新城カズマのレビュー一覧

  • サマー/タイム/トラベラー1

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    時をかける少女の変奏曲、SF小説好きのためのあざとさがちょっと鼻につきますが、青春ジュブナイルものとして十分に上手い作品。ちなみに1、とありますが、単品としては完結していなくて、後半へ続く、終わり方になっています。巻次の付け方が不親切だなー、って思いました。

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    2014年07月19日
  • 物語工学論 キャラクターのつくり方

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     まず述べておきたいのは、この本は「物語工学論」としては良いのだが、「キャラクターの作り方」としては非常に微妙だということだ。
     社会論的、文化論的、神話論的見地からキャラクターを類型化する内容は非常に興味深いし、多く出典を引く様式は好ましい。例はやや古臭い物が多いが(新しくともエヴァ程度で、前世紀の物ばかりだ)、祖型を探る以上はこれも仕方のないところだろう。
     しかし、既存のキャラを分析するならともかく、魅力的なキャラを想像するためのハウツー本としてはあまり期待できない。祖型を意識してキャラを考えることも、フローチャートに当てはめることも、決して無駄ではない。しかし、本書の中で言う表現を借りれば、「実用的」かについて疑問を覚えるのだ。
     全体的に、抽象的な論じ方がされている点もハウツー本としてはマイナスではなかろうか。工学論という、大学の講義みたいなタイトルには沿っているから、副題が邪魔している印象である。

     創作術としては巻末の賀東招二氏との対談の方が面白い。ただ、こちらも少々グチっぽいところが玉に瑕である。その辺も加味して星三つ半相当と判断した。

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    2013年11月29日
  • サマー/タイム/トラベラー2

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    SF青春小説にミステリーの要素も加わった下巻。各節に差し込まれる地図について、(なんで昔の地図なんか付いているんだろう...)としか読み終わっても気づかず、レビューみながら何やら地図オチとやらがあるみたいなんですね...再読しないとダメですね...

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    2013年08月08日
  • 物語工学論 キャラクターのつくり方

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    物語を作りたい人だけではなく、より作品を深く、分析的に楽しみたい方にオススメ。
    小説や漫画、映画など作品を見る見方が変わります。

    個人的には賀東さんとの対談が楽しかった。

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    2012年09月29日
  • 物語工学論 キャラクターのつくり方

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    巻末の作者が「これは読むべき」という本を紹介しているページと参考文献のページが参考になった。この中から気になったものをいくつか読みたい。

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    2012年06月09日
  • サマー/タイム/トラベラー2

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    ある日突然タイムトラベル能力を身に着けた女子高校生とその仲間達の一夏の交流を描いたSF青春小説。

    主人公達のキャラクター設定が皆そろって劇画的で、細かな設定等も含めてリアリティは全く感じられなかったが、地方に住む現代の高校生の閉塞感は、なかなかうまく描かれていた。

    印象的な猫が登場する点や、主人公達の溜まり場となる喫茶店の名称など、「夏への扉」を始めとした過去のタイムトラベル小説へのオマージュにも溢れた作品。

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    2012年05月04日
  • サマー/タイム/トラベラー2

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    “どうして?
    簡単な話だ。仮に悠有を追いかけたとしよう。運良く(この大群衆の中から)見つけて、つかまえたとしよう。そうなると、やることは決まってる。ぼくはいうんだ。ちょっと口を尖らせながら。かってにいなくなるなよ、と愚痴ってから。なんで急にいなくなってんだよ、と問いつめて。確かめて。
    そしたら、何がおきる?
    ぼくは理解してる。自分がその答えを知らないってことを。想像もできないってことを。そいつはナイト的不確実性だ。ぼくの遥かなる霧笛、喉にたまってしまった無数の違和感。スヌーピーあんちゃんの警告だ。
    ようするに、ぼくは確かめたくなかったんだ。
    悠有が何を見つけたのか。何を思い出したのか。確定したくなかったんだ。
    ぼくをおいてけぼりにしてまで、片づけなくちゃいけない急用ってのが何なのか。
    そうとも、ぼくは知りたくなかった。知らされたくなかった。自分がおいていかれる側の人間だってことを。それくらいなら、辺里駅の一番ホームから落っこちて列車に轢かれるほうがよっぽどましだ。
    ああ神様、ぼくはそのていどの人間なんだ。”[P.81]

    そして彼女は走っていってしまった。
    おいていかれた者を思うと辛いけど。
    後にも会ってるようでそこが救い。
    涼の部屋の所は思わずぞっとした。

