永瀬隼介のレビュー一覧
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「テーマ:ひまわり#6」です
6作目はなんとノワール!ノワールとひまわり?食い合わせ悪そうだけども!
はい、もうなんか和製ノワールのオールドタイプのお手本みたいなお話です
まず基本を押さえてからいろいろ試しましょうね的な
球種で言うとフォーシームです
高校時代の親友2人、方や刑事に方や極道に
そして2人が共に愛した女は刑事の妻
うーん、フォーシーム(伝わらない表現に固執)
そして、物語の展開もフォーシーム、結末もフォーシーム
つまりはオートバックスということです
間違えましたオーソドックスということです
しかしながら、自分オーソドックス大好きなのであります!く(`・ω・´)
えがっ -
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永瀬さんのノンフィクション!
昭和8大事件に、猪木VSアリ戦も入んのか…
3億円事件は分かるけど、グリコ森永事件は?…そうか…真相が分からんのか?永瀬さんが追ってないだけ?
って、いちゃもん付けたけど、面白い!
まぁ、面白いけど、真相はやり切れんのばっかりな気がする。
3億円事件は、永瀬さんが「閃光」でもフィクションとして書いてるけど、犯人はホンマはそうかもしれんけど、無実で一旦捕まった人のその後はやり切れん…
心臓移植のは知らんかったけど、何かなぁ…医者なら人の命を救う事を第一に考えなアカンのとちゃうの?
丸山ワクチン(何か、めっちゃ懐かしい…)の件もそうやけど…何か自分の権威とか名誉とか -
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夫の友人からお借りしました。
タイトルから警察小説かと思って読み始めたのですが、血みどろの格闘シーンや拷問シーンの連続で、私にとっては衝撃的すぎる作品でした。
登場人物がプロレスラーや総合格闘家、元世界最強のアマレスラーのロシアマフィア等、右を向いても左を向いてもゴツい武闘派揃い。まるで北斗の拳の世界(古いね)。
っていうかやっていることも北斗の拳ばりで、人がじゃんじゃん素手で殺されていく凄惨なシーンが多くて目をそむけたいのに、先が気になって読むのが止められないという・・・。
だって、格闘技話かと思いきや、ロシアマフィアなんかが登場し国家犯罪の方向に話が流れてミステリ要素があり、そん -
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永瀬隼介『総理に告ぐ 新橋署刑事課特別治安室〈NEO〉』角川文庫。
非常にリアリティがあり、恐怖を感じると共に何とも痛快なサスペンスだった。政界の裏、警察組織の恐ろしさ、政界とマスコミの癒着など、危ない情報がたっぷり詰まった異色の警察小説である。『経済的徴兵制』……今の総理大臣ならやりかねないだろう。
脳梗塞で政界を引退した元与党幹事長の佐竹は現政権の暴走と極端な右傾化を憂い、自身の回顧録のゴーストライターを務めるフリージャーナリストの小林に驚愕のスキャンダルを告白する。折しも、佐竹を監視する公安にスキャンダルの暴露が知られ、小林は現政権はおろか警察組織をも敵に回すことに…… -
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永瀬隼介『悔いてのち』光文社文庫。
殆どの永瀬隼介作品を読んでいるが、兎に角ハズレが少ない貴重な作家である。いつも思うが、ストーリーへの導入の仕方が巧いのだ。無論、ストーリーも巧みで、隙が無い。
ノーベル賞作家、カズオ・イシグロの『日の名残り』へのオマージュを込めた傑作サスペンスである。何よりタイトルが良い。ストーリーも良い。妻を喪い、妻への思いを引き摺りながら生きる元警視庁SPの小津良介という主人公が良い。
パチンコ店の社員に甘んずる小津良介のもとに、元経済産業大臣の平泉凛太郎から突然の依頼がもたらされる。政界での再起を試みる平泉が抱える心配の種、息子の交友関係を調べてほしいというのだ -
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永瀬隼介『無の夜』中公文庫。
『三日間の相棒』『わたしが殺した男』に続き、佐藤秀之進と佐藤龍二の二人の探偵が活躍するダブルシュガー・シリーズの完結編。しかも、文庫書き下ろし。現代日本の探偵ハードボイルド小説の最高峰に達していながら、きっきり三作で完結させる潔さ…
閑古鳥が鳴く新宿五丁目のバー兼探偵事務所『あなたのシュガー』で探偵業を営む佐藤秀之進と相棒の佐藤龍二。ある夜、二人のもとに謎の美女が訪れ、極めて危険な仕事を依頼する…
最近の小説で、これほどハードボイルドらしい雰囲気と言い知れぬ余韻を味わったのはいつ以来だろうか。タイトルの『無の夜』に納得のいく内容とシリーズの完結。見事と言うし -
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ネタバレ前作での、緻密だけどスピード感ある格闘アクション描写に魅せられ、続編の本作を探しまわったけど、書店でまったく見つけることができなかった絶望感を払拭してくれる文庫化に狂喜乱舞。
そして、その内容も期待を裏切らない出来。
本作では健三や富永、悠子のキャラを深堀するような話が多かった印象。それに絡めて主人公藤堂の、不器用で要領の悪い様子が前作以上にデフォルメして描写されており、好意的にとればキャラがより立ってきたという感があります。
脇役の存在感が強まった反面、押しの弱い主人公の存在感が薄くなってしまった感は否めませんが、ここは続編(あるのか?)で払拭してくれることを期待ですかね。 -
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空手道場を舞台にした連作短編小説。真っ直ぐ過ぎて、融通の効かない藤堂は広告代理店をリストラされ、実戦空手の先輩・神野に潰れかけた空手道場を任される。藤堂は困難にぶつかり、迷いながらも、指導員の健三と富永と共に道場を巡る数々の問題と対峙する。
純粋な格闘小説という訳ではないが、総合格闘技事情と空手道の状況をも反映し、しっかりした人間ドラマに仕立てられている。実戦空手の鬼・神野、真っ直ぐ過ぎて、融通の効かないが、実は空手の実力もある藤堂、血気盛んで、喧嘩っ早い健三、大手電気メーカー人事課長の富永という個性派揃いの登場人物が物語を上手く盛り上げているようだ。
永瀬隼介という作家を知ったのが、『ポ -
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冒頭------
ちっきしょう。
暑い。脳天が焦げそうだ。香坂一はのしかかる灰色のビル群を見上げ、浅黒い顔をしかめた。
風がそよとも吹かない午後、灼けた熱がエアシャワーのように降り注ぎ、鉄もコンクリートも街路樹も、まとめて炙る。六本木の街が隅々まで暑く蒸し、もわっとした陽炎が湧く。人が、ビルが、クルマが、高速道路が、幻のように白く揺れる。
高校時代、親友だった一と慎二。
在学中からグレ始め、傷害事件で退学になった一はその後極道の世界へ、大学の柔道部に進んだ慎二は警察官にという正反対な道を歩むことになる。
バブル真っ盛りの1989年に再会した二人は、不思議な信頼関係で結ばれていく。
それで