永瀬隼介のレビュー一覧

  • 19歳 一家四人惨殺犯の告白 (完結版)

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    内容はとても悲惨で苦しいものだが、サクサク読み進められた。それだけ人物に興味をもち、何を考えているのか、その思考を知りたいと思った。
    現実に起きた事件と分かりながらも、どこか創作作品のような縁遠い感覚も抜けきれなかった。それほどまでに自分の住む世界と乖離していた。
    自分の知見が深まる1冊であった。

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    2025年06月18日
  • 12月の向日葵

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    「テーマ:ひまわり#6」です
    6作目はなんとノワール!ノワールとひまわり?食い合わせ悪そうだけども!

    はい、もうなんか和製ノワールのオールドタイプのお手本みたいなお話です
    まず基本を押さえてからいろいろ試しましょうね的な

    球種で言うとフォーシームです

    高校時代の親友2人、方や刑事に方や極道に
    そして2人が共に愛した女は刑事の妻

    うーん、フォーシーム(伝わらない表現に固執)

    そして、物語の展開もフォーシーム、結末もフォーシーム
    つまりはオートバックスということです
    間違えましたオーソドックスということです
    しかしながら、自分オーソドックス大好きなのであります!く(`・ω・´)

    えがっ

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    2023年07月08日
  • 疑惑の真相 「昭和」8大事件を追う

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    永瀬さんのノンフィクション!
    昭和8大事件に、猪木VSアリ戦も入んのか…
    3億円事件は分かるけど、グリコ森永事件は?…そうか…真相が分からんのか?永瀬さんが追ってないだけ?
    って、いちゃもん付けたけど、面白い!

    まぁ、面白いけど、真相はやり切れんのばっかりな気がする。
    3億円事件は、永瀬さんが「閃光」でもフィクションとして書いてるけど、犯人はホンマはそうかもしれんけど、無実で一旦捕まった人のその後はやり切れん…
    心臓移植のは知らんかったけど、何かなぁ…医者なら人の命を救う事を第一に考えなアカンのとちゃうの?
    丸山ワクチン(何か、めっちゃ懐かしい…)の件もそうやけど…何か自分の権威とか名誉とか

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    2023年01月29日
  • 属国の銃弾

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    141前半は若干時代が前後して混乱するけど骨太のこの作者らしい作品。個人名を当てはめながら読みました。ワンイシューがまかり通る現在の世相。複雑な課題を解きほぐそうと言う政治家はおらんのか!

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    2022年10月31日
  • 殺し屋の息子

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    137最高にウイットに富んでいてしかもスピーディです。親子関係はちょっとややこしいけど、勧善懲悪っぽいのがすきっとするね。最後は我が身を振り返ってゾッとするけどね笑

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    2022年10月24日
  • 殺し屋の息子

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    最初から最後まで良かった。
    読み進めるごとにスピード感が増し、ストーリーも予想に反する展開。
    元ヤクザ、元刑事を中心に、登場人物たちのキャラも良く楽しめたエンタメハードボイルド作品でした。
    オススメです!

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    2022年08月01日
  • 閃光

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    三億円事件をベースにしたフィクションで、もう19年前に書かれたもので文庫も積読だったのですが、まぁ面白い本でした。600頁も飽きることなくワクワク感で読まされました。不明な点が多い事件ですが、意外とこのような真相があるかもという感じがします。

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    2022年01月03日
  • 霧島から来た刑事

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    永瀬隼介『霧島から来た刑事』光文社文庫 。

    最初は情け容赦無い鹿児島弁の連発に戸惑うものの、それがかえってリアリティを感じさせてくれると同時にほっこりさせてくれる。意外なストーリー、息子を思う親の愛。非常に面白い。そしてラストには涙、涙、涙……

    鹿児島県警を定年退官し、地元鹿児島で悠々自適に暮らしていた63歳の元刑事の古賀正之は警視庁組対刑事の息子・武が突然失踪したことを聞き、単身で東京へと向かう。息子の所在を捜し、馴れぬ東京で奮闘する正之。あろうことか、鹿児島から正之の妻の慶子まで駆け付けるが……

