森達也のレビュー一覧

  • たったひとつの「真実」なんてない ――メディアは何を伝えているのか?

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    読みやすい文章。中学生から読める。
    同著者の他書でも見たエピソードが紹介されているが、他書よりも整っている印象で読みやすかった。
    2014年の本。マスメディアを中心にメディアについて書かれているが、2024の今は当時よりもさらに情報元の多くがSNSなど個人メディアに移行している。本書に書かれた内容も多くの子どもたちに知ってほしいものだが、これに加えて個人メディアについても他書で補うと良いと思う。

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    2024年07月13日
  • U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面

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    事件の概要を知りたければ別の本が良いかもしれない。森さんの司法制度に関する長年の違和感についての話がベースになっているので。

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    2024年06月30日
  • 集団に流されず個人として生きるには

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    ネタバレ

    【一人称単数】
    群集心理について、有名な研究を紹介しつつ、世界や日本の実例に触れながら教えてくれる本。身近な経験にも重ね合わせながら読めると思う。

    ギュスターヴ・ル・ボンの『群集心理』が発行されたのは、1895年。

    当時の日本は、日清戦争の終わり、そして同年に韓国の王妃の閔妃をその宮廷内で暗殺する。

    『群集心理』では、多くの人が群衆の一人になった時、暗示を受けやすく物事を軽々しく信じる性質」を与えられるとする。(本文より)

    この本が出された後。逆に権威はこの作用を濫用して多くを成し遂げてきているのかもしれない。逆にそうして利用されてきた個々人は、この作用が示されているにもかかわ

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    2024年04月13日
  • 虐殺のスイッチ ――一人すら殺せない人が、なぜ多くの人を殺せるのか?

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    個々では善良な人々が集団化するとなぜ虐殺者になれるのか・・ 危機にさらされた人々の間で過剰な忖度が働くとシステムの暴走が始まる。
    難しい問題ですね。民主主義が機能するためには参加者がそれぞれ良質な共同体に支えられていることが重要ですが、それが虐殺に至る集団に変化するとすれば何を頼ればいいのでしょう。考えさせられるテーマです。

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    2024年02月26日
  • あの公園のベンチにはなぜ仕切りがあるのか

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    いわゆる「排除ベンチ」をテーマにした論考が集められています。確かに共有地としての「公園」がどんどん失われていますね。ある書籍に書いてあった「資本主義に対抗するさまざまな方法」の例として「仕事に行くのをやめて好きな本を持って公園に行く東京の女の子」という文章があって、妙にいいなーと思ったのですが、排除ベンチではゆっくり本も読めそうもありません。すべてのものに剰余価値の生産を求められる世界って、住みにくそうです。

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    2024年02月09日
  • U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面

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    わからない、というのが正直な感想だ。
    相模原の事件とは一体何だったのか。結局、犯人はどんな人物で何が狙いだったのか。
    本書はその異常性だけを語るものではない。異常な事件が起きた、ではそれを繰り返させないためにはどうするのか? を徹底的に語っている。
    それを知り、分析し、ではどうすればいいのか、それをメディアや政治家たちが取り上げるべきだ。だが、彼らはそうしない。読み応えのある作品である。

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    2024年01月18日
  • U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面

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    実名報道についての是非について

    せっかく記者との対談もあるのだし
    実名報道の是非についても話してほしかった
    死んだらプライバシー保護の対象ではなくなるから
    死者は実名報道されると言うのは知っているが
    遺族のプライバシーはどうなるのか(天涯孤独と言うのもあるだろうが)
    身内を殺された事を公表されるというのは遺族のプライバシー侵害に当たるのではと思った
    記者らもうすうすそう思っているから今回の事件被害者の姓名公表は一部除いて控えていたのでは?

    また実名報道は、誰が被害に遭ったのかという事実核心で。被害に遭った人がわからない匿名社会では、被害者側から事件の教訓を得たり、後世の人が検証したりすることもできなくなる
    から実名報道は必

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    2024年05月19日
  • 虐殺のスイッチ ――一人すら殺せない人が、なぜ多くの人を殺せるのか?

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    なぜ人類の歴史に虐殺が存在するのか。森さんのライフワーク的テーマを、“虐殺”という切り口から語っている。人はもっと優しい。それを森さんが言い続けなければいけないほどに世の中は変わらない、悪化しているのだろう。優しいからこそ、なにかのスイッチで虐殺に加担する、そのメカニズムに警戒しなくてはならない。

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    2023年08月15日
  • FAKEな日本

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    森達也氏の本を立て続けに読んでいる。本書は対談をベースに編まれたものであり、当然ながら対談相手の言葉も収められている。そのため、これまで読んだ本に比べて冗長な印象を受けるし、各テーマへの掘り下げも甘くなっている感じがする。
    森達也氏の本は、自分の迷いや逡巡まで書き込んだ文体が、読者に考えることを促すのが特徴であろう。その意味で本書には物足りなさを感じたが、テーマが広いのは良い。また、歯に絹着せない物言いも心地良い。
    安倍政権への批判が通奏低音のように流れている。青木理著『安倍三代』に書かれているように、安倍晋三に政治家としての志はない。彼が長く首相であったのは民度の低さを表している。

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    2023年06月19日
  • いのちの食べかた

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    小学生高学年前後のこどもたちにぜひ読んでほしい。
    難しい漢字にはふりがなが添えてある。

