森達也のレビュー一覧

  • すべての戦争は自衛意識から始まる

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    この方の本を初めて読んだけど、なかなか面白い。
    右寄りの世間中で、左の主張はなかなか珍しい。
    内容はイマイチ納得できないところも多々あるけど。

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    2015年07月20日
  • 職業欄はエスパー

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    ネタバレ

    人は見えないもの、わからないものに恐怖を抱く。
    そして頭ごなしに否定する。
    ということに、一石を投じようとする一冊です。
    現象そのものを肯定、否定せず、人を信じますというスタンスがこの本のキモでしょうね。

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    2015年03月12日
  • すべての戦争は自衛意識から始まる

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    収められているすべての論考がISによる後藤さんらの殺害が起こる前に書かれている。したがって、ISに対する論考はない。しかし、この本からわかることは、あるいはこの本が思い出させてくれるのはISの行為が、僕らが知ることのできないような特別なものでは決してないということである。

    この本は思い出させてくれる。原爆による大虐殺があったこと。ホロコーストのこと。カンボジアでポル・ポト政権がやったこと。ルワンダで隣り合った住民が斧や鉈で殺しあったこと。今もまだスーダンで悲惨が続いていること。そして、かつて日本が東アジア、東南アジアで行ったことを。

     人間というのはこういうことをするものなんだ、というと

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    2015年03月09日
  • すべての戦争は自衛意識から始まる

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    少しふざけた感じのところもありますが。
    おおむね内容には同意したいと思います。
    個人的には、本当は相当やばいくらいに
    右傾化して、独裁的(本人達がそう思っていなくても)
    になっていて、相当幼稚で稚拙な世間・マスメディア
    ・政治家・国家になってきているのでは?
    とうすら寒くなる感じがするときもあります。
    いろんな見方。意見。感じ方。背景。制約。前提が
    あるのでしょうが、平易な文章に直した時に
    子どもでもわかる矛盾や違和感は、核心である場合が
    多いのではないかと思います。(なにごとにおいても)

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    2015年03月08日
  • いのちの食べかた

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    当然にしてあるべき食肉加工(=家畜の屠殺)というプロセスがあり、それがあえて目に付かないようにされているということを、子どもに語るように説明した本。この本では、家畜を食べる、ということと、差別について語られれている。著者である森さんはTV向けの映像作成の仕事をしていたときに、家畜を殺して食べる、ということをテーマにして番組作成を企画したが、結局テレビ番組にはならなかった。その理由が、屠殺シーンの問題もさりことながら、それよりも大きかったのが被差別部落の問題だ。

    食肉加工という職業が「穢れている」とされて、部落差別の対象となっているということは事実としても知っていた。実際に自分の親も、ときにあ

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    2015年03月07日
  • たったひとつの「真実」なんてない ――メディアは何を伝えているのか?

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    日頃もやもや考えてたこととまさに一致して「あぁ、なるほど」という気持ちになりました。

    メディアの持つ不完全さ、危険さ。特定の思想を吹き込む「悪」などいなくても、その人の立場にとって「当たり前」の判断をしてても報道には一定のバイアスがかかってしまう。そして多くの人はその偏向した「わかりやすい」ニュースを好む。それでも我々は、その中から上手く事実を汲み取って知っていかなければならない。

    平易な文章で書いてて読みやすいなー、と思ってたら十代二十代に向けた本だったんですかw 驚く私は三十代。

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    2015年03月06日
  • たったひとつの「真実」なんてない ――メディアは何を伝えているのか?

