永瀬隼介のレビュー一覧

  • 19歳 一家四人惨殺犯の告白 (完結版)

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    永瀬隼介『19歳 一家四人惨殺犯の告白 完結編』光文社文庫。

    2004年に角川文庫から刊行された『19歳 一家四人惨殺犯の告白』に新たに書き下ろしの最終章『死刑執行のとき』を加えたノンフィクションの完結編。角川文庫版は既読である。

    1992年に千葉県内で起きた19歳の少年による一家四人惨殺事件。著者は事件の背景、少年の生い立ちから死刑執行までを追い続ける。

    金のために縁もゆかりも無い無辜の家族四人を惨殺し、長女を強姦するという極悪非道の限りを尽くした当時19歳の関光彦。いくら複雑な家庭環境で幼少期を過ごしたと言っても決して許されることではない。むしろ、こんな男が44歳まで生き長らえていた

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    2025年04月15日
  • 霧島から来た刑事~トーキョー・サバイブ~

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    永瀬隼介『霧島から来た刑事 トーキョー・サバイブ』光文社文庫 。

    シリーズ書下ろし第2弾。

    前作で古賀正之と共に大東京で息子のために大活躍した妻の慶子は残念ながら5ヶ月前に亡くなってしまったという設定である。そして、今回も冒頭から正之の鹿児島弁が容赦無く飛び出すのだが、妻の慶子が居ないのためか虚しさを感じる。

    今回は、半グレ、新興宗教団体、ホスト、トー横、大久保公園の立ちんぼ、ネグレクトなど最近の日本の暗部や世相を沢山描いているが、少し詰め込み過ぎで、的が絞れていないようなストーリーだった。それでも前作ほどではないが、端々で人間の温かさが伝わる良い小説に仕上がっている。


    ある日、妻の

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    2024年03月28日
  • 嘘と少年

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    文体とか状況の表現の仕方とかなんか鼻につく書き方だったけど物語としては楽しめた。
    ただ終わりかたもそうだけど自分の家族や兄貴をそんなに悪者にする必要あったのかな?
    最終的にはあまりにも皆んな報われなさすぎたんじゃないかな?
    もう少しハッピーエンドでもよかったんじゃないかと思った。

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    2024年01月26日
  • 白い疵(きず)

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    永瀬隼介さんの作品、あの「19歳-一家4人惨殺犯の告白」を書いた作家さんだなぁと、この事件は、市川の行徳で起こった事件で当時、近くの小学校に配達などしていたので特に印象深く記憶していました。その永瀬さんが書いた作品もう期待大です。女性SP黒木の活躍、相棒の城島のやりとりもおもしろく主人公月尾雄大がどのような出自であるかわかってくる第4章以降は、一気読みでした。今の政治情勢にも似た展開にも興味津々でした。将来の総理候補の月尾が船橋出身で何か庶民派の野田元総理を思い出してしまいました。「ツッキー」と言う呼び名

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    2023年12月08日
  • 霧島から来た刑事

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    ネタバレ

    鹿児島県警の元刑事という父親の人柄が好ましい。慣れない東京で失踪した息子を探す姿に周りの人も助けずにはいられない。そして母親もまた理想的。息子の失踪の真相に迫りやはりこの夫婦が登場しなければ息子の命も危うかったと思う。ただ自分としては夫婦がいつまでも鹿児島の地で仲良く暮らしたというハッピーエンドにして欲しかった、、

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    2023年08月04日
  • 逃亡遊戯 歌舞伎町麻薬捜査

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    82最後の相棒の続編。主人公が変わったけど酷い環境からの脱却と革命の物語。結構悲惨な境遇の登場人物だけど陰鬱な感じがなく、爽快感というか疾走感がある。最後を読むとこりゃまた次作あるそうですね。楽しみです。

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    2023年06月29日
  • 逃亡遊戯 歌舞伎町麻薬捜査

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    永瀬隼介『逃亡遊戯 歌舞伎町麻薬捜査』文春文庫。