    食べ物がどうやって、私たちの食卓に届いているのか、なかなか表に出てこない、リアルな工程を知ることができる。
    改めて、自分のいのちをつなげるために、他者のいのちをいただいているのだと、痛感させられる一冊。
    そして食べ物だけでなく、人間の矛盾、様々な差別や戦争についても話は広がる。
    結局、人間は、人を傷つけたり傷つけられたりしながらしか、生きられないのだ、と。

    いのちはかけがえのないものなんだということを自覚し、真剣に生きていこう。

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    2023年05月12日
  • いのちの食べかた

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    知ろうとするきっかけをくれる本。この年始に読めてよかったと思う。誰もが何かの犠牲で生きている。ことを知る。知った上で考える。

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    2023年01月04日
  • いのちの食べかた

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    中学生の心にも響きそうなノンフィクションは、なかなか見つからないものです。食肉に始まり、命の価値を考え、そこから差別にまで話を広げる話術の巧みさは素晴らしいです。と畜のリアリティに向かい合う必要性も感じつつ、その勇気が足りない私は、せめて命の価値だけは忘れないようにしようと、あらためて感じました。

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    2022年09月09日
  • それでもドキュメンタリーは嘘をつく

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    うーん、面白かったようなそうでもないような。森達也の事は「いのちの食べかた」で知ったんだけど、AもA2もまだ観ていない。別のこの人にドキュメンタリー映像の歴史を紐解いてもらわなくてもよかったし、なんか主語がでかいし、語り口は甘ったれてるのにやたら使い慣れない難しい言葉を繰り出したがる(平易に表現が十分にできるのに!)ところがなんか気に入らなかったな。中身以前に文章が嫌いなんだな。ただ興味深い部分も沢山あったよ。ドキュメンタリーとドラマに本質的な違いはない事、モザイク処理の罪について、セルフドキュメンタリーについて、とかね。

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    2022年07月14日
  • いのちの食べかた

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    お肉がどのような過程を経て、食卓にあがるのかを分かりやすく書いています
    子供の食育にも良いですし、大人になってから改めて食べ物について学ぶのにもおすすめです!

    と場についての話や、部落差別についての話まで深く取材されているのが伝わりました。
    過去の事実である部落差別や戦争での植民地化など、暗い歴史は腫れ物のように扱われます
    著者は、事実を受け止めた上で自分達がどのように生活や食事していくのかを諭してくれます

    ときをみて読み返したい本です。
    YOU ARE WHAT YOU EAT
    心に留めておこう…

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    2022年07月12日
  • 「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい

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    面白かった。被害者の人権。仮想敵と共同体の暴走。薄気味悪い善意。普段深く考えないことをゆっくり考える機会になった生きていくための思考の本。

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    2022年07月08日
  • 定点観測 新型コロナウイルスと私たちの社会 2020年前半

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    忘却に抵抗するため、現在の社会を書き残すことを目的に編まれたアンソロジー。
    全体的に読みやすさと読み応えが両立している。

    特にラストの安田菜津紀さんの論考は、多くの人に広く読まれるべきだと思った。

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    2021年09月30日
  • 映画評論家への逆襲(小学館新書)

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    いまどき”逆襲”しなければいけないような”映画評論家”っているのかなと思ってスルーしかけたが、最後の章の『罪の声』への批判とコメントを読んでなるほどと思って買ってみた。実作者(監督だったり脚本家だったり)ならでの観点はやはり面白い。確かに最近の日本映画には”重み”や”深さ”がなく、もう一度見たくなったり、いろいろ考えさせられたり、ということが少ない印象がある。全面的に賛成できるような意見はそれほど多くないが、日本映画の現状もやもやしたかんじの原因の一端をついているところもあるかな。いずれにせよ、解答を求めて読むのではなく、いろいろ考えてみる材料になる一冊でした。

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    2021年06月23日
  • いのちの食べかた

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    屠殺について見たり聞いたりする機会って、確かにないよな~。そしてそれをあまり不思議に思わないってことも、考えてみれば不気味な話だよな~。あちこち興味を持って動かない個人にも非はあるかもしれないけど、それをそうと気付かせない体制の側にも大いなる瑕疵があるのは間違いない。掘り起こさないと見えてこないものを見出す視点を、これからも根気強く涵養したい。本作の感想としては、第一にそれ。

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    2021年06月15日
  • U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面

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    社会から逸脱した存在。どうしても、そう思えない気持ち悪さがあった。社会からはみ出した部分じゃないからこそ、共感する人がいた。批判する人がいた。蓋をしてしまう人がいた。

    グレーゾーン。それは社会の外部ではなくて、内部のもの。社会が作り出した二元論の狭間から、生まれ出てきたもの。だから、どこか自分の中に既視感がある。グレーゾーンで社会の欠片を拾い集めた彼は、AIみたいだな、と思った。決して他人事ではない。彼を作り出した社会の欠片であるという自覚を。

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    2021年05月18日
  • 「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい

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    正義という相対的な思想は、時に戦争という非人道的な惨劇に転化する。法のもとで人を殺す死刑制度、それが果たして正義なのか。正義をとことん疑う。メディアから溢れ出てくる情報は発信する側のフィルターがかかった偏向な事象でしかない。盲信という安易な価値基準から抜け出していく。悩まない日常に平穏は訪れない。苦悩する果てに未確定な希望が見えてくる。"安心安全" を謳う怪しさはすぐさま正義を持ち出して線引き・分断を提示する。そこに怒りをこめて打破したい。ここにも "苦悩" と "怒り" が秘められている。

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    2021年04月29日