永瀬隼介のレビュー一覧

  • 去りゆく者への祈り

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    古城シリーズ第2弾。
    今回は、中国マフィアに潜入した警察のS捜し。
    とにかく、騙されたり、危険な目にあったりでハラハラして飽きさせない。しかも、登場人物に、一概に悪人とは言い切れないような多面性があるのも魅力的。
    最後に意外な人物が再登場したり、シリアスな中にもコミカルなやりとりがちょこちょこ出てくるんだけれど、それが清涼剤的な感じになっていて、えげつない話の割には後味も悪くない。

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    2010年06月06日
  • 退職刑事

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    題名どおり元刑事が主人公の短編集。どれもハッピーエンドでは無いけれど本人なりに落とし前をつけているので、むしろすっきりしたような感覚で悪くない。「罪と罰の果てに」もよかったし最近のお気に入り作家。

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    2010年03月10日
  • デッドウォーター

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     フリーライター・加瀬隆史が今、必死に取材をしている相手・・・18歳の時に5人の女性の連続強姦殺人事件を起こして逮捕された獄中の穂積壱郎。彼は一審、二審で死刑という判決が出たにも関わらず、死の恐怖におびえることがなく、また、反省の色もない。上告しているものの、決して無罪の主張をしているわけでもない。彼に取材を申し込んだ際になぜか気に入られた加瀬隆史は、彼の獄中からの手紙により、事件の全貌、そして驚愕の事実を知ることになる。

     穂積が信じているのは【至高】と呼ばれるものだけだということが彼の手紙から明らかになり、それがいったい何なのか、神なのか共犯者なのか、実体のあるものなのか抽象的なものなのか、それを追うのが話の本筋としてある。が、それだけでなく、冷静で頭がキレる穂積に翻弄される隣室の囚人(とその息子)や刑務官、そしてもちろん加瀬とのやりとりが見もの。獄中にいるにも関わらず、穂積はありとあらゆる精神的打撃を与えてくるのだ。【至高】がある限り、無敵に思われた穂積の最後は少し意外であったものの、人間、信じるものがなくなってしまえば脆いものなんだろうな。
     刑務官の苦悩の部分は、あとがきによると以前読んだ「死刑執行人の苦悩」も参考にされているらしい。

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    2011年11月02日
  • 19歳 一家四人惨殺犯の告白 (完結版)

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    この本に感銘できるものを探すなら必死に取材を続け記事を書き上げた筆者の愚直な姿勢に対してである。大変な思いをして本を書かれた筆者にお疲れ様でしたと言いたい。
    犯人の生い立ちから今後の犯罪予防に参考にできることは‥などということは考えたくない。それ程胸糞が悪くなる身勝手な考え方であり行動である。
    江原啓之さんが不幸の三原則は「自己憐憫、責任転嫁、依存心」だと言っていた。犯人はこれら全て持ち合わせていた。
    4歳の女の子が手にかけられた描写は耐えられなく一度この本を読むことをやめようと思った。
    「〜ならこんなに犠牲者は出ずに済んだのではないか」と思った局面があるが、そのような言葉は被害者や事件に関わった人を責めてしまうことになる。
    生き残った当時少女だった女性が幸せに暮らしていることを心から願います。

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    2026年10月04日
  • 19歳 一家四人惨殺犯の告白 (完結版)

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    ●感想
    犯人の幼少期、劣悪な環境で圧倒的に愛情不足であったことはわかった。が、犯人の弟は穏やかに暮らしているということも知った。兄弟だからといって同じような人生を辿るわけでは無い。
    たとえ不運な家庭に育ったことを踏まえても、残虐すぎる手口と、のちの語り口に、自分勝手、他責、あまりにも

    ●本概要
    92年に千葉県内で起きた身も凍る惨殺劇。
    幼い子供から大人の男性まで一家4人が殺害され、逮捕されたのは19歳の少年だった。
    4人の命を奪った主犯の少年が19歳だったことから世間は揺れた。そして少年19歳に下された判決は死刑。紆余曲折ののち、ついに死刑は執行された。少年の生い立ちから死刑執行までの事件の全てを一人のジャーナリストが執念で追い続けた。
    戦慄の事件の背後に迫る、まさに迫真の事件ノンフィクション完結版。

