝えたいメッセージ、現代日本に足りないもの、失われてしまったものが見えてくる。読んだことのない本も多く、是非とも読んでみたいと思う本ばかりだった。

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    2012年06月13日
  • 名著講義

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    読んでみたいと思っていた本を何冊も取り上げていたので読んでみた。こういうゼミに大学時代に積極的に参加しとくべきだった。

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    2012年06月13日
  • 世にも美しい日本語入門

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    画家の安野光雅さんと、数学家の藤原正彦さんが日本語について語るなんて面白そうだし、専門家が語るより気軽に読めると思い、借りました。
    漢詩(読み下し)や童謡など、意味が分からなくても若いうちから暗誦することの大切さを話していて、とても「にほんごであそぼ」的であると感じました。暗誦すると、確かにあとから効いてきて、人生をより豊かに過ごせるように思いました。
    「読書ゼミ」で読む、と挙げられていた本は、なかなか難しそうなものが多かったですが、これから少しずつ読んでいこうと思います。
    二人の実感に基づくお話が繰り広げられていて、ふーん、そんなものなのか、と感心しつつ楽しく読みました。

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    2012年06月13日
  • 管見妄語 大いなる暗愚

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    国家の品格以来,藤原先生は固いことしか言わなくなったのではと心配していたが,相変わらずエッセイは軽妙で面白いですね。

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    2012年06月11日
  • 管見妄語 大いなる暗愚

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    この方の文才は当然、知っていたが
    エッセイまでここまで、ユーモラスに書くことが出来るとは、脱帽です。
    愚妻とか書いてますけど、かなりの美人な奥様なんですよね。
    悔しいことに(笑)

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    2012年06月09日
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

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    ネタバレ

    イギリス人、というものがどうであるか、どのような特徴を持っているか、ということが数学者としての経験、というよりかは一人間として見た点が描かれている。
    そしてそれがとても腑に落ちるものであった。

    外国で生活するには「自国の知識」が必要だし、「相手の国の知識」も最低限知っておかないといけないし、とにかく言語の問題以前に教養の必要性を感じさせられた

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    2012年06月09日
  • 数学者の言葉では

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    厳密な論理にもとづく科学。その中でも厳密な数学。その中でも基礎である数論は数学の女王とまで呼ばれる。科学を専門とする人間は変わったキャラクターを持つ人間が多い。曖昧な世界で生きる人と論理性の世界で生きる人間の世界に対する見方・取り組み方の違いが出るのであろうか。著者も数論を専門とする数学者で最近は本職よりも様々な文化論・国家論で有名。論理も行ききってしまうと逆に世界に対する諦観が生まれるのであろうか、一途なキャラクターも人間味を感じる。

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    2012年04月29日
  • 数学者の言葉では

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    「国家の品格」の著者として有名な方だけど、実はそれ以前から「若き数学者のアメリカ」を読んで知っていた。今回は(失礼ながら)神戸・元町の高架下の何屋さんか分からない店で入手した古本だったけど、一気に読んでしまった。面白い。コクがある文章表現に、ユーモアと深い考察が並立した世界。こんなエッセイを書いてみたいもの。

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    2012年04月01日
  • 遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス―

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    前作「若い数学者のアメリカ」が大変よかったので、2作目である本作品も期待して読んでみれば、期待にたがわぬ素晴らしい出来栄えだった。

    1987-88年にケンブリッジ大学クイーンズ・カレッジで研究を行った著者の生活記。
    外国へ行くと極端に日本擁護派になってしまう藤原氏の前のめりな姿勢に時には苦笑しつつも、客観的で冷静なイギリス人分析力はさすがの一言に尽きる。
    「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という格言通り、次第次第に周囲と打ち解けていき素晴らしい人間関係を気付いていく彼の人の良さには感動すら覚えてしまう。
    数学者とは思えないほどの文才も前作に引き続き冴えわたっている。まさに一級品のルポルタージュである。
    個人的には5つ星でも差支えないのだが、前作があまりに出来が良かったため星1つ減らした。
    おもしろさは請け合いますぜ。

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    2012年03月06日
  • 心は孤独な数学者

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    ニュートン、ハミルトン、ラマヌジャンの足跡をたどったエッセイ。
    情景描写が巧みで引き込まれる。

    偉大な功績を残した人も、数学に取り憑かれた以外は普通の人間と変わらない。当たり前のことのはずだけれど、どうしても天才という言葉で区切ってしまう。この仕切を取っ払ってしまえば、なんとなく数学が身近に思えてくる。

    数学好きにも、そうでない人にもお勧めしたい本。

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    2011年12月03日