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    メディアとどう付き合うかという現代人必須のテーマを分かりやすく述べた本。よくある内容であるが、若い読者向けに親しみやすい文体で書かれている。元ジャーナリストの著者らしい裏話もあって興味深い。メディアリテラシーの重要性は昨今痛感するところである。若い世代にぜひ知っておいてほしいメッセージが書かれている本である。

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    2015年02月12日
  • クラウド 増殖する悪意

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    ドキュメンタリー作家 森達也が、様々な媒体に書いたエッセイをまとめたもの。
    複数の媒体にまたがっているが、各章のタイトルとサブタイトルを見ると著者の意図がわかってくる。

    第一章 加害者と被害者 - 加速する厳罰化と発せられる罵声
    第二章 無知と自覚 - 外なる「悪魔」、内なる「善」という思い込み
    第三章 憎悪と報復 - 加虐的に、とめどなく
    第四章 同調圧力 - 集団は敵を探し、強い管理統制とリーダーを求める
    第五章 覚悟 - 表現するということは

    全体としてなかなかまとめづらいので、ここでは、いくつか印象的なフレーズを取り上げる。

    ・第一章で取り上げられた『苦界浄土』は高橋源一郎にも最

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    2015年01月01日
  • 「A」 マスコミが報道しなかったオウムの素顔

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    戦争が起きるのとまさに同じ仕組なのだと思う。
    マスコミは~とか、一般市民は~などと偉そうに言うつもりもないけど、本当に人間は愚かだ。

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    2014年10月29日
  • いのちの食べかた

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    忘れてはいけない大切な言葉がたくさん書いてある。
    命をいただくことによって、私たちは生きることができていること。
    けれどもその過程の作業をする人は、穢れていると差別されてきていたこと。
    差別の心からいじめや戦争は起こること。
    事実を知ることの大切さ、考えることの必要性。

    若者向けの、とても読みやすい本だけれど、油断すると付箋だらけになってしまう。

    最初のほうにこんな文章がある。森達也自身の言葉として。

    “たとえば公害。たとえば原発の事故。そしてたとえば戦争。最初の段階ならこれらを回避する方法はいくらでもあったはずなのに、誰かが思考しなくなり、その誰かが少しずつ増え、やがて皆の思考が停まり

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    2014年08月22日
  • いのちの食べかた

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    今年26冊目。
    まずは知ること、そして自分で考えること。
    私も歴史の授業、特に部落差別問題を扱う際に強調することです。
    平易な語り口で、歴史や文化、現代社会の陰の部分を教えてくれます。
    屠殺について私も知らないことばかりだったから、勉強のつもりで読むことにしたのだけど、意外にも部落差別問題やその解決に向けた記述、戦争や人間についての記述が多くを占めており、興味深かったです。
    子ども向けに書かれているものだから、社会を知る・歴史を知る・考える入門としては良いかも。
    生徒にもすすめてみようかな。

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    2014年08月13日
  • 「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい

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    森達也の言ってることに概ね賛成。
    しかし、ノルウェーが厳罰化しないことは、宗教的基盤もあるのではないかな。日本人は因果応報という考えが根強いから、殺したのならそれ相応の報いを受けるべき、と思うだろう。だから、こういうことって、法学者やジャーナリストだけでなく、他の学者なんかも交えて日本人全員がもっと真剣に考えるべきだと思う。
    ネット右翼みたいな人たちより、森達也の方が勉強し、取材し、真剣に考えていることは間違いないわけだから、反対の考えの人こそ読んでみるべき本だと思う。
    確かに、当事者じゃないから冷静に考えられるってことはあるわけだし、当事者の気持ちは当事者にしか理解できないとも思う。
    それ

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    2014年08月11日
  • いのちの食べかた

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    もともとは子供向けに書かれた本。
    一般的にはあまり知られていない食肉市場、特に「と場」の紹介が主題。
    その「と場」がなぜ知られていないのか、あるいはなぜ意識的に忌避されて来たのかということが、文化的背景や歴史的背景も含めてわかりやすく説明されている。
    それだけではなく、そういった集団的な「思考停止」がもたらす恐ろしい状況についても言及。
    題名の『いのちの食べかた』を起点に、著者が若い世代に熱く語りかける作品だった。

    子供向けということもあって、あっという間に読み終わった。
    …とはいえ、遅読なので2時間くらいはかかってしまったけど(^^;;

