あらすじ
千葉県房総半島の漁師町。「キリストさん」と呼ばれる古紙回収業の男は、町の人々に親しまれていた。2人の少年は、その男に「神」を見た。一方、新興宗教の頸木から逃れ、「地獄」を見てきた幼い兄妹。この4人が交わったとき、悲劇は起きた。そして、17年後、4人はそれぞれの形で「真実」と向かい合うことになる――。現代社会の歪みを人間を通して描いた、魂の一冊。
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Posted by ブクログ
永瀬氏らしい力作です。
何と書いたらいいのか上手く言葉が見つからないですが、全編が緊張感に満ちた内容で、久しぶりに骨太の作品を読んだ気がしました。
Posted by ブクログ
5月-4。4.0点。
千葉の田舎町。キリストさんと呼ばれる浮浪者。
中学の同級生、野球部と不良と、新興宗教から逃げてきた兄妹。
事件が起き、ばらばらに。
大人になった中学生たち。運命のように再び絡み合う。
何となく読み始めたら、重さにタジタジ。570頁一気読み。
ご都合主義的な面もあるが、読ませる。
面白かった。
Posted by ブクログ
複雑に入り組んだ登場人物の関係と時間経過。この世に神はいるのだろうか、タイトルの罪と罰とは。暗澹たる気持ちになりながら、物語を読み進んだ。賢明なる読み手なら結末が見えたかも知れぬが、愚鈍な自分には最後まで結末は見えず、その結末に驚いた。相変わらず、読ませる作者だ。
永瀬隼介さんの作品は『ポリスマン』を読んだのが最初で、それがものすごく面白くて、文庫本が出る度に楽しみにしている。善と悪、取り分け悪をテーマにした作品が多いのだが、どれも読み手に深く考えさせる時間を与えてくれる。もちろん、物語としても非常に面白い作品ばかりだ。
Posted by ブクログ
永瀬隼介の4冊目。東野圭吾の「白夜行」彷彿とさせる。個々の物語展開や人物心理描写は緻密で、読み手を楽しませてくれる。だが、うーん、色んな事を盛り沢山折り込んであって、やや消化不良になる感もした。★4は厳しいか。