森達也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ【一人称単数】
群集心理について、有名な研究を紹介しつつ、世界や日本の実例に触れながら教えてくれる本。身近な経験にも重ね合わせながら読めると思う。
ギュスターヴ・ル・ボンの『群集心理』が発行されたのは、1895年。
当時の日本は、日清戦争の終わり、そして同年に韓国の王妃の閔妃をその宮廷内で暗殺する。
『群集心理』では、多くの人が群衆の一人になった時、暗示を受けやすく物事を軽々しく信じる性質」を与えられるとする。(本文より)
この本が出された後。逆に権威はこの作用を濫用して多くを成し遂げてきているのかもしれない。逆にそうして利用されてきた個々人は、この作用が示されているにもかかわ -
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実名報道についての是非について
せっかく記者との対談もあるのだし
実名報道の是非についても話してほしかった
死んだらプライバシー保護の対象ではなくなるから
死者は実名報道されると言うのは知っているが
遺族のプライバシーはどうなるのか(天涯孤独と言うのもあるだろうが)
身内を殺された事を公表されるというのは遺族のプライバシー侵害に当たるのではと思った
記者らもうすうすそう思っているから今回の事件被害者の姓名公表は一部除いて控えていたのでは?
また実名報道は、誰が被害に遭ったのかという事実核心で。被害に遭った人がわからない匿名社会では、被害者側から事件の教訓を得たり、後世の人が検証したりすることもできなくなる
から実名報道は必 -
Posted by ブクログ
森達也氏の本を立て続けに読んでいる。本書は対談をベースに編まれたものであり、当然ながら対談相手の言葉も収められている。そのため、これまで読んだ本に比べて冗長な印象を受けるし、各テーマへの掘り下げも甘くなっている感じがする。
森達也氏の本は、自分の迷いや逡巡まで書き込んだ文体が、読者に考えることを促すのが特徴であろう。その意味で本書には物足りなさを感じたが、テーマが広いのは良い。また、歯に絹着せない物言いも心地良い。
安倍政権への批判が通奏低音のように流れている。青木理著『安倍三代』に書かれているように、安倍晋三に政治家としての志はない。彼が長く首相であったのは民度の低さを表している。 -
Posted by ブクログ
いまどき”逆襲”しなければいけないような”映画評論家”っているのかなと思ってスルーしかけたが、最後の章の『罪の声』への批判とコメントを読んでなるほどと思って買ってみた。実作者(監督だったり脚本家だったり)ならでの観点はやはり面白い。確かに最近の日本映画には”重み”や”深さ”がなく、もう一度見たくなったり、いろいろ考えさせられたり、ということが少ない印象がある。全面的に賛成できるような意見はそれほど多くないが、日本映画の現状もやもやしたかんじの原因の一端をついているところもあるかな。いずれにせよ、解答を求めて読むのではなく、いろいろ考えてみる材料になる一冊でした。