竹内薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ99・9%は仮説
思いこみで判断しないための考え方
「超ヒモ理論」が正しいに違いないのは数学的に美しいからという話は聞いたことがありましたが、「超ヒモ理論」が正しいのは、賢い人たちがよってたかって研究しているからという理由ははじめて聞きました。笑
ホーキンスは実存を超えたところで、数学的に正しいかどうかで判断しているっていうのもフムフム。
既に正しいと証明されている理論もいつ覆るのかわからない仮説であるというのが本書の主題です。
いろいろな科学史エピソードが盛り込まれていて楽しくさらっと読めました。
1つ印象に残ったのは、日本では科学史を教えないというお話です。まがりなりにも科学を本業とする人が科学というものの持っている歴史や欠点を知らないのはまずいですよね。
何はともあれ、考えないで信じるのはやめましょうということですか?かといって全てを疑ってかかっても大変です。大切なのはバランス感覚ですよね?
ちょっと気づいたんですが、99.9%は仮説だとすると、(100-99.9=)0.1%は仮説ではないですよね?仮説ではない完全無欠の理論って何なんでしょう?また、何に比べて0.1%なんでしょう?世の中にある仮説を誰が全て数えたんでしょうか?不思議です。こういうのを揚げ足取りというんですよね。笑
あまり疑って考えてばかりいると知恵熱が出そうなので、考えるのもほどほどにしている竹蔵でした。
竹蔵 -
Posted by ブクログ
福岡旅行の際に寄った古本屋で購入した一冊。私が持っているのは徳間書店のもので、帯に筒井康隆のコメントがあり思わず手に取った。著者の本は始めて読んだけれど、科学哲学者という文理融合した理解があるからこそ科学の哲学のようなものを感じた。個人的にも無限とか稠密性と量子力学とか数学・物理は突き詰めていくと考え方次第=哲学っぽいなあと思うことがあったので何となく共感できた。
最近の哲学を知りたいと思ったきっかけはキルケゴールや現象学から来ていたので、ニーチェ、フッサール、ハイデガーと聞きたい名前に出会えたことはもちろん、薄くではあるけど有名な思想に触れられてよかった。シュレ猫とのやり取りも心地いい。引き続きまずは哲学全体に触れていきたい。量子力学にも少し興味が出てきた。
もっと自分に落とし込む必要がありそう。
以下キーワード。
・シュレディンガーの猫:量子力学における「観測するまで物事の状態は確定しない」ことを量子の世界から現実世界で表現するために考えられた思考実験
・ウィトゲンシュタイン:言語活動は言語ゲーム(話の中で変化していく)、言語=思考、語り得ぬものは沈黙すべき、言語の限界は世界の限界
・サルトル:「君は自由だ、選びたまえ。創りたまえ」実存主義、実存が本質に先立つ。
・ニーチェ:ツァラトゥストラはこう言った。神は死んだ、永劫回帰、ディオニソス的・アポロン的
・プラトン:プラトニック、肉体関係のない精神的な恋愛(同性愛)
・ソクラテス:魔性の哲学、ダイモン(Demon)
・レイチェル・カーソン:沈黙の春、環境の哲学、センス・オブ・ワンダー(不思議さに驚く感性)
・サン=テグジュペリ:飛行家で小説家、星の王子様
・ファイヤアーベント:文化的相対主義、化学は宗教、アナーキズム、方法への挑戦、Anything goes
・廣松渉(ひろまつわたる):四肢構造、所与・所識・能知、能識
・フッサール:現象学、エポケー、括弧に入れる(判断停止、自然的立場の一時的中段)
・ハイデガー:存在と時間、現存在、死、世界との関わり
・小林秀雄:理論物理学的思考、ベルクソン
・大森荘蔵:文系と理系の相互理解が必要。科学理論がすべてじゃない、オカルトは誤謬ではない -
Posted by ブクログ
高校数学で分かるシリーズの電磁気学、量子力学、フーリエ変換と、ゼロからわかる解析力学を読破した後で読むと、シュレディンガー方程式が電子の波を表す方程式である物理的意味が見えてくる。
フーリエ変換の身近な例は三角プリズムを使った光の分解とは、光と言う波が赤や紫の波の成分で表現できることと同じ。
シュレディンガー方程式の具体的イメージがたくさんのバネに玉があって振動してるのと同じ。
ハイゼンベルクの行列力学は無限次元行列の対角行列とみなせば、対角成分が飛び飛びのエネルギーに相当する。
これらのイメージの説明にピンと来た。
それから、シュレディンガー方程式を解く例に、自由粒子、水素原子、調和振動子が数式と図で説明されてるのはありがたい。
気づきが多くあった。 -
Posted by ブクログ
宇宙人はいるのかとか、無重力状態ってどんな感じなのかとか、月から地球の出を見たいとか、宇宙は真っ暗なのかとか、その程度のことしか考えていなかったが、
この本を読むと宇宙で発生させたエネルギーを地球に送ることで環境破壊や資源を守る手段にするとか、無重力でも哺乳類は出産できるのかとか、なんというか自分の想像の及ばない問題に取り組んでいることに驚いた。
コテコテの文系の私には難解な箇所もあったが、地球が抱える問題の解決のためや、地球からの移住に至るまで、研究が進んでいることがよくわかった。
死後、流れ星供養をしたいので、宇宙ゴミになるのではないかと、申し込む前によく調べようと思った。 -
Posted by ブクログ
物理学を築き上げてきた人々の物語。ニュートン力学からループ量子重力理論まで。
今なお人類が到達していない、現在進行形の知の先端を覗く。直観と異なる世界を理解する難しさ。
無知を受け入れること。
◯特殊相対性理論
「今」は「ここ」にしか存在していない。過去と未来のあいだの中間的な領域である「拡張された現在」が、あらゆる観察者にとって存在。地球上では知覚できない時間だが宇宙では有意な幅を持つ。
→時間と空間が時空間というひとつの概念に統合
→電場と磁場が電磁場というひとつの概念に統合
→質量とエネルギーはひとつの保存則E=mc^2
◯量子力学が発見した世界の三つの側面
1粒性:ある物理学的な系のなかに存在する情報の総量は有限であり、それはプランク定数hによって限定される
2不確定性:未来は過去から一意的に導き出されるのではない。きわめて厳密な規則に従っているように見える事柄も、現実には統計的な結果にすぎない
3相関性:自然界のあらゆる事象は相互作用である。ある系における全事象は、別の系との関係のもとに発生する。
◯事物は、ある事物と別の事物の関係においてのみ変化する。根本的な次元では、時間は存在しない。「流れゆく時間」とは、わたしたちにとってなじみ深い巨視的な視点に立った場合のみ意味をもつ、おおまかな概念である。
⭐︎量子重力理論では、時空間と量子場は、共変的量子場として統一的に扱える。
・世界を構成するもの
ニュートン:空間、時間、粒子
ファラデー、マクスウェル:空間、時間、場、粒子
アインシュタイン(1905年):時空間、場、粒子
アインシュタイン(1915年):共変的な場、粒子
量子力学:時空間、量子場
量子重力理論:共変的量子場
◯科学研究の目的は、未来を予測することではなく、世界の仕組みを理解することである
・兆候と証拠を分けて考える
・無限の概念の退場
・情報、熱
◯科学が信用に値するのは、科学が「確実な答え」を教えてくれるからではなく、「現時点における最良の答え」を教えてくれるからである。