山田悠介のレビュー一覧
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ネタバレスタンフォード監獄実験を連想する様な話。
ある若者たちが突然、何者かに拉致され、
何者かによって、若者たちは無作為に貴族と奴隷のグループに分けられてしまう。
貴族役の人たちは屋敷に住むことができ、
食糧を十分に与えられ、かつ 奴隷役にたいし
何でも命令してもよいゲーム形式を何者かによって若者たちへ説明される。
ゲーム開始後、貴族役たちは、最初は
その様に振る舞えば良いと意識していたが
次第に振る舞いがエスカレートしていき、
人殺しまで発展する。
その光景を何者かは観察しており、
10日が経ったある日、役割を逆転させてみては
と若者たちに告げる。 -
Posted by ブクログ
月収100万円という破格の仕事。
仕事内容は、刑務所の地下でモニターを見るというもの。
モニターの先には、無数の地雷で隔離された地帯に住む少年少女たちの姿。
そして別のモニターには、牢獄に入った中年の女性の姿。
彼女たちは一体…?
あっという間に読み終えちゃうのですが、つくづく山田さんのアイディアは面白い。
刺激的で、ゲーム的。
実はこちら「スイッチを押すとき」の続編なんですね。
知らずに読んでも楽しめましたが、知ってて読んだらもっと楽しかったかもしれない。
行間を読むような深みのある本もいいですが、サクサク読めてスカッとする本書みたいな本もいいですよね。
あらすじ読むと毎回気になって手に -
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ネタバレ山田悠介さんらしい作品でした。
読んでいる最中は主人公のストーカー感が少し気になっていましたが、最後にその理由も分かるというミステリー要素のある仕上がりになっていました。
どうして陽一郎がそんな研究をすることにしたのか、決心したのか、その辺りの描写が少し少なかったように思います。でも、兄妹のそれぞれの人間性が文字からでもよく伝わってくる、読みやすい作品でした。最後にもう1波乱あったらサイコーでした。が、健がロボットだと知ったときの衝撃は凄かった。ロボットがロボットを操縦していたなんて!!予測できなかった。お兄ちゃんが裏でなにかやってることは予測できたけど。ちょっと想像できない展開に、読む手が一 -
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29,Mar,2020
Sydney is lockdown.
オーストラリアでコロナが蔓延。レストラン、states border、countryと次々隔離されて、家に引きこもり。
することがない(今まで仕事で忙しかったから、逆に休暇くらいな気持ちでいないとおかしくなりそうw)から、日本から持ってきた中古本を消化していく。
見知らぬ部屋にサークル仲間と閉じ込められた主人公/優奈。そこから脱出するには1人の犠牲が必要。そして脱出するも、次の部屋へ。
生き残りが1人になるまで続く、このゲーム?は誰が仕組み、何が目的なのか。
ま、正直、目的も黒幕もわかりません。
ただ、山田悠介らしい感じといえ -
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ゲームセンターで痛みや苦しみなどリアルな体験とともにミッションクリアを目指すアトラクション「バーチャワールド」を舞台にしたノンストップパニック小説。
「Aコース」から「Eコース」までがあり、今回は病院を舞台にした「Aコース」でミッションクリアを目指す。
この小説が出版された時期にはまだ仮想現実など一般化するとは思えなかったが、現在ではそれが一般化しつつある。そのような仮想現実がモチーフになっている小説だけに、読んでみてもあまり非現実感がない。むしろ、このようなゲームアトラクションがあってもおかしくないのではと思えてくる。
全部で180ページほどであり、会話も多いため、すんなりと読むこと -
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2020年、日本政府がある国に作った地雷村。
15年後、四方を地雷で囲まれた小さな村には、一人の大人と4人の子どもが暮らしていた。
その様子をモニターで見ているある服役囚。
月収100万円で、村の様子と囚人の様子をモニターで監視するだけの仕事に隠された意図とは。
読み始めてから『スイッチを押すとき』の続編だと気が付いて、これは覚悟がいるなと思いましたが、想像以上の不快感。
この世界に出てくる日本政府は狂ってるとしか思えない。
綺麗事では解決できないことがあるのは事実だけど、だからと言ってこんな世界は許されないとも思う。
地雷村をモニターで見る囚人をモニターで見る看守を見る読者。
読み進めるほ