    本体価格780円
    ★★★★★

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    2020年02月07日
  • 特捜投資家

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    教養を感じる文体。成功者の光と闇。成功者の鋭い視点。実在に近い社会や登場人物の描写。
    派手な成功は裏社会にも通じる。それらと戦っていくだけの頭脳と臭覚が必要。

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    2019年12月29日
  • 無の夜

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    ネタバレ

    評価は5

    内容(BOOKデーターベース)
    閑古鳥が鳴く新宿のバー兼探偵事務所「あなたのシュガー」。だが、謎の美女が訪れた夜から、龍二と秀之進は政界の怪物に接近することに。その男はカリスマ性と“あるもの”によって日本を覆さんとしていた―。元刑事の探偵コンビ「ダブルシュガー」シリーズ完結篇。文庫書き下ろし。

    豪快な佐藤さんとどんくさいが人間味あふれる佐藤さんのダブルシュガー(佐藤さん)が軽快で良い味を出している。
    強いて言えば次期総理とも言われたカリスマ男の最後があっけなさ過ぎたか?

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    2019年09月04日
  • 特捜投資家

    購入済み

    面白い

    勉強にもなるし、何より世界観に引き込まれる。続編やスピンオフに期待。。。

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    2019年05月16日
  • ポリスマン

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    夫の友人からお借りしました。

    タイトルから警察小説かと思って読み始めたのですが、血みどろの格闘シーンや拷問シーンの連続で、私にとっては衝撃的すぎる作品でした。
    登場人物がプロレスラーや総合格闘家、元世界最強のアマレスラーのロシアマフィア等、右を向いても左を向いてもゴツい武闘派揃い。まるで北斗の拳の世界(古いね)。
    っていうかやっていることも北斗の拳ばりで、人がじゃんじゃん素手で殺されていく凄惨なシーンが多くて目をそむけたいのに、先が気になって読むのが止められないという・・・。
    だって、格闘技話かと思いきや、ロシアマフィアなんかが登場し国家犯罪の方向に話が流れてミステリ要素があり、そん

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    2019年03月14日
  • 総理に告ぐ 新橋署刑事課特別治安室〈NEO〉

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    永瀬隼介『総理に告ぐ 新橋署刑事課特別治安室〈NEO〉』角川文庫。

    非常にリアリティがあり、恐怖を感じると共に何とも痛快なサスペンスだった。政界の裏、警察組織の恐ろしさ、政界とマスコミの癒着など、危ない情報がたっぷり詰まった異色の警察小説である。『経済的徴兵制』……今の総理大臣ならやりかねないだろう。

    脳梗塞で政界を引退した元与党幹事長の佐竹は現政権の暴走と極端な右傾化を憂い、自身の回顧録のゴーストライターを務めるフリージャーナリストの小林に驚愕のスキャンダルを告白する。折しも、佐竹を監視する公安にスキャンダルの暴露が知られ、小林は現政権はおろか警察組織をも敵に回すことに……

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    2019年03月05日
  • 悔いてのち

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    永瀬隼介『悔いてのち』光文社文庫。

    殆どの永瀬隼介作品を読んでいるが、兎に角ハズレが少ない貴重な作家である。いつも思うが、ストーリーへの導入の仕方が巧いのだ。無論、ストーリーも巧みで、隙が無い。

    ノーベル賞作家、カズオ・イシグロの『日の名残り』へのオマージュを込めた傑作サスペンスである。何よりタイトルが良い。ストーリーも良い。妻を喪い、妻への思いを引き摺りながら生きる元警視庁SPの小津良介という主人公が良い。

    パチンコ店の社員に甘んずる小津良介のもとに、元経済産業大臣の平泉凛太郎から突然の依頼がもたらされる。政界での再起を試みる平泉が抱える心配の種、息子の交友関係を調べてほしいというのだ

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    2018年03月11日
  • 無の夜

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    永瀬隼介『無の夜』中公文庫。

    『三日間の相棒』『わたしが殺した男』に続き、佐藤秀之進と佐藤龍二の二人の探偵が活躍するダブルシュガー・シリーズの完結編。しかも、文庫書き下ろし。現代日本の探偵ハードボイルド小説の最高峰に達していながら、きっきり三作で完結させる潔さ…