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    2026年08月31日
  • 19歳 一家四人惨殺犯の告白 (完結版)

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    ネタバレ

    Audibleにて聞き読。
    本としての評価は一律
    【★★★】

    【感想】
    家庭を壊した父や身内を
    恨みつつ歪んでいく少年
    矛先が他人だった。

    ただ本人自身変わるチャンスはあった
    でも全部周りのせい
    やったことに対しての罪について
    反省はない。死刑がないから
    また戻れると思って行動してる
    少年法があるから大丈夫と思ってた
    死刑がなくてもこの人は問題起こしてただろう
    最後の最後まで反省はない感じがした。
    感覚にずれがあった。。

    また取材たジャーナリストの
    魅力されてた精神的含め入院した下りは
    正直要らなかった。

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    2026年08月01日
  • 霧島から来た刑事

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    子どもの頃から鹿児島に馴染みがあるので、登場人物の鹿児島弁や美しい光景、食べ物等の描写が忠実で目に浮かび、馴染みのある私には面白かった。もう一つの肝である捜査もサクサクと進んでいくのだが、些か「薩摩」が強すぎて、万人受けはちょっと…。鹿児島愛が強い方にはオススメ。THEマニアック警察✕鹿児島小説。笑

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    2026年06月17日
  • 白い疵(きず)

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    政治学者の月尾雄大が、民衆からの圧倒的支持を得て政治の世界に打って出る。昔の上司からボディーガードを頼まれた元SP黒木莉子。月尾のボディーガードを務めるもキナくさい動きが。
    政治物?久々に読んだが、なかなか面白かった。匂わせ気味な伏線が結構あるが、あまり予想できず、へーって感じで終わった

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    2026年04月16日
  • 19歳 一家四人惨殺犯の告白 (完結版)

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     オーディブルで聴きましたが、実際に起こった犯罪を丁寧に取材した作品なのでとても興味深く聴けました。これほど殺人というのは簡単に犯すことができる犯罪であるということに驚きました。特に不良少年にとっては、暴力と殺人の間の垣根はあまり高くないということなのだ。逮捕後の裁判過程についても丁寧に取材している。

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    2026年01月19日
  • カミカゼ

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    特攻隊員がタイムスリップして現代に⁈
    2つの時空を超えて、生と死について向き合った作品。
    パラグラフごとに一人称が入れ替わるので、少し読みづらかった。

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    2025年12月07日
  • 属国の銃弾

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    2025.3 永瀬さんの小説はいつも熱いね。高倉健さんのやくざ映画を観た人は肩をいからせて映画館から出てくると言われたけれど、この小説を読んでる途中はその圧と勢いに圧倒され続けます。最後の方はペーソスがあふれちゃうけれど。

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    2025年03月14日
  • 逃亡遊戯 歌舞伎町麻薬捜査

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    残念ながら読んだはずの前作の記憶がないのですが、、、新宿を舞台にヤクザの親分さえ手玉に取る頭脳と凶暴性を持つ姉と良心を捨てきれない弟の双子の革命家?vs有能ながらアウトロー気味の組対刑事コンビの物語。
    それなりに面白いものの、バイオレンスな割に理屈っぽいところがイマイチのめり込めなかった。

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    2025年02月27日
  • ダークシティ

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    警備会社からの6億円強奪事件。大事件なはずなのに一切報道されなかった。背後に絡む暴力団や半グレ、警察。巨大な利権をめぐり争う。
    まず表紙の挿絵が昭和感すごいと思う。タイトルと挿絵なんとかすれば、もっと手に取る人いそう。内容はそれなりによく出来てて面白いし、シリアスだけどユーモアもあり良いと思う。

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    2025年01月19日
  • 殺し屋の息子

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    01月-05。3.0点。
    引退し警備会社へ就職した元刑事、出所してきた元武闘派のヤクザ。ヤクザを殺せと昔浮気相手だった公安の女刑事から指示。一方、半グレの手下が秀才の元サラリーマンと手を組み、ベンチャーキャピタルから金を引こうとし。。。