    『最後の相棒 歌舞伎町麻薬捜査』の続編。新宿歌舞伎町を舞台にした本格警察エンターテイメント小説。今回は4話収録の連作形式の短編集。

    前作に比べて少しライトな感じで始まった物語は、第三話から急激に熱を帯びてくる。面白いのだが、最後話の結末で高まった熱量が一気に冷める。こんな結末ってありか。続編ありきではないか。

    かつて伝説のカリスマ捜査官と呼ばれていたが、闇組織と繋がり、麻薬に手を出した挙げ句、テロリストに殺害された桜井文雄の後を継ぎ、新宿署組織対策課に異動した若手刑事の高木誠之助。高木は主任の洲本栄とコンビを組み、捜査に邁進する。

    『第

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    2023年06月15日
  • 悔いてのち

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    誰にも、悔いが残る事はある…
    でも、ここの人ら、取り返し付かんような事やねんな。
    プロローグのタイトルが、何かええ感じ。あまり深刻感なさそうなタイトルやねんけど、中身は、めっちゃ深刻〜
    読み進めていくと分かる。
    更に、何人も悔いある人が…結構、深刻なのが…しかも、メインキャラやん。

    読み進めていくうちに、プロローグの意味も分かって来るんやけど、悪の総本山の方だけは、なかなか分からんかった。最後に真打登場って感じで、ようやく…
    殺人事件を追うっと感じではなく、そいつを追ってるんやから、当然か…

    元SPで、諸事情で、今はパチンコ屋さんの社員。(落差を出したいのか知らんけど…あかん気がする)

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    2023年05月04日
  • 殺し屋の息子

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    面白かった。他の方の感想もきいてみたいが、ちょいちょいとヒネリが入っていたことが最後にわかるのですが、そのひねりの必然性が私にはよくわからなかつた。そのひねりのために主人公の心情がわかりにくくなっているような、いないような。

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    2022年10月02日
  • 刑事の骨

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    誘拐事件で、大失敗して、出世の道を閉ざされた刑事さん。更に、この事件は、未解決のまま時効を迎える…
    定年後に、再度、同期が死んだ事をきっかけに犯人探し再開!
    しかし、もう出世絶望やのに定年までしがみつくんや…別に出世欲ない人は、それでもええと思うけど、出世欲の権現みたいな人が干されながも…って…何か違和感あるな。
    定年迎えて、年金も貰えて余裕で犯人探しか…っと変な事を思ってしまう。
    前半は、淡々と、後半は怒涛の如く動きまくる!
    しかし、幼い子供を殺されても、まだ、組織の論理で、動く警察もどうなん?って思う。
    主人公も敏腕で出世頭やった割には、定年後の動きは、衰えたとしか思えん感じ。干されて定年

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    2022年08月19日
  • デッドウォーター

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    「19歳 一家四人惨殺犯の告白」をノンフィクションライターで書いて、小説家になって、これが対となるフィクションになる。
    5人を強姦殺人して、死刑判決を目前にしても、平気な犯人。
    「塀の中で国家の庇護のもと、とんでもない化け物に育っている」
    とまで言われ…
    フリーライター加瀬が迫る。これは、永瀬さんの生写しなんかな。
    犯人のいう「至高」とは?
    それがキーワードとなって動き始める。
    賢い人って、何かすぐに、コロッと心酔するんかな?オウムの時も、優秀な人がいっぱい信者に、なってたし。
    塀の中におって、物理的な復讐は出来んけど、別のやり方で。
    最後は、まぁ、ええ感じで。

    永瀬さんのは、文字が小さいの

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    2022年06月16日
  • 天涯の蒼

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    読み切ったって感じやな。
    今時のスラスラ読める小説やなく、重厚感たっぷりって感じ。
    めっちゃハードボイルドやん!それも古典的な感じの。なかなかでした。

    無実の容疑者を自殺に追い込んで、警察クビになった敏腕刑事。家族とも離れ、今は、しがない探偵業…
    何か読んでると、かなり前のことかと思うけど、実は4ヶ月前なんで、ホカホカ〜
    でも、これには真相が…
    終始、暗いというか重い、ええ感じのハードボイルドやわ。
    警察組織、ヤクザ、風俗とお決まり感はあるけど。
    でも、ワンちゃんが可愛い〜
    ドーベルマンなんで、少し可愛いとは違うかもしれんけど。

