【感想・ネタバレ】99・9%は仮説~思いこみで判断しないための考え方~のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

99・9%は仮説
思いこみで判断しないための考え方

「超ヒモ理論」が正しいに違いないのは数学的に美しいからという話は聞いたことがありましたが、「超ヒモ理論」が正しいのは、賢い人たちがよってたかって研究しているからという理由ははじめて聞きました。笑
ホーキンスは実存を超えたところで、数学的に正しいかどうかで判断しているっていうのもフムフム。
既に正しいと証明されている理論もいつ覆るのかわからない仮説であるというのが本書の主題です。
いろいろな科学史エピソードが盛り込まれていて楽しくさらっと読めました。
1つ印象に残ったのは、日本では科学史を教えないというお話です。まがりなりにも科学を本業とする人が科学というものの持っている歴史や欠点を知らないのはまずいですよね。
何はともあれ、考えないで信じるのはやめましょうということですか?かといって全てを疑ってかかっても大変です。大切なのはバランス感覚ですよね?
ちょっと気づいたんですが、99.9%は仮説だとすると、(100-99.9=)0.1%は仮説ではないですよね?仮説ではない完全無欠の理論って何なんでしょう?また、何に比べて0.1%なんでしょう?世の中にある仮説を誰が全て数えたんでしょうか?不思議です。こういうのを揚げ足取りというんですよね。笑
あまり疑って考えてばかりいると知恵熱が出そうなので、考えるのもほどほどにしている竹蔵でした。

竹蔵

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2024年06月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ


科学の基本:「仮説」
 工学というのは、試行錯誤と経験がものを言う世界。
・時代を支配する常識の力の強さ。
  - 常識は、仮説に過ぎない

頭が柔らかいとは?
 常に常識を疑う癖をつけて、頭の中にある仮説の群れを意識すること。

仮説というのは、一つの枠組み
 枠組みからはずれたデータはデータとして機能しない。
・世界の見え方自体が、頭の中にある仮説によって決まっている。

「はじめに仮説ありき」
 今ある枠組みに都合のいいように、事実の方をねじ曲げている。自覚がないから、特定の仮説に縛られる。
※ 時代と場所により「正しい方法」は移り変わる。

  “仮説のグラデーション”
  仮説の変遷を「白い仮説」から
  「黒い仮説」への転換と呼ぶ。
 
 心理的かつ経済的な背景から、科学の世界では「話題作り」が大切。

・常識や先入観、固定概念に縛られず、知的かつ柔軟に対応することが大事。

「科学は、常に反証できるものである」
   カール・ポパー
「科学はすべて近似にすぎない」
   リチャード・ファインマン
「科学は神話に近い」
   ファイヤアーベント

 日本史の一級資料でも、書き手が本当に事実を書き写していると検証できるか?
 マニュアル的な教え方は危険だという認識を持ち、葛藤する。

 役割理論も相対性理論も、場面によって対象の見え方がちがってくる。視点の設定
場面に依存。
 科学史の「反証可能性」
 例: 西洋では、未だにPh.Dという称号

・共約不可能性とは?
 背後にある仮説のネットワークにより、同じ字面の言葉を使っても、互いに言葉の定義がズレてる。
 常に仮説の存在を意識することにより、世の中の見え方や人間関係が変わってくる可能性がある。

・間主観性
 主観と主観の間の関係。
  ー 相手の立場になって考える
 → 相対的な世界観で、上手く協調する
  ※ 客観とは、主観の寄せ集め。
 
ピエール・デュエム
 「データが仮説を覆すわけではない。データが理論を変えるということはない。」

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2019年03月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

単純な一元論や二元論を離れ、
より大きな視点でものごとをみることが大切なのです。
より大きな視点とは、「間主観性」と呼ばれているものです。
世の中に100%の客観などありえない、
【客観とは、ある意味で習慣の寄せ集めなんです。】
問題は、どうやってバラバラな主観的仮説どうしの間を「翻訳」し、
全体をうまく協調させるかなのです。
間主観性というのは、ようするに、「相手の立場になって
考えてみる」というだけのことなのです。
科学的な態度というのは、「権威」を鵜呑みにすることではなく、
さまざまな意見を相対的に比べて判断する“頭の柔らかさ”なのです。

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2020年05月19日

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