    なかなか面白い展開。ただ、ラストはヒネりすぎた気がする。

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    2024年01月15日
  • 罪と罰の果てに

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    永瀬隼介の4冊目。東野圭吾の「白夜行」彷彿とさせる。個々の物語展開や人物心理描写は緻密で、読み手を楽しませてくれる。だが、うーん、色んな事を盛り沢山折り込んであって、やや消化不良になる感もした。★4は厳しいか。

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    2023年07月08日
  • 毟り合い 六億円強奪事件

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    3
    自分好みの作品
    この事件に関わった人一人一人の主観でのストーリーが描かれていくと思いきや、この事件の中心人物の一人をフォーカス当てて展開していく
    出てくる人物と関係性が見えて入り込みやすかった
    小説を書くのに参考にした本も読んでみたい

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    2023年04月22日
  • 閃光

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    「三億円事件」をベースにした警察小説。

    文庫としては分厚い部類に入りますが、ただ長いというのとはまた違う理由で、読み終えるまでに時間が掛かりました。

    玉川上水で、男性の扼殺体が発見されるところから始まる一冊。
    被害者の身元はすぐに判明し、特に珍しいものでもない事件と思われますが、定年を間近に控えた警視庁捜査一課のベテラン刑事・滝口は被害者の名前を聞くや否や、顔色を変え、自ら捜査本部へ名乗りをあげます。

    滝口とペアを組む所轄署の若手刑事・片桐は、自分を無視するかのような滝口の勝手な捜査に苛立ち、反感を覚えますが、途中滝口から殺人事件の被害者が三億円事件の容疑者の一人であり、また、滝口自身が三億円事件の捜査に当たっていたことを聞かされ、興味を覚えます。
    そして物語はその不良グループを付け狙った犯行が続く形で進行していきます。

    三億円事件は地元の不良グループによる犯行であり、また警察はその事実を把握していながら、事件の真相を闇に葬った―

    警察が事件の真相を隠蔽する理由は、少なくともフィクションの世界では一つしかなく、また、不良グループを狙う犯人も途中で分かってしまったので特に驚くような展開はありませんでしたが、主要登場人物が多いにも関わらず、一人一人の心理や環境を丁寧に且つ矛盾や過不足もほぼなく、描き上げる力はお見事。

    欲を言えば、終わり方が物足りませんでした。
    これだけ長々と力強く書き上げたのに、最後の最後で力尽きたのかしら?と思うような。少し肩透かしをくらった気分です。

    作品の中に、思わず応援したくなるような、肩入れしたくなるような魅力的な人物がいないのもこの作品の特徴でしょうか。

    筆者の語彙力の多さ?高さ?も、特徴のひとつ。
    知らない熟語が多かったのですが、それも不思議とこの作品の雰囲気にマッチしていましたね。

    もし三億円事件の真相がこの小説の通りだとしたら納得できませんし、現実社会においては矛盾があると思うので、満足度は普通です。

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    2022年10月12日
  • 閃光

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    骨太な小説だ。
    昭和史に残る大事件を背景に、様々な思惑や思想が入り混じる。
    後味は良くないが、読み応えはある。

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    2022年09月11日
  • 属国の銃弾

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    ネタバレ

    面白かった。
    戦後日本の、主に政治の世界を史実とシンクロして描いていく。
    真の独立を目指し、託した者と託された者の物語が終戦直後と高度成長期を交互に描かれる。
    彼らの目指した独立は未だ実現出来ていない中、晋作の人生の終わりのなんと穏やかなことよ。

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    2022年08月28日
  • 最後の相棒 歌舞伎町麻薬捜査

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    歌舞伎町を舞台に活躍するアウトローの組対刑事たちを描くハードボイルド。作品自体は小説の中にしか存在しないようなスーパー刑事の話なので、まあそのつもりで読めばそれなりに面白い。
    昭和から平成の時代には歌舞伎町といえばアンダーグラウンドのイメージがありましたが、最近はどうなっていふのだろう。店舗型の風俗店もかなり減ったはずなので少しはクリーンになったのかと思いきや、少年少女を食い物にするようなニュースをよく目にする気がするので、形態は変われど危険な街なんだろうか。

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    2022年07月03日