    警察組織の闇は深そうやな〜ヤクザとの密着度がハンパないこの街

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    2022年03月21日
  • 大統領に告ぐ 新橋署刑事課特別治安室〈NEO〉

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    二回目、2022-1-13-4スカッとするハードボイルド。もうちょっとどっちかに振れて欲しいというのはわがままかなあ。次は隣の半島あたりが舞台のやつをお願いします。

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    2022年01月13日
  • 霧島から来た刑事

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    鹿児島の刑事と元警官である妻の気合の入り方と優しさにシビれ、展開のスピード感もあり、期待以上の面白さでした。
    田舎から突然新宿に出てきた時の驚きは、大阪育ちの自分にも想像できます。確かに東京はどこに行っても人が多過ぎるし、どこの駅前でも地方中核都市並みの賑わいですもんね。

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    2021年09月30日
  • 総理に告ぐ 新橋署刑事課特別治安室〈NEO〉

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    カリスマ総理大臣を告発する売れないライターと警察の特別組織の物語。
    免許制度に骨抜きにされているマスコミが気骨を見せるシーンは良かったけれど、今のテレビ局の様子を見ていると、とても現実には起こりそうにないな。。
    仕事には志を持たなければと思わせられる一冊でした。

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    2021年05月04日
  • 最後の相棒 歌舞伎町麻薬捜査

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    永瀬隼介『最後の相棒 歌舞伎町麻薬捜査』文春文庫。

    新宿歌舞伎町を舞台にした本格警察エンターテイメント小説。

    作品ごとにテーマを変えて読者を魅了する永瀬隼介の快作。捻りの効いたプロットと予想外の展開、刑事たちの熱い生き様にページをめくる手が止まらない。

    圧倒的な実力と決意を持ち、余りにも刑事であり続けようとしたために家族をも犠牲にし、闇社会と太いつながりを持っていたカリスマ刑事の桜井。やがて闇社会に関わり過ぎた桜井は警察組織により駆逐される。そんな桜井の相棒となった新人刑事の高木は桜井の意思を継ぎ、闇社会と関わりながら頭角を現して行く。高木は新たに家族を第一に考える先輩刑事の洲本とコンビ

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    2021年04月14日
  • 悔いてのち

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    主人公である元警視庁SPの小津だけでなく登場人物の多くが過去の悔いを引きずっていて、それを繋ぎ合わせた物語の展開が切なくて良い。
    普段は淡々としているのに、いざという時には恐ろしく強いというキャラクターはとても魅力的なのでシリーズ化を期待したい。

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    2021年02月14日
  • 閃光

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    面白かった〜!でも、長かった〜!
    600ページにも及ぶ長編!活字も小さいし…これは老眼の影響か…(~_~;)
    戦後三大未解決事件とも言われる「三億円事件」を題材に。
    金銭的被害がないのもあり、被害金額2億9430万7500円の語呂から、「憎しみのない強盗」とも言われたみたい。
    でも、実は…
    警察の組織の論理が優先し、事件をうやむやにして、時効を迎えた事件。
    でも、それが、30年以上してから、また動き出す!
    ほんまの事件の事実と絡ませながら、上手くミステリーとして仕上がってるわ!
    警察組織って、ほんまに許せんな!って思えてくる。
    「嘘つきは泥棒の始まり」って言うけど、その泥棒を取り締まる方が、嘘

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    2021年02月07日
  • 12月の向日葵

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    2020.12 この手の小説はあまり読まないんだけど、書評で読んでみた。グイグイくるノワールですな。分厚い量ながらページをめくる手が止まりませんでした。

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    2020年12月28日
  • 総理に告ぐ 新橋署刑事課特別治安室〈NEO〉

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    多少無理な設定で有りましたが 非常に楽しく読めました 特に設定が現在の状況に似てるのが より面白くしました

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    2020年11月19日