新城カズマのレビュー一覧
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SFと青春ものの親和性は高い。そのことを改めて思い知らされました。
3秒だけ未来に跳ぶ幼なじみ。時空間跳躍少女開発プロジェクト。本に囲まれた自分たちの居場所。放火事件。最後の夏休み。
頭のいい高校生たちがタイムトラベルについて、ああだこうだと理屈に理屈を重ねる。そんな様子を眺めている幼なじみの姿。...続きを読むPosted by ブクログ -
もしもベストセラー作家の原稿を、人工知能が代筆できる時代になったらどうする?
迫った締切に追い詰められる若き作家の苦境と悪ふざけに沸くネット界。そこから巻き起こる大混乱。
近未来を舞台に繰り広げられる星新一的トンデモショートショートです。どこか退廃的でありながらラブコメ寄り。 -
読み終わりました。
『15×24』という不思議なタイトル。15人の24時間の物語ということです。
簡単に言うと、ネットで知り合った見ず知らずの女の子と心中しようとしている高2男子徳永。ところが自殺をほのめかす書きかけのメールがひょんなことから拡散。同級生から見知らぬ人まで拡散したメール。あちらこちら...続きを読むPosted by ブクログ -
読み終わりました。
捜索隊は徐々に包囲網を縮めて行きますが、そこに目玉を繰り抜くのが趣味のやくざやら半ぐれの自警団やら暴走族やら、大勢出てきてしっちゃかめっちゃか。
そして最後に「17」から意外なメッセージが送られ、物語は新たな展開へ。
今回は息をもつかせぬスピード感ですよ。
大人はわかっちゃれな...続きを読むPosted by ブクログ -
面白い組み合わせで、木村草太氏に興味があり読んだ一冊。所々示唆に富む発言があります。一貫してリベラルなトーン。日本の政治やマスコミが、この本くらいのスタンスで物事を論じてくれればいいののになと思いました。Posted by ブクログ
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気鋭の憲法学者・木村草太と自由な小説家・新城カズマによる、政治からAI、そして「指輪物語」まで、縦横に語り続けた対論。
これだけの話題を掘り下げる二人の博学にも驚きますが、後半のほとんどを割いて語られる「指輪」の魔力、これは読むしかありません。Posted by ブクログ -
型破りなことをやろうと思ったら、その「型」がどんなものなのかちゃんと勉強しなきゃいけないんです! 各セクションの終わりに、穴埋め式でキャラクターを作るワークシートがあり、「自作キャラが、物語の中でどんな役割を果たすべきか」を設定できる。Posted by ブクログ
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この人の作品の面白さはカタストロフにある。最後のどんでん返しという奴だが、今回はそれを最後の前に置いているので最後のあれがストンと落ちる。速いストレートを見せつけられた後のフォークボールを空振りするかのごとく。だからこそ、あの落ちがある意味小気味いいのだ。なお、この作品は2005年の本である。ここは...続きを読むPosted by ブクログ
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この人の作品は蓬莱学園のやつしか読んでいなかったが、作調が実に蓬莱学園らしくて懐かしさを覚えた。間に入る辺里盆地地図が良いケレン味を出していて良し。かと思えばタイムトラベルから、カメラによる監視社会、地域通貨など社会的に先進的なものが取り入れられてSFらしさを失っていないのが良い。Posted by ブクログ
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タイムトラベルに関する小説である。主人公達は進学高に通うませたガキ共であるが、ある日仲間の一人がほんの数秒、時空間移動をしたことをきっかけに物語は動き出す。いったいなぜテレポートをしたのか、どうやってしたのか、そもそも本当にテレポートをしたのかと議論を重ねていきそんな中彼らの目の前で実際にテレポート...続きを読むPosted by ブクログ
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『時をかける少女』へのオマージュ的作品らしいが、私は『時をかける少女』を読んだことがない。
県立美原高校へ入学したばかりの卓人、幼馴染みの悠有(ゆう)、そして、涼、コージン、饗子の同級生5人組が開始する「時空間跳躍少女開発プロジェクト」。
それは、入学早々のマラソン大会で悠有が起こしたとされる、不...続きを読むPosted by ブクログ -
『サマー/タイム/トラベラー』の完結編です。
こっちから読んではいけません。
タイトルは「1」と「2」だけど、実質、上下巻です(笑)
3秒だけ未来へ跳ぶ能力を発見した悠有。
そのことに、心が動き始める卓人。それとは別の思いを抱く涼、コージン、饗子。
悠有が進み始めた第一歩。
そのシーンはとても感...続きを読むPosted by ブクログ -
それは、1度辿り着いたはずの月へも到達できない【現実】についての冷静な判断と、「あらかじめ失われた未来」についての絶望の物語。
なのに、しかも、なおかつ、それは、青春の物語。
とても乱暴な言い方をすれば、最新の「少年が大人になる物語」なのだろうと感じました。Posted by ブクログ -
富士見ファンタジアの「狗狼伝承」や「ジェスターズギャラクシー」といった
浪漫的な作品を読んできた身としては
作者がこういう作品も書けるという事自体が一つの驚きでした
時代がかった言葉遣いがこの作者の持ち味かと思ったのですが
本作ではそれは見る影もなく若者言葉に取って代わられています
内...続きを読むPosted by ブクログ -
私の評価は甘いのかも知れない。だが、このストーリーも充分甘いのだからそれでいい。
将来「ブックカフェ」をやりたいなぁと思ったのも店の名前を『夏への扉』にしたいと思ったのも元を質せばここなのだ。だから甘くていい。Posted by ブクログ -
これをラノベと言っていいのかわかりませんが、おもしろかったです。
1本の自殺を告げるメールを巡る24時間の群像劇。テーマは「死」。自殺をすることの是非、止めることの是非。なかなかに重いテーマです。
たった1日。24時間の物語ではありますが、時間の経過とともに多数の登場人物が東京中を駆け巡ってます。ち...続きを読むPosted by ブクログ -
真相へ向かうこの5巻のおもしろさは私のお墨付き!
一気に読みでした!
あいつが・・・!まさか・・・!?
コレまでにもあった絶体絶命の危機が
コレまでよりも増して来る!
捜索隊のみんなの心境に変化があったり、
新たな仲間たちとの結束があったり
最終巻を目の前にしてこの巻は6冊の中で一番キーになっ...続きを読むPosted by ブクログ -
「死」をめぐる物語。
自殺サイトで知り合った「17」と自殺することにした徳永準。
待ち合わせは大晦日の新宿。
最後に学校の友人に遺書をメールで送ろうとしたが、新宿の雑踏で携帯電話をスリに盗られてしまう。
書きかけの遺書が送信され、その遺書メールは蜘蛛の巣状に友人の友人へ送られ、「捜索隊」が作られる。...続きを読むPosted by ブクログ