竹内薫のレビュー一覧
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以前、本書の著者であるカルロ・ロヴェッリの『時間は存在しない』に非常に感銘を受け、他の著作も読んでみたいと思っていたので、物理学についての入門書である本書なら気軽に読み進められそうだと思い購入。
『時間は存在しない』もそうだったように、本書を読み始めてまず感じるのは、その文体の読みやすさである。
相対性理論や量子力学も含めた最新物理学について、7つの章(講義)に分け、どんな読者でも理解できるように優しく(時には詩的に)語りかけてくるのだ。
巻末の訳者あとがきにもあるように、本書は2015年にイタリアの出版界のベストセラーランキングにおいて(科学書カテゴリではなく)総合1位を獲得したというのも -
Posted by ブクログ
ひとつひとつで生命の要件を満たしている細胞が、膨大な数集まり情報を交換しながら緻密に正確に分業を行い秩序立って生物のかたちを成している。情報交換は化学的な操作で行われる。化学物質の濃度の濃淡で空間的な情報が伝わるという話が特におもしろかった。膨大な数の化学反応がそれぞれ時間を守って少しの狂いもなく行われるのは、そのプロセスを知れば知るほど、ほとんど奇跡のように感じてしまう。
自分が奇跡のような緻密さを保持している機械であることを実感し、また同時に、自分や人間がそれほど特別な存在ではなく、空間的にも時間的にも、連続する世界のほんの一部分なのだと感じた。 -
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【人間は考えることもできる「感じる生き物」】
著者はふたつの学問分野を利用してこの着想を説明している。
「脳の構造を研究する神経解剖学」と「心と精神を研究する心理学」
左脳も右脳も、感情的な大脳辺縁系の細胞群を均等に分かち合っており、
左脳、右脳各2つずつの合計4つのキャラの特徴などの説明が記載されている。
「考えるキャラ1」左脳の大脳皮質
●順序だてて物事を考える。
このキャラがいないと日常的な自分の身の回りのことや仕事はうまくできなくなる。私たちの体を「乗り物」と考えている。
「感じるキャラ2」左脳の辺縁系
● 危険の警鐘を鳴らす
脳の最も原始的な部分。今現在の経験をすぐに過去の経 -
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父親という立場で子供と関わる自分にとって、遺伝子と気質の関係、気質と子供の性格や行動の傾向、親である自分と子供それぞれの気質の相性、それら最新の行動遺伝学が学べる知識を吸収した上で、無数の組み合わせの中の一つである自分(及び妻)と我が子の場合に、親としてどのような行動を選択すれば子供の人生がより豊かなものになるか、一つでもヒント・行動指針を得たいという思いで読み始めました。
本書では、最新の現代科学に基づいて、子供の脳や行動は遺伝子の影響を受けており、親側が一律に理想的な子育てをすれば、子供が正しく成長するというのは幻想だということがはっきりと書かれています。ついつい親は子供を白紙のような存 -
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多くの教育関係者や親御さんに読んでもらいたい本。現在の教育が抱える問題点をズバリ指摘し、その解決法の一端を紹介している。
(以下、主張の抜粋、感想など)
現在の教育システムは、元々従順な軍人を育てるためにできたもの。従順な従業員を欲する因習的な企業からもニーズはあるかも知れない。しかし、時代は工業化社会から情報化社会に移り、さらにAI社会へと向かおうとしている。そこで大事なのは、忠実に指示に従う人(そんなものはAIに取って代わられるだろう)ではなく、自ら学んで新しい方向に向かえる人材。
子どもたちは、遊びを通じて自然に学んだり創造したりできている。全てを指示するのではなく、対話しながら子どもの -
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面白かった。筆者の考えでは、自分自身のキャラは左脳的なキャラと右脳的なキャラだけでなく、左右それぞれを皮質と辺縁系のあたりを境として上下に分割することで、上下と左右の組み合わせから成る4つのキャラに分けられるのだという。これらのキャラは、解離性同一性障害のような精神疾患ではなく、誰もが実感できるものであり、状況や状態によって目まぐるしく変化していることがわかる。
『奇跡の脳』でユングに触れられていたため、本書でも序盤から期待しながら読んでいたが、やはり4つのキャラは元型(ペルソナ・シャドウ・アニマ/アニムス)および自己と対応しているとのことで、我が意を得たりという思いである。