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    2014年07月21日
  • 「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい

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    視野を広げたい人は必読。
    読んでいて何度本を叩きつけたくなったか分からない。
    それはこの本に対してではなく、この世に蔓延っている現実、嘘、欺瞞に対して、そしてそれを知らずにいた自分に対しての怒りに対して。
    それだけでも、この本には充分に価値がある。明日は少し違う自分になれるから。

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    2014年07月12日
  • いのちの食べかた

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    140630
    この本を読んだからといって、今日から肉を食べなくなるなんてことはやらないし、できない。
    でも、この本を読むことで少なくとも命について考えることができた。
    生きると言うのは何かから命を奪うということ。そこには矛盾もある。でもその矛盾に慣れてはいけない。見ないふりもできない。思考停止は命に失礼。考えて、考えて、考えよう。

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    2014年06月30日
  • いのちの食べかた

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    毎年、楽しみにしている夏の文庫フェア…
    角川文庫から選んだのは、この一冊。
    小学校高学年から中学生向けに書かれた本書だけど
    年層を問わず…いや、大人こそ読むべき…と思った。

    幼少の頃を思い返すと、なにかにつけて、
    「なんでそうなるの?」と思ってた…
    理由がわからないものは覚えられなかったし、
    ラジオや時計も、ばらばらにしては怒られてた…

    「なんでそうなるの?」を日常意識しなくなる…
    大人になるというのは、そういうことかもしれない。
    でも、それは、なんとも寂しいことだ…
    それにとどまらず、多くの社会の問題はそこにある。

    本書は、そういうことを思い返させてくれる。
    スーパーには、野菜も魚も全

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    2014年06月28日
  • いのちの食べかた

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    なぜかたまたま、部落について勉強したいなと思ったときに出会ったほん。

    いのちに感謝して、
    それを準備してくれる人に感謝して。

    簡単な語り口調だけど、
    書いてあるのはとても大事でわかりづらいこと。

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    2014年06月26日
  • 「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい

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    僕は、この世の中で起きる物事の全てに自分なりの答えを持ちたいと常に思っている。けれどこの本を読んで感じたことは「自分の立ち位置さえ確立されていれば、この世の中で起きる物事の全てに自ずと答えは出る」ということだった。
    「被害者遺族の思いを想像することは大切だ。でももっと大切なことは、自分の想像など遺族の思いには絶対に及ばないと気づくことだ」
    こういうことは、日々の人間関係や家族関係でも重要なこと。
    「目を覚ませ!」と何度も横っ面を叩かれたような感覚。

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    2014年06月08日
  • 「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい

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    雑誌『経』に掲載された著者の40編ほどの連載を、加筆修正してまとめたもの。
    古くは2007年のものから、2011年の東日本大震災直後に書かれたもの、本書刊行の直前(2013年夏)に書かれたものまである。

    実は印象的なタイトルにひきつけられ、死刑制度についていろいろ著書のある著者の本であることもあって、そのあたりを掘り下げた本かと思い手にしたのだが、タイトルはあくまで連載の一つにつけられたものだったようだ。
    よって、話題はオウムはもちろん、国際社会の在り方から司法、思想、現代社会の暗部などなど多岐にわたっており、本来のテーマとしては、サブタイトルがそれを集約しているものと思われる。

    人々が集

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    2014年06月05日
  • クラウド 増殖する悪意

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    日本のメディアの低俗化・低脳化と、それに対する
    国民の同調性。またそれを利用する政治の
    ポピュリズム化。
    いろいろ最近の出来事について、ちょっとおかしい
    のではと思うことが、多くなってきていることは、
    事実なのでは。
    右傾化・ネットでの中傷・オウムや3.11からの集団化。。。これらの日本の現状や民族性を考えると、本当に
    歴史は繰り返され、自分の子どもの時代にはまた
    民族の破滅に突き進むのではないかと、どこかで思って
    しまう今日この頃です。

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    2014年05月28日