    閑古鳥が鳴く新宿五丁目のバー兼探偵事務所『あなたのシュガー』で探偵業を営む佐藤秀之進と相棒の佐藤龍二。ある夜、二人のもとに謎の美女が訪れ、極めて危険な仕事を依頼する…

    最近の小説で、これほどハードボイルドらしい雰囲気と言い知れぬ余韻を味わったのはいつ以来だろうか。タイトルの『無の夜』に納得のいく内容とシリーズの完結。見事と言うし

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    2017年08月27日
  • わたしが殺した男

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    永瀬隼介『わたしが殺した男』中公文庫。

    ダブル佐藤シリーズの第2弾。不覚にも2年前に刊行されたシリーズ第1弾の『三日間の相棒』は見逃しており、未読であった。早く読まねば!

    さて、本書であるが…私立探偵の佐藤秀之進に誘われ、埼玉県警を辞め、新宿のバー兼探偵事務所で働き始めた佐藤龍二は警視庁のキャリア・八木が持ち込んだ依頼から、とんでもない悪魔と対峙することになる。

    ダブル佐藤の軽妙な会話と、新宿のバーという夜とハードボイルドな雰囲気、読み応えのあるストーリー。面白い。

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    2017年02月26日
  • 傷だらけの拳 道場II

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    ネタバレ

    前作での、緻密だけどスピード感ある格闘アクション描写に魅せられ、続編の本作を探しまわったけど、書店でまったく見つけることができなかった絶望感を払拭してくれる文庫化に狂喜乱舞。

    そして、その内容も期待を裏切らない出来。

    本作では健三や富永、悠子のキャラを深堀するような話が多かった印象。それに絡めて主人公藤堂の、不器用で要領の悪い様子が前作以上にデフォルメして描写されており、好意的にとればキャラがより立ってきたという感があります。

    脇役の存在感が強まった反面、押しの弱い主人公の存在感が薄くなってしまった感は否めませんが、ここは続編(あるのか?)で払拭してくれることを期待ですかね。

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    2014年12月10日
  • されど愚か者は行く 道場 I

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    空手道場を舞台にした連作短編小説。真っ直ぐ過ぎて、融通の効かない藤堂は広告代理店をリストラされ、実戦空手の先輩・神野に潰れかけた空手道場を任される。藤堂は困難にぶつかり、迷いながらも、指導員の健三と富永と共に道場を巡る数々の問題と対峙する。

    純粋な格闘小説という訳ではないが、総合格闘技事情と空手道の状況をも反映し、しっかりした人間ドラマに仕立てられている。実戦空手の鬼・神野、真っ直ぐ過ぎて、融通の効かないが、実は空手の実力もある藤堂、血気盛んで、喧嘩っ早い健三、大手電気メーカー人事課長の富永という個性派揃いの登場人物が物語を上手く盛り上げているようだ。

    永瀬隼介という作家を知ったのが、『ポ

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    2014年08月31日
  • 12月の向日葵

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    なんとすばらしい青春小説。
    ヤクザもんでイヤだと思った方も、なんとか最後まで我慢して読んでみてください。
    後悔させません!

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    2014年07月12日
  • 12月の向日葵

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    冒頭------
    ちっきしょう。
     暑い。脳天が焦げそうだ。香坂一はのしかかる灰色のビル群を見上げ、浅黒い顔をしかめた。
     風がそよとも吹かない午後、灼けた熱がエアシャワーのように降り注ぎ、鉄もコンクリートも街路樹も、まとめて炙る。六本木の街が隅々まで暑く蒸し、もわっとした陽炎が湧く。人が、ビルが、クルマが、高速道路が、幻のように白く揺れる。

    高校時代、親友だった一と慎二。
    在学中からグレ始め、傷害事件で退学になった一はその後極道の世界へ、大学の柔道部に進んだ慎二は警察官にという正反対な道を歩むことになる。
    バブル真っ盛りの1989年に再会した二人は、不思議な信頼関係で結ばれていく。
    それで

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    2014年07月08日