    “——もしもこの時、ぼくらが(何の理由もなく)隣にある涼の寝室へずかずかと入っていってたら、事態はもうちょっと少ない被害で決着してたかもしれない。
    (中略)
    百年前、あのヴァン=デル=コールハス/コールハース氏といっしょに駆け落ちしたということになってる令嬢の写真。最後のやつは、いちばんぼくらを驚かしたことだろう。なぜって彼女の顔は、悠有のおばさんにかなり似てたんだから。
    その写真を見て、ある可能性に思い至った時、涼はメモをとろうとしたはずだ。始めはぴったりと動きを止め、愛用のシステム手帳までの最短距離を見定めてから。ものすごい勢いで手帳をつかみ、開く。ページをめくる。
    そして、すぐまた手帳を閉じる。
    たった今まで自分が何をしてたのか思い出せない、そして思い出せないということすら忘れてる、そんな顔で。
    それがどんな病気の症状なのか、専門医だったら解ったはずだ。たとえば知里先生か、彼の同僚だったら。でも彼らはここにはいない。それどころかやつの両親だって立入禁止になってるんだ、この部屋は。ぼくらも部屋の中を見ていない。肝心な人はいつだって、ここ以外のどこかにいる。涼の寝室。本棚の横、白いはずの壁には大小いくつものコルクボードが架かってる。まるで、失われてゆく表層意識を塞き止める堤防のように。メモの上のメモ。重なりあう記憶。本日の予定、鍵の置いてある場所、電子レンジの使いかた、靴の履きかた。友人たちの名前と住所。数時間ごとに、これを見て再確認する。もしもぼくらが寝室へ入り、それを見てたとしたら、ずいぶんとその後の出来事は変わってたはずだ。すべてを避けられたわけではなかったにしても。——

    ——でも、そうはならない。
    涼の寝室は手つかずのままだった。その壁のメモを、ぼくらが見ることはなかった。ぼくと響子はずっとモニタの中の粗い画像を見つめてた。”[P.179]

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    2012年04月07日
  • サマー/タイム/トラベラー1

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    “「当然じゃん」ぼくはできるだけコージンを刺激しないよう、慎重に返事をする。代わりに雨の中を走れと命じられるくらいなら、追従者になったほうがましだ。「場所は問題じゃないって。さもなきゃ、これまでにも同じことが起きてたはずだし」
    「違うな」
    「なんで」
    「その理屈だと、おまえの幼なじみは、これまでにも何度か消えたり跳んだりしてることになるぜ」
    「…………」
    たしかにコージンのいうとおりだった。『跳んだ』場所に原因がないのだとしたら、悠有本人に原因があることになる。それでも問題は単にそちらへ横滑りしただけだ。つまり真の問題はこうだ……なぜ今年の夏が初めてなのか?
    「あのさ、もしかしてさ」
    「うわ」
    ずぶ濡れの涼が近づいてきたので、ぼくらはそろって後じさる。気まずい沈黙のあとで、ぼくはようやく思い出し、預かってた涼の傘を渡してやる。
    「で、なんだって?」
    「だから、もしかしてさ」涼の口調は真面目だった。今から思うと、やつだけが、もうこの頃から事態を真面目に考えていたのかもしれない。「ほんとはこれまでにも、悠有って何度か『跳んで』たんじゃないのかな。ぼくらが気づいてなかっただけでさ」
    ふたたび、気まずい沈黙。
    「まさか」ぼくの反論には、まったく論理性がない。「まさかそんな」”[P.96]

    この時ここをこうしていれば、この先の何々は変わったかもしれないのにと主人公が多々思うものだから、彼等がこの先どんな出来事にあってしまうのかと気になって気になって。
    後半である2巻で色々なことがぶわっと起きそう。

    “二人の患者の神経系におきていたのは、まさにそれだった。数週間おきに、ありえたかもしれない過去と現在(そして時には未来)が脳細胞の網の中に現れる。どこにも矛盾のない、完璧な半生。ふつうに通学もできるし、掃除も料理もベッドの支度もできる。ただ一つだけ問題があるとすれば……まわりの世界すべてが自分の記憶と食い違っているということだけ。
    鉱一さんは四番目の患者で、だから医療機関の対応も最初の二人に比べれば適切だった。自殺未遂も無し、精神病院への片道切符も無かったんだから。それでもやっぱり、事が解決したわけじゃない……全身の筋力は弱まり、カルシウムは減っていく。軽い頭痛とわずかな目眩。消化器系のゆっくりとした衰弱。睡眠時間の増大傾向。免疫力の低下。それからもちろん、約十七日周期でうつり変わっていく彼の『現実』。
    知里先生も周期にあわせて新しい地名や人名を学んでゆく。変化がおきるたびに同じ説明が繰り返される——ええ、たしかにここは君の住む火星基地(もしくはガリレオ衛生の田園都市、十九世紀最後の年に建てられた古い軌道エレベータ、関門海峡を越えてつながる万里の長城の一角)ですよ、ですが貴方は原因不明の難病に罹ってしばらくのあいだ治療と静養が必要なのです。ですからこの部屋から出ないように。ご心配なく、貴方のただ一人の肉親である妹さんには、きちんとこちらから説明してありますから——。先生の忍耐力は、ほとんど無限に続く。まるでトリブルのように、どこまでも。彼は鉱一さんの『世界』のほんの一部を共有する。新しい家具や生活用品を一緒に作りさえする。十七日毎の『世界』を分かっていなくても、静かに参加することはできる。”[P.165]

