あらすじ
飛行機はなぜ飛ぶのか? 科学では説明できない――科学的に一〇〇%解明されていると思われていることも、実はぜんぶ仮説にすぎなかった! 世界の見え方が変わる科学入門。
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Posted by ブクログ
まだ読んでいる途中ですが、今まで考えたことなかった問題を考えることができたり、当たり前だと思ってたことが当たり前ではなかったというような驚きもあり面白いです。
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今、なぜこんなにもヒトは信じるのだろう?と疑問が湧く。まあまあつっこめる。ただ、突っ込むと怒りだしたりするし、水を差して嫌われるってもの。だいたいヒトってのは自分も含むわけだし、程度差はあれ、なにかそうじゃないなって心はどこにも向くものだ。
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科学哲学に関して、例えを多く用いてとてもわかりやすく書かれていた。
学問的なことよりも、一般人の身の回りに起こることに関連づけた内容が主となっているため簡単に理解できる内容が続いている。
反面、文章の量に対して質量が他の本と比較して劣るので学問的な知識を深めたい人には向かず、初学者や教養を身につけたい人向けなのかなと感じた。
大学の講義の第1回目に出席した気分になる。
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日本人は科学と言えば、客観的で正しいことを教えると考えがちだが、実は科学といえども仮説の集まりにすぎないことを説いてくれる啓蒙書である。すなわち、まだ反証されていない仮説の集まりが科学という訳だ。なので「99.9%は仮説」というタイトルになったのである。
唯一の真理と思われていたことが実は違っていた、というような話は天動説、エーテル(光や磁力などを通す媒体)の存在などなど、たくさんある。前頭葉を切除するロボトミー手術を開発したポルトガルの医師エガス・モニスはノーベル賞まで受賞していたのである。主流の考え方が後に否定される例は山ほどあるようだ。つまり、科学も不確実なのである。
かのノーベル賞物理学者ファインマン先生も「科学はすべて近似である」と喝破したと本書に紹介されている。
仮説という言葉は少しミスリーディングかもしれない。理論とか考え方、と言っても良いかもしれない。未来永劫にわたって正しい理論とか考え方というようなものはほぼ存在しない、と考えた方が良いと言えそうだ。
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飛行機の飛ぶ原理はわかっていない。うまく飛ぶから飛ばしているのが現状である。このことからもあらゆる物事が実は仮説で進んでいるということに驚かされる。天動説から地動説しかり、今の常識は未来の常識と必ずしも一致しない。この常識を疑うことを踏まえて生活することが大事である。
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もう一度読みたいと思った近年のベスト。
無人島に持って行きたい本は?と聞かれることがあれば今はこの本をあげたい。
それくらいすごく面白い本だった。
著者はとても分かりやすく噛み砕いて書いてくれているのだが、初めのうちはいわゆる「理科」な話が難しく、めげそうにもなった。それはもちろん、私自身がその背景である基礎知識を知らないことが原因であるのだから著者に非はない。
それでも読み進めていき、だんだんと著者の言わんとすることがわかってくると、ページをめくる手を止められなくなった。
シチュエーション依存の話などは日常でも大いにある話である。
人がいがみ合う原因の多くはこのシチュエーションのズレだと常々思ってきたが、まさか相対性理論とつながるなんて思いもよらなかった。
昨今の日本では「非常識」という攻撃が盛んである。が、それは自分の常識を他人に押し付けているだけなのだということは常々感じている。もちろん自分も忘れないように肝に銘じておかねばならない。
ガリレオはガッカリするだけで済んだが、今の日本では命を落とす人も多い。
そういう意味では「自分の考える常識はあてにならない」と個人に促すことで、皆がはっと気がつくきっかけになればいいな、と思う1冊だった。
とても分かりやすく読みやすいので、老若男女いろんな人に読んでみてほしいと思う。
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世界誕生数秒前仮説は面白い。
間主観的な考えをみんなが持てたら、戦争はなくなるかもしれない。
多文化時代に生きる私たちにとって、自分の仮説も相手の仮説も同時に存在するというグレーな世界を受け入れることは、相互理解の鍵になると思う。
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ほー、なるほど、と思わずため息をつきたくなるエピソードが満載
科学ってグレーなものが多い!
