永瀬隼介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
映画化された、ということで読んだ作品。
3億円事件を扱った作品は多々ありますが、だいたい2通りに分かれてるような気がしてくる。真犯人・真相を追い求め突き詰めていくパターン(その作者なりの解を提示したり、もしかしたらこうだったのでは、という可能性を示唆するもの)と、事件によって人生が一変してしまった関係者(当事者)の内面をじっくり描いていくドラマと。
特に後者は、事件発生当事の社会情勢がベトナム戦争、安保闘争、全共闘時代とガッチリ重なる為、そうした情勢との絡みが重要となってくるところで、まずはそうした背景を、それらを全くと言っていいほどに知らない世代にも分かりやすく伝えて欲しい、という気持ちが常 -
Posted by ブクログ
2003年刊行のものの文庫化。2010年、『ロストクライム -閃光-』として映画化。
1968年に発生した、日本最大のミステリーとも言われる三億円事件をモチーフにして描かれている。基本的にこの小説のストーリーそのものはフィクションであるが、事件当時、容疑者として警察官の息子の少年が捜査線上に浮かんだことなど、実際の出来事も物語の中に上手く織り込んでいる。
中々上手く作りこまれており、クライムサスペンスとしては、読み応えのある作品となっている。しかし、警官同士の言葉使いの表現に、私は馴染めませんでした・・・。現場の厳しい刑事同士のやり取りということを表現したかったのかもしれませんが、普通、あ