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    2012年03月30日
  • 15×24  link six  この世でたった三つの、ほんとうのこと

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    6巻では、ようやく終結。いろんな意味で安心しました。あと、マラソンを走り終わったようなスッキリ感が。
    予想できない最後だったけど、自殺っていうのはする方もそれなりの覚悟があるけど、止める方もそれなりの覚悟がいるよな……。
    本当に長い夜でした。これだけ長けりゃ、ひいきキャラもできるってもんです。

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    2011年08月14日
  • サマー/タイム/トラベラー2

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    ネタバレ

    あるSF的事象の発生に、古今東西のSF小説などからアプローチしていくくだりのある、ユニークな小説。
    結局最後までもつれていく解明への心境と、もっと原始的な心境のせめぎあい。そして受け入れざるを得ないラスト。
    なかなか読みごたえがある。あと鶴田謙二氏のイラストがたまりません。

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    2011年02月23日
  • サマー/タイム/トラベラー2

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    御託の多い語り口でなかなか核心に迫らない青春SF小説。タイムトラベルの力を持った女の子が出てくるけど、基本は青春。高校生の一夏の出来事的ノリ。文体で好き嫌い別れる節あり。

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    2010年10月01日
  • サマー/タイム/トラベラー1

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    ご託の多い、賢い高校生の語りが読みにくい。慣れないとしんどい語り口調。だけど、ある程度読み進めてくると面白い。かも?ノリとしては『時をかける少女』と『ドラえもん』を足して二で割った感じ??とりあえず、2巻になるまで核心に迫らない。何だかんだで読み終わる感じ。

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    2010年09月30日
  • 15×24  link six  この世でたった三つの、ほんとうのこと

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    うむむ、現実に起きる様々な事象についての想像力、といえばよいのかな、そんなものの重要性でしょうかね。自殺についても、改めて考え直してみるといろいろな考え方があり得るのですな。
    ただ、一つひとつの「議論」は面白いのだけれど、エンターテイメントとして、読み物としてみたとき、エピソードの漫画っぽさがちょっと合わなかったかも。この辺は好みの問題だろうけれどね。

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    2010年09月08日
  • 15×24 link five ロジカルなソウル/ソウルフルなロジック

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    よくも悪くも話がもう無茶苦茶に展開していて、これがあと一巻でどうやって収束するのか想像がつかん!どんなラストを迎えるのか、6巻を読むのが楽しみ。...実は7巻に続くとかじゃないよねw

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    2010年09月08日
  • 15×24 link four Riders of the Mark City

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    うーん、急に野球対決になる、みたいな展開は漫画的すぎてちょっと受け付けなかった。ただ、徐々にキャラクターたちの裏の部分であったり、生死についてのそれぞれのスタンスだったりが見えてきた。続きが楽しみ。

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    2010年09月08日
  • 15×24 link two 大人はわかっちゃくれない

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    一巻に比べて話が展開してきて読みやすくはなってきたけれど、なんかまだ乗り切れない。パニック的な追いかけっこのシーンがいまいち盛り上がらないせいか?とりあえず、続けて三巻も読もう。

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    2010年09月08日
  • 15×24 link one せめて明日まで、と彼女は言った

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    どうも新城カズマ氏の文章とは相性が良くないらしく、読みなれるまでにやたらと時間が掛かった。いずれにしても、この巻だけじゃ区切りも良くないので、二巻も続けて読むかね。

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    2010年09月08日
  • サマー/タイム/トラベラー1

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    いかに思わせぶりかは他のコメントを参照してもらうことにしてw感じたことを書くと、構成がいわゆるアニメ的(むしろラノベ的?)。一話ごとに 前フリ→日常orストーリーに直接関係しない雑談→伏線 っていう流れは基本だし、イントロで世界観、前半は日常&伏線、後半で一気にシリアス&伏線回収、なんてのは電脳コイルであったな。日常系アニメが好きな人、つまり主人公達のSF与太話でニヤニヤできる人ならこの巻も悪くない…かな。一話ずつならいいけど、続けて読むとちょっと疲れる構成。話自体は面白そうだからとりあえず2巻に期待

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    2016年01月17日
  • 15×24 link one せめて明日まで、と彼女は言った

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    群像劇としてはまあまあ。まだ起承転結の承あたりなので何とも言えませんが。
    ぱっと見で見たことないような名字が多い所為か人名が非常に覚えにくいのと読んでいてスピード感を全く感じない。劣化成田良悟と言われているのも分かる。link twoに期待。

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    2010年07月13日
  • 15×24 link one せめて明日まで、と彼女は言った

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    <15人の24時間! 渾身の一日。問題作!高校生・徳永準の自殺予告メールがネットに流出。友人・笹浦は東京のどこかにいる彼を止めようと捜索隊を結成する。ライトノベル史上〈もっとも長い一日〉がはじまる!! >けっこう話題なラノベということで。小説としての作り方が面白くて、かつ先が気になる作品になっている。ただ、基本口語調なためか若干読むのがしんどかった。

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    2010年04月24日