時代が違えば常識も違い、仮説の見方も変わってくる
科学だって社会的なものなんだなぁ
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科学作家の竹内薫氏の著書。2013年時点で初版27刷、ベストセラー本です。
面白くて読みやすい本でした。
「科学的にこうなる」といわれると、我々は「そうなのか~」と納得してしまいがちですが、意外と「別の説もある」という状況は多いです。科学は絶対的なものごとの基準ではなく、仮説にすぎないといいます。
仮説とは何か。仮説の反対は定説です。ふつうは、仮説が検証されて定説になると思いますが、この世の中に定説はひとつもないといいます。
たとえば、坂道でボールを転がして、時計と巻き尺で距離を測定してみます。
一秒後には1m、二秒後には4m、3秒後には9mだったとする。そこで、距離は時間の二乗になるという仮説を立てることができました。
実験とは、理論の種みたいなものを発見する行為であり、科学を発展させるための最短距離であると、哲学者-フランシスコ・ベーコンの考えを引用して述べられてます。つまり、「科学とははじめに仮説ありき」ということです。
ただ、20世紀の科学哲学者-カール・ホパーは『科学的発見の論理』という本の中で、「科学とは、常に反証できるものである」と科学を定義しました。
普通、科学と聞くと実験によって理論が「検証」されたものというイメージがあります。ただ、ホパーはもしもその理論がうまくいかないような事例が1回でも出る、つまり反証されれば、その理論はダメになってしまうといいます。
ゆえに、決定的な証明は永遠にできないというのです。確かに、何億回実験を行って理論に合うデータが出てきたとしても、その次に理論に合わないものが出てくる可能性は捨てきれないですね。
この点が、数学と科学の決定的な違いといいます。
数学は概念であり、すべてが頭の中のできごと。数学は証明することができる。
しかし科学は、物理世界と一致するかどうかが問題となります。ですから、より精密な実験によって反証される可能性が残っています。
ゆえに、科学とは仮説にすぎず、一般的に言われている“常識”はくつがえる可能性があるということを、
・飛行機はなぜ飛ぶのか、実は分かっていないよ
・天動説と地動説
・ノーベル賞まで受賞したロボトミー手術
などなど多くのケースを交えて述べられています。
本著で紹介されていた、科学史と科学哲学の考え方が学べる『科学のダイナミックス』を次に読んでみようと思います。
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本書の刊行から20年ほど経っている現在では、Critical Thinking (批判的思考)などの呼ばれ方で本作のようなノウハウが謳われているように感じる。本作で「仮説」というワードが乱立しているが、それほどまでに「仮説」を用いなければ、私たちの定説は頭にこびりついたままなのだ考えるとある意味恐ろしい。なぜ、人々は天動説を疑わなかったのか。その答えはこの本に詰まっている。私たちの現在の日常生活に跋扈する「天動説」に対して、私たちは正しく疑わねばならないだろう。
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科学的な常識と呼ばれる物も仮説に過ぎないという話を羅列して、それぞれの信じた仮説の世界が人の数ほどあるから衝突するのも分かり合えないのも当たり前。同じ言葉でも意味が違うから。そんなことを説教臭く書かずにまとめてあるところが好感が持てる。
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99・9%は仮説
思いこみで判断しないための考え方
「超ヒモ理論」が正しいに違いないのは数学的に美しいからという話は聞いたことがありましたが、「超ヒモ理論」が正しいのは、賢い人たちがよってたかって研究しているからという理由ははじめて聞きました。笑
ホーキンスは実存を超えたところで、数学的に正しいかどうかで判断しているっていうのもフムフム。
既に正しいと証明されている理論もいつ覆るのかわからない仮説であるというのが本書の主題です。
いろいろな科学史エピソードが盛り込まれていて楽しくさらっと読めました。
1つ印象に残ったのは、日本では科学史を教えないというお話です。まがりなりにも科学を本業とする人が科学というものの持っている歴史や欠点を知らないのはまずいですよね。
何はともあれ、考えないで信じるのはやめましょうということですか?かといって全てを疑ってかかっても大変です。大切なのはバランス感覚ですよね?
ちょっと気づいたんですが、99.9%は仮説だとすると、(100-99.9=)0.1%は仮説ではないですよね?仮説ではない完全無欠の理論って何なんでしょう?また、何に比べて0.1%なんでしょう?世の中にある仮説を誰が全て数えたんでしょうか?不思議です。こういうのを揚げ足取りというんですよね。笑
あまり疑って考えてばかりいると知恵熱が出そうなので、考えるのもほどほどにしている竹蔵でした。
竹蔵
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研究者になって改めて読んでみたら(たぶん、以前にもよんだことがあるんだけど、あまり印象に残らなかった)、腑に落ちることがたくさんあった。
自分にとっては口語体の文章で読みづらかったけど、一般書としての親しみやすさというところを重視しているのだろう。煙に巻くような書き方も竹内さんらしい文章だとおもう。
ただ、少し古い本なので内容的に今の「仮説」とは異なる点もいくつかみられた。
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科学とはそもそもその時代の最も有力な仮説のことである、と子供の頃習ったのに、いつの間にか絶対だと思い込んでしまっているのは不思議なことだ。それでも飛行機が飛ぶ原理がよくわかってないという衝撃的な掴みに始まり、今では宇宙の始まりはBIGBANGではないとか、ダーウィンの進化論は間違ってるとか、ニュートンの絶対宇宙はアインシュタインの相対性理論によって覆っていたなどとは知らなかったのか、忘れてたのか、理解してなかったのか!でもこの本ももうずいぶん前の本なので書いてある最新情報が既に怪しい。
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科学の事例をもとに私達の固定概念が仮説であることわかり易く説明してくれる。個人的にロボトミーの話は、私達が常に仮説に疑問を持たなければ、目の前で起こっている出来事がどのようなものなかに気づかず、最悪の状況をもたらす場合もあるのだと気付かされた。
客観と主観はどちらも仮説で成り立っているため、間主観性を持つには柔軟な思考力を身につけ事象を分析する必要がある。
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【99.9%は仮説を読んで】
この本は、科学作家の竹内薫さんが書いた科学的な考え方の本です。
「思い込みで判断しないために」という副題のもと、世の中にあるさまざまな仮説の具体例が示されています。
個人的に面白かったのは、「科学は、いつでもまちがいを潔く認めるもの」という一説です。
批判的思考などと聞くと、疑ってかかるイメージをしがちですが、それは科学的思考とは言えません。
良いデータ、悪いデータの両方の側面を見ること。こういう態度でものごとに接するとアイデアも豊富に生まれるのではと思いました!
他人と話すときも、考えを否定するのではなく、「この人はどんな仮説の中に生きているんだろう?」と考えること。
田村は「これが大人の余裕なんじゃないか!?身に着けたいなぁ。」と思いました。笑
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タイトルからわかる通り、ほとんどのことはいつでも覆りうる仮説だという話。また、科学が決して万能ではなく、例えば飛行機が飛ぶ原理はよくわかってないことなどがある。
ガリレオが望遠鏡を披露した時のリアクションのように、常識はいろんな人に深く根をおろしていてなかなか抜けない。
仮説がひっくり返るというところで、本の中に取り上げられている冥王星は実際に惑星から格下げされている。
人と人のコミュニケーションがうまくいかない時は、この互いの仮説が違っていることを認識したほうがいい。
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科学とは仮説でできている!理系を目指す学生は必ず読んでおきたい一冊。個人的にはたまに出る話し言葉に加え、語尾がカタカナの「ゾ」が使われていることが面白かった。
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99.9パーセントは仮説である
常識だとして捉えられていても将来的に間違いだったってことはよくある
とのこと
2006年2月出版の本書
この時はまだ冥王星は惑星として紹介されている
著者もこれは冥王星だけ特別扱いで言い訳っぽく全く科学的じゃないと述べてある
2025年現在冥王星が惑星ではなく小惑星に分類されてるこれこそ本書でいわれている常識が仮説であるってことの1例ですね
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つまりは全ては仮説なのだ。
私の小遣いが少ないのも、小遣いは多くないと幸せではないという説を信じ切ってしまっていることに問題がある訳だ。
何だかんだで、読みやすかった。
ようやく読んだ。
Posted by ブクログ
仮説の例に挙げられているもので難しくて理解不能なものもあった。言われているのは時代と場所で「正しいこと」は変わると言うこと。常識はただの仮説。数十年前の日本と比べてもそうだもんね。世界は常に科学革命を続けて進んでいるという事だ。仮説に従う客観から世間とは関係のない自分が考える仮説に従って、相対的に物事を捉えよう。
Posted by ブクログ
ド文系の私にとっては、科学分野の話は少し難しかったですが、常に仮説を立てて考えてみることはとても大切だと思いました。日常生活でも、他者との関わりの中でも、うまくいかないことがあったら、何かしらの仮説を立てる癖をつけたいと思いました。
Posted by ブクログ
学びの基本姿勢について書かれた本だと自分は受け取った。中盤の「起源」の話になったあたりから面白くなり始める。
常識を疑え!……とはよく言うものの、それが出来る人はなかなかいない。それこそ、天才がなしえることなんだと思う。でも、そういう意識を持つことくらいは凡庸な人でもできると思う。
Posted by ブクログ
タイトルどおりの内容。
高校生くらいで読むとよいかも。
しかし、わからないのは、著者がカトリック教徒だということ。宗教と科学は個人の中で共存できるんだろうか?
Posted by ブクログ
単純な一元論や二元論を離れ、
より大きな視点でものごとをみることが大切なのです。
より大きな視点とは、「間主観性」と呼ばれているものです。
世の中に100%の客観などありえない、
【客観とは、ある意味で習慣の寄せ集めなんです。】
問題は、どうやってバラバラな主観的仮説どうしの間を「翻訳」し、
全体をうまく協調させるかなのです。
間主観性というのは、ようするに、「相手の立場になって
考えてみる」というだけのことなのです。
科学的な態度というのは、「権威」を鵜呑みにすることではなく、
さまざまな意見を相対的に比べて判断する“頭の柔